■スペーサー
タイトル「Academy Awards」
このページには、アカデミー賞の由来や受賞作品、賞にまつわるエピソードやイベント情報などを紹介しております.下表の項目をクリックするとその場所へジャンプします)
■スペーサー
 1 アカデミー賞の歴史
 2 映画芸術科学アカデミー
 3 歴代会長
 4 オスカー像について
 5 トピックス
 6 オスカー受賞作品リスト
 7 アカデミー賞関連サイト
受賞作品の紹介
 1 風と共に去りぬ  2 ベンハー
 3 アラビアのロレンス  4 タイタニック
 5 ブロードウェイ・メロデイ  6 巨星ジーグフェルド
 7 巴里のアメリカ人  8 恋の手ほどき
 9 ウエスト・サイド物語  10 マイ・フェア・レデイ
 11 サウンド・オブ・ミュージック  12 オリバー!


■スペーサー
アカデミー賞の歴史(History of Academy Award)
■スペーサー
アカデミー賞は、1927年に創設されたもので、その年の映画に関連した業績に対して授与される賞である。選定は映画芸術科学アカデミー(次項参照)の会員の投票により決められます。アカデミーに入会するには、映画芸術、科学に貢献したと認められ、同会員の推薦を必要とします。創立時は275名だった会員も、現在では5000人を越えているとか。

開催は毎年3月か4月で、ロサンジェルス地域で年内に1週間以上催され、審査の対象となる映画は「有料で上映された35ミリ以上の作品」に限られています。数ある部門の中でも歴史が古く、かつ名誉あるのは、作品、監督、脚本、主演男優、主演女優の5部門で、これを5冠と呼んでます。また授賞式と言えば、その司会者とプレゼンターの華やかな顔ぶれも見どころのひとつと言えるでしょう。

映画芸術科学アカデミー (Academy of Motion Picture Arts and Sciences)
■スペーサー
映画芸術、科学の質を向上させ、文化、教育及技術のために協力と助成することを目的に、1927年5月11日に創立された。ここでは、技術研究、方法、機器の改良、業績の評価、映画制作について討論、会議場の提供、映画に携わる人々の意見を聴いたり、映画産業へ教育活動の支援などを行っています。主な活動内容は、アカデミー賞の授与、フィルム・ライブラリー、スティル写真、ポスター、脚本など映画資料の保存、俳優名鑑の発行などです。創立と共に本部事務所をハリウッド大通りに開設し、現在はウィルシャー通りに自社ビルを保有してます。
歴代会長(Successive chairman)
■スペーサー
1927〜29年
ダグラス・フェアバンクス(俳優)
1929〜1931年
ウィリアム・C・デミル(監督)
1931〜1932年
M・C・リーヴ(制作者)
1931〜1933年
コンラッド・ネイゲル(俳優)
1933〜1934年
J・シオドア・リード(助監督)
1934〜1939年
フランク・キャプラ(監督)
1939〜1945年
ウォルター・ウエンジャー(制作者)
1941〜1941年
ベティ・デヴィス(俳優・辞任)
1941〜1945年
ウォルタ-・ウエンジャ-(制作者)
1945〜1949年
ジーン・ハーショルド(俳優)
1949〜1955年
チャールズ・ブラケット(脚本家)
1955〜1959年
ジョ-ジ・シ-トン(脚本家・監督)
1959〜1961年
B・B・カ-ハ-ン(業界・会期中死去)
1960〜1961年
ヴァレンタイン・デヴィス(脚本家・会期中死去)
1963〜1967年
ア-サ-・フリ-ド(作詞家・制作者)
1967〜1970年
グレゴリー・ペック(俳優)
1970〜1973年
ダニエル・タラダッシュ(脚本家)
1973〜1979年
ハワード・W・コッチ(制作者)
1979〜1983年
フェイ・ケイナン(脚本家)
1983〜1985年
ジーン・アレン(美術)
1985〜1988年
ロバート・ワイズ(監督・制作者)
1989〜1990年
カール・マルデン(俳優)
1991〜1992年
ロバート・レーメ(業界)
1993〜
アーサー・ヒラー(監督)


オスカー像について(Oscar Statuette)
■スペーサー
オスカー(Oscar)の生みの親は、1927年、MGMの美術監督の「セドリック・ギボンズ」がデサイン。高さは33cm、重量は3.6kg。

オスカー(Oscar)はアメリカの「映画芸術科学アカデミー」(Academy of Motion Picture Arts and Sciences)が、その年に活躍した映画人に贈るアカデミー賞(Academy Award) の別称で、受賞者に送られる黄金のStatuette(小像)です。この小像には正式な名称はなかったのですが、1931年に映画芸術科学アカデミーに勤めるマーガレット・レリックさんが、この小像を見て「私の叔父さんのオスカーにそっくり」と言ったことで次第に人々は小像をオスカーと呼ぶようなったとの説もあります。

アカデミー賞の選出ルール(The rule of the election)
■スペーサー
アカデミー会員の内、その資格を持ったメンバーが最優秀作品賞のノミネーション投票をします。他のノミネーションは、各部会の専門家である会員によって選出されることになっております。
最終の授賞者は全会員の投票によって決められます。

Google




アカデミー賞11部門制覇の『王の帰還』、監督の労報われる。

授賞式での監督夫妻 第76回アカデミー賞授賞式で、ピーター・ジャクソン監督(Sir Peter Robert Jackson)の『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(Lord of the Rings:The Return of the King)が、最優秀作品賞をはじめ、ノミネートされた11部門全てを制覇した。

ここ数年の授賞式では、昨年のエイドリアン・ブロディ(Adrien Brody)の受賞など、意外な受賞が見受けられた。だが今回、作品賞の最有力候補に上がっていた同作品の受賞については、当然の結果と受け止められている。『ロード・オブ・ザ・リング』3部作は、監督賞も受賞したジャクソン監督が製作に7年以上を費やした力作。その労が十分に報われた格好だ。

オスカー像を手にした監督は授賞式のステージで、「信じられないほど感動的な夜をプレゼントしてもらった。すごく感謝している」と感激をあらわにした。第1作、第2作ともに、作品賞にはノミネートされていたものの、受賞には至っていない。ただ、3作品あわせた世界での総興行収入は28億ドルに上り、1997年の『タイタニック』に次いで、史上2番目の興行収入10億ドル突破を記録した。
(ロサンゼルス 29日 ロイター)


2005年アカデミー賞作品賞に『ミリオンダラー・ベイビー』が選ばれる!

監督賞を受賞したクリント・イーストウッド 映画の祭典、米アカデミー賞の第77回授賞式が2月27日夕(日本時間28日午前)ロサンゼルスで行われ、注目の作品賞は、ボクサーを目指す女性と年老いたトレーナーとの心の交流を描いた『ミリオンダラー・ベイビー』(Million Dollar Baby)が獲得した。

『ミリオンダラー・ベイビー』はこのほか、自らトレーナー役を演じたクリント・イーストウッド(Clint Eastwood)が監督賞ボクサー役を熱演したヒラリー・スワンク(Hilary Ann Swank)が主演女優賞モーガン・フリーマン(Morgan Freeman)が助演男優賞に輝いた。

スワンクは『ボーイズ・ドント・クライ』(Boys Don't Cry)(1999年)以来、2回目の主演女優賞。主演男優賞は、ソウル音楽の大御所、故レイ・チャールズの半生をつづった『レイ』( RAY)(2005年)でチャールズ役を好演したジェミー・フォックス(Jamie Foxx)が受賞した。

最多の11部門でノミネートされていた『アビエイター』(The Aviator)は、助演女優賞にケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)など5部門で受賞したが、マーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)監督と主演のレオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)は受賞を逃した。



「デボラ・カー」にアカデミー名誉賞が授与される!
(An academy honor prize at Deborah Kerr)


Deborah Kerr イギリス女優のデボラ・カー(Debora kerr)は、『地上より永遠に』(From Here to Eternity)(1953)、『王様と私』(The King and I)(1956)、『旅路』(Separate Table)(1957)など、多くの作品に出演し、6度もノミネートされながら受賞には至らなかったが、1993年にアカデミーより名誉賞が贈られた。

デボラ・カーは、長年パーキンソン病を患い、2007年10月16日、86歳で他界した。1985年にNHKの『ルーブル美術館』にナビゲーターで出演もしている。

『地上より永遠に』にデボラ・カーも出演したが、本作は、作品賞、助演女優賞にドナ・リード、監督フレッド・ジネマン、脚色ダニエル・タラダッシュ、撮影バーネット・ガフィ、録音Colombia Sound、編集ウイリアム・ライアン等々の受賞を獲得。スタンダード白黒版のこの映画は大ヒットした。

■スペーサー
『地上より永遠に』(From Here to Eternity)詳細解説




 ●第78回アカデミー賞授賞式の一般席(red carpet bleacher seats )は完売 

「2006年の第78回アカデミー賞授賞式での一般席(red carpet bleacher seats )の申し込みは終わりました。申し込みは2005年9月19日から2005年9月26日まで開いていました。抽選の結果、選ばれたファンには2005年10月3日以降通知されます。 2006年3月5日日曜日、太平洋標準時午後5時/東部標準時午後8時に、第78回アカデミー賞をご覧ください」
という内容のWEB記事がありました。(2005.10.10/記)



2006年アカデミー賞作品賞は、『クラッシュ』に輝く!

アン・リー監督 第78回米アカデミー賞受賞式が3月5日、ハリウッドのコダック・シアターで行われ、最優秀作品賞には現代アメリカが抱える人種差別問題を扱った『クラッシュ』(Crash)が選ばれた。

アカデミー賞の前哨戦を総ナメにしていた同性愛を扱った話題作『ブロークバック・マウンテン』(Brokeback Mountain)が作品賞の本命とみられていたが、『クラッシュ』が大方の予想を覆して見事オスカーを手にした。

アカデミー監督賞は、『ブローク・バック・マウンテン』のアン・リー(Ang Lee,李安)監督が受賞、この作品は、同性愛をテーマにした話題作で、本作品では長年にわたりお互いへの思いを貫いた2人のカウボーイの純愛を描き、絶大な評価を得た。

アカデミー主演女優賞は、『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』(Walk the Line)のリース・ウィザースプーン(Reese Witherspoon)が獲得した。『キューティーブロンド』(Legally Blonde)をはじめとしたラブコメディでハリウッドで最も高い出演料を得る女優となったウィザースプーンは今回、1950年代に実在した人気カントリー歌手ジューン・カーター役を熱演。ゴールデングローブ賞、米映画俳優組合賞など、オスカー前哨戦でも賞を総ナメにしていた。

アカデミー主演男優賞は、『カポーティ』(Capote)のフィリップ・シーモア・ホフマン(Philip Seymour Hoffman)が選ばれた。個性的な役柄をこなす名脇役として知られるホフマンは文学界に名を残す実在の作家トルーマン・カポーティを怪演し、初のアカデミー賞ノミネートでオスカーを獲得した。

アカデミー助演女優賞は、『ナイロビの蜂』((The Constant Gardener)のレイチェル・ワイズ(Rachel Hannah Weisz)(34)が選ばれた。ワイズは、英外交官の妻で、国際的な製薬会社の陰謀を探る社会活動家を演じ、初のオスカーを獲得。アカデミー賞の前哨戦といわれるゴールデングローブ賞、全米映画俳優組合賞でも助演女優賞を受賞していた。

アカデミー賞助演男優賞は、『シリアナ』(Syriana)のジョージ・クルーニー(George Clooney)(44)が選ばれ、初のオスカーを獲得した。受賞作品の『シリアナ』は中東の石油をめぐる国際的陰謀を描いた問題作で、ジョージ・クルーニーは、物語の鍵を握るCIAのベテラン諜報員を好演した。クルーニーは、その他にも『グッドナイト&グッドラック』(See it Now)で脚本賞と監督賞にノミネートされている。受賞のスピーチで「これで監督賞はなくなったかな」とジョークを飛ばしたクルーニーだが、悲願のオスカー獲得でハリウッドの重鎮としての地位を獲得したことは間違いない。

アカデミー長編ドキュメンタリー賞は、『皇帝ペンギン』(La Marche de l'empereur)が選ばれた。動物行動学の研究者でもあるフランス人のリュック・ジャケ(Luc Jacquet)監督の同映画は、壮大な大自然の南極で生息する皇帝ペンギンを扱ったドキュメンタリー。世界中で公開され、その興行収益は1億1790万ドルだった。

アカデミー長編アニメ映画賞は、長編アニメ映画賞には、ニック・パーク(Nick Park)、スティーブ・ボックス(Steve Box)共同監督による人気クレイアニメ『ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ!』(Wallace & Gromit:The Curse of the Were-Rabbit)が選ばれた。英人気クレイアニメ『ウォレスとグルミット」シリーズ』は、短編アニメ部門で過去3回のオスカー受賞歴のあるアカデミーの常連。今回は初の長編作となったが見事オスカーを手にした。

アカデミー外国語映画賞は、南アフリカの『ツォツイ』(Tsotsi)が選ばれた。同作品は赤ん坊を誘拐してしまったことにより、人の命の重みについて学んでいく青年を描いたヒューマン・ドラマで見事、外国語映画賞の栄冠に輝いた。『千と千尋の神隠し』に続く2度目の受賞が期待された宮崎駿監督の『ハウルの動く城』は、受賞を逃した。京都・祇園の芸者の数奇な運命を描き、渡辺謙さん、桃井かおりさんら日本人 俳優も多数出演した『SAYURI』は、衣装デザイン賞、美術賞、撮影賞を受賞した。
(ロサンゼルス 5日 ロイター)




2007年アカデミー賞作品賞は、『ディパーテッド』に輝く!

マーティン・スコセッシ 第79回米アカデミー賞の発表、授賞式が2月25日(日本時間26日)、ロサンゼルスのコダック・シアターで開かれた。「作品賞」に犯罪スリラー映画の『ディパーテッド』(The Departed)が輝いたが、このほか『バベル』(Babel)、『リトル・ミス・サンシャイン』(Little Miss Sunshine)、『硫黄島からの手紙』(Letters from Iwo Jima)、『クィーン』(The Queen)がノミネートされていた。

アカデミー監督賞は、マーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)が受賞し、これまで、同賞に5度ノミネートの経験を持つ同監督は、6度目のノミネートとなった今回が初の受賞となった。同作品はジャック・ニコルソン(Jack Nicholson)やレオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)、マット・デイモン(Matt Damon)出演の米ボストンを舞台にした犯罪スリラー映画。

監督賞には、この他、『バベル』のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ(Alejandro Gonzalez Inarritu)、『硫黄島からの手紙』のクリント・イーストウッド(Clint Eastwood)、『クィーン』のスティーブン・フリアーズ(Stephen Frears)、『ユナイテッド93』(United 93)のポール・グリーングラス(Paul Greengrass)監督がノミネートされていた。

アカデミー主演男優賞は、『ラスト・キング・オブ・スコットランド』(The Last King of Scotland)のフォレスト・ウィテカー(Forest Whitaker)が受賞し、黒人俳優の同賞受賞は4人目となる。 初ノミネートで初受賞となったウィテカーは、この作品でウガンダの元大統領で独裁者のイディ・アミンを熱演し、役作りのためにスワヒリ語を学び、体重も20キロ以上増やしたという。

主演男優賞にはこのほか、『Blood Diamond(原題)』のレオナルド・ディカプリオ、『Half Nelson(原題)』のライアン・ゴスリング(Ryan Gosling)、『Venus(原題)』のピーター・オトゥール(Peter O'Toole)、『幸せのちから』(The Pursuit of Happyness)のウィル・スミス(Will" Smith)がノミネートされていた。

アカデミー主演女優賞は、『クィーン』のヘレン・ミレン(Helen Mirren)が受賞し、61歳のベテラン女優ミレンにとって、初のオスカー獲得となった。ミレンは、1997年のダイアナ元皇太子妃の事故死をめぐる英国女王の心情を描いた今作品で20以上の主要な賞を受賞している。

主演女優賞にはこのほか、『Volver(原題)』のペネロペ・クルス(Penelope Cruz Sanchez)、『Notes on a Scandal(原題)』のジュディ・デンチ(Judith Olivia Dench)、『プラダを着た悪魔』(The Devil Wears Prada)のメリル・ストリープ(Meryl Streep)、『Little Children(原題)』のケイト・ウィンスレット(Kate Elizabeth Winslet)がノミネートされていた。

アカデミー助演女優賞には、『ドリームガールズ』(Dreamgirls)のジェニファー・ハドソン(Jennifer Kate Hudson)が輝いたが、25歳のハドソンは、映画デビュー作でのオスカーを受賞し、先に発表されたゴールデングローブ賞、米映画俳優組合賞に続く3冠となった。ハドソンは「受賞できると思っていなかった」とコメント。「歌手であることに情熱を持っていたのに夢が叶えられなかった祖母」に同賞を捧げたいと述べた。シカゴ生まれのハドソンは7歳から教会で歌っていたという。

助演女優賞には『バベル』の菊地凛子のほか、同じく『バベル』のアドリアナ・バラッザ(Adriana Barraza)、『Notes on a Scandal(原題)』のケイト・ブランシェット、『リトル・ミス・サンシャイン』(Little Miss Sunshine)のアビゲイル・ブレスリン(Abigail Kathleen Breslin)がノミネートされていた。

アカデミードキュメンタリー賞は、アル・ゴア元米副大統領が主演し、地球温暖化を警告する映画『不都合な真実』(An Inconvenient Truth)が獲得し、壇上でオスカー像を手にしたゴア元副大統領は「温暖化は政治の問題ではなくモラル(道徳)の問題だ」と訴え、会場から大きな拍手を浴びた。同作品はデイビス・グッゲンハイム氏が監督、温暖化問題をライフワークとするゴア元副大統領の活動と半生を記録した。

2007年度(第79回)アカデミー受賞

「長編アニメ賞」『ハッピーフィート』(Happy Feet)
「外国語映画賞『善き人のためのソナタ』( The Lives of Others)ドイツ
「脚本賞」『リトル・ミス・サンシャイン』(Little Miss Sunshine)
「脚色賞」『ディパーテッド』(The Departed)
「美術賞」『パンズ・ラビリンス』(Pan's Labyrinth)
「撮影賞」『パンズ・ラビリンス』(Pan's Labyrinth)
「衣装デザイン賞」『マリー・アントワネット』(Marie Antoinette)
「編集賞」『ディパーテッド』(The Departed)
「メイクアップ賞」『パンズ・ラビリンス』(Pan's Labyrinth)
「作曲賞」『バベル』(Babel)
「オリジナル歌曲賞『I Need to Wake Up/不都合な真実』(An Inconvenient Truth)
「音響賞(録音賞)」『ドリームガールズ』(Dreamgirls)
「音響編集賞」『硫黄島からの手紙』(Letters from Iwo Jima)
「視覚効果賞」『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』(Pirates of the Caribbean: Dead Man's Chest)
「ドキュメンタリー短編賞」『The Blood of Yingzhou District』
「実写短編賞」『West Bank Story』
「アニメーション短編賞」『The Danish Poet』
(ロサンゼルス 2/25 ロイター / Reuters 2007. All Rights Reserved.)




2008年アカデミー賞作品賞は、『ノーカントリー』に輝く!

ジョエル・コーエンとイーサン・コーエン 第80回アカデミー賞の発表、授賞式が2月24日夕(日本時間25日午前)、ロサンゼルス市のコダックシアターで開かれた。「作品賞」は、ジョエル・コーエン(Joel Coen)(53)とイーサン・コーエン(Ethan Coen)(50)の兄弟が監督した『ノーカントリー』(No Country for Old )が獲得した。

同作品は「監督賞」、「脚色賞」、「助演男優賞」と合わせ、今回のアカデミー賞最多となる4部門での受賞となった。2人組での監督賞受賞は、1961年のミュージカル作品『ウェストサイド・ストーリー』(West Side Story)のロバート・ワイズ(Robert Wise)とジェローム・ロビンス(Jerome Robbins)以来で、過去2組目。

アカデミー主演男優賞は、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(There Will Be Blood)のダニエル・デイ・ルイス(Daniel Day-Lewis)(50)が獲得した。デイ・ルイスは、1989年の『マイ・レフトフット』(My Left Foot)に続き、これが2度目のオスカー受賞となる。20世紀の石油採掘をめぐるストーリーを扱った『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』で、デイ・ルイスは野心的な主人公を演じ、今年の各映画賞を総なめにしていた。アカデミー賞では過去に『父の祈りを』(In the Name of The Father)と『ギャング・オブ・ニューヨーク』(Gangs of New York)でもノミネートされたことがある。

アカデミー主演女優賞は、『エディット・ピアフ 愛の讃歌』(La Mome)で伝説の歌姫を熱演したフランス人のマリオン・コティヤール(Marion Cotillard)が、アカデミー賞初ノミネートで初受賞となった。祖母が営む売春宿で育てられ、その後に世界的な歌手となったピアフの生涯を描いたこの作品で、コティヤールは、国内外の批評家から高い評価を受けていた。

アカデミー助演女優賞は、法律スリラー『フィクサー』(fixer)で冷酷な弁護士を演じたティルダ・スウィントン(Tilda Swinton)(47)が受賞した。ロンドン生まれのスウィントンは、故ダイアナ元英皇太子妃と一緒の学校に通ったことがある。これまで数々の型破りな役に挑戦し、俳優のキャリアを築き上げてきた。
アカデミー助演男優賞は、『ノーカントリー』で身の凍るような猟奇殺人犯を演じたスペイン人俳優、ハビエル・バルデム(Javier Angel Encinas Bardem)(38)が受賞した。バルデムは、2000年にキューバの詩人を演じた伝記映画『Before Night Falls』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされており、2度目のノミネートでオスカー初受賞となった。スペイン人俳優のオスカー受賞は初めて。

アカデミー長編アニメ賞は、ディズニー映画『レミーのおいしいレストラン』(Ratatouille)が受賞した。同作品は、人懐こいネズミが、パリにあるレストランのヘッドシェフになるというストーリーを描き、ヒット作となった。

浅野忠信さんが主演したカザフスタン出品作『モンゴル』(Mongolia)は、外国語映画賞を逃した。コメディー映画『マッド・ファット・ワイフ』(Norbit)の特殊メーキャップを担当し、メーキャップ部門で2年連続ノミネートされていた辻一弘さんも受賞はならなかった。 (Reuters 2008. All Rights Reserved.)




2009年アカデミー賞 レッドカーペットは、今年も華やかに

作品賞
監督賞
主演賞
経済的苦境はウォール街などに多大な影響を与えているが、米アカデミー賞のレッドカーペット上の華やかさに影を落とすことはないだろう。米国映画産業最大のイベントであり、最も優れた俳優や監督、プロデューサー、脚本家らを称える授賞式は22日に行われる。

コダック・シアターで開催される授賞式の前には、映画スターたちがファンの歓声の中、デザイナーのドレスを身に付けてレッドカーペットを歩く。その様子は世界各地にテレビで中継され、多くの視聴者が見ることになる。

宝飾品や靴のデザイナーらは、今年の装いは例年に比べて派手さにはやや欠けるものの、純粋な「ハリウッドスタイル」になると予想している。宝飾ブランド「タコリ」のミシェル・アドジョラン氏は「多くのスターがあまりキラキラせずに豪華な見た目になるようスタイリングしている」と話した。タコリはレッドカーペットで際立った姿になるよう、多くの有名人のスタイリングをしている。大きくて揺れて立体感のあるダイヤモンドのイヤリングなどが、多くのスターに選ばれるとみられる。

アドジョラン氏は「ダイヤモンドは光を反射するから、写真を撮られる度に微笑みを輝かせ、瞳をきらめかせる。ダイヤモンドのイヤリングは確実にレッドカーペットに登場する」と語った。

一方、ロンドンの靴のブランド「マノロ・ブラニク」のスポークスマン、ジョー・ファウンテン氏は、靴は例年よりは地味なものになると指摘。「以前のデザインは、とてもキラキラしてメタリックで光沢があった。やり過ぎというところまで行った。今年はずっと落ち着いた感じになるだろう。靴のスタイルや色合いを重視したものになると思う」と述べた。(ロサンゼルス 2/18 ロイター)

2009年アカデミー賞 『スラムドッグ$ミリオネア』最多8冠獲得! 

『スラムドッグ$ミリオネア』最多8冠獲得に喜びに沸く! 第81回アカデミー賞各部門が22日発表され、『スラムドッグ$ミリオネア』(Slumdog Millionaire)(日本4月公開予定)が、作品賞や監督賞など、今年最多となる8部門(作品賞、監督賞、脚色賞、撮影賞、編集賞、録音賞、作曲賞、主題歌賞)で受賞した。同作品は、インドの貧しい少年が愛と金を求めてテレビのクイズ番組に挑戦するストーリー。ダニー・ボイル(Danny Boyle)監督が監督賞に、脚本を手掛けたサイモン・ボーフォイ(Simon Beaufoy)氏が脚色賞に輝いた。ボイル監督は受賞スピーチで、家族や制作関係者のほか、ロケ地となったムンバイに向けた感謝の言葉を口にした。

アカデミー主演男優賞に『ミルク』(Milk)のショーン・ペン(Sean Penn)(48)が輝いた。2004年の『ミスティック・リバー』(Mystic River)での主演男優賞に続き、2回目のオスカー獲得となった。 ペンは受賞スピーチで予想してなかった。私が自分の評価を難しくさせているのは分かっている」と述べた。この映画は、同性愛者であることを公言して初めて公職に当選し、1978年に暗殺されたカリフォルニア州のハーベイ・ミルクを描いた作品。オスカー像を手にしたペンは、同性愛者同士の結婚禁止に賛成票を投じた人は恥ずべきで、「すべての人が平等の権利を持つべきだ」などと語った。今年の主演男優賞は、『レスラー』(The Wrestler)で復活を遂げたミッキー・ローク(Mickey Rourke)とペンの一騎打ちとみられていた。

オスカー像を手に喜びをあらわにした「ケイト・ウィンスレット」 アカデミー主演女優賞に『愛を読むひと』(The Reader)のケイト・ウィンスレット(Kate Elizabeth Winslet)(33)が受賞した。小説「朗読者」を映画化で、ウィンスレットは、ノミネート6回目で初めての受賞となった。ウィンスレットは、同作品で、ゴールデングローブ賞のほか、英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)や米映画俳優組合(SAG)などの主要映画賞を獲得していた。

今年のアカデミー主演女優賞の候補には、『ダウト〜あるカトリック学校で〜』(Doubt)のメリル・ストリープ(Meryl Streep)のほか、『レイチェルの結婚』(Rachel Getting Married)のアン・ハサウェイ(Anne Jacqueline Hathaway)、『Frozen River(原題)』のメリッサ・レオ(Melissa Leo)、『チェンジリング』(Changeling)のアンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)が選ばれていた。
ウィンスレットは、受賞のスピーチで、賞レースのライバルだったこの4人を「女神たち」と称賛し、「メリル・ストリープと同じカテゴリーにいるなんて、私たち全員が信じられないと思う」と語った。 また、過去5回受賞を逃していたウィンスレットだが、受賞スピーチの練習はしたことがあると告白。オスカー像を手に、「たしか8歳のときにはバスルームの鏡に向かって、(手に持っていたのは)シャンプーのボトルだったはず。もう今はシャンプーのボトルじゃない」と喜びをあらわにした。

アカデミー助演男優賞に『ダークナイト』(The Dark Knight)の故ヒース・レジャー(Heath Andrew Ledger)が受賞した。昨年1月に急死したオーストラリア出身のヒース・レジャー(享年28)が、『ダークナイト』で輝いた。バットマンシリーズ最新作となる同作品で悪役ジョーカーを演じたレジャーは、昨年1月に処方薬の過剰摂取で死亡。死去後にアカデミー賞を受賞したのは、1976年のピーター・フィンチ()以来2人目となる。レジャーは、同作品で、ゴールデングローブ賞のほか、英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)や米映画俳優組合(SAG)などの主要映画賞を獲得していた。今回受賞したオスカー像は、レジャーの3歳の娘マチルダちゃんが18歳になったときに贈られることになっている。

アカデミー助演女優賞に『それでも恋するバルセロナ』(Vicky Cristina Barcelona)のペネロペ・クルス(Penelope Cruz)(34)が受賞した。マドリード生まれのクルスは、英語のほかスペイン語でもあいさつ。「私の国出身のすべての俳優にこの賞を捧げる」と語った。ウディ・アレン(Woody Allen)が監督した『それでも恋するバルセロナ』でスペイン人画家の元妻を演じたクルスは、先に発表された英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)でも助演女優賞を獲得していた。クルスは1992年にスペイン映画の『ハモンハモン』(Jamon, jamon)で脚光を浴び、2006年の『ボルベール<帰郷』(Volver)では、アカデミー主演女優賞にノミネートされた。

『おくりびと』外国語映画賞に喜ぶ受賞シーン アカデミー外国語映画賞に『おくりびと』が受賞した。この作品は、失業中のチェロ奏者が、偶然出会った納棺師の仕事に最初は、嫌悪感を感じつつも、次第に天職と感じるに至るまでを描いている。モントリオール世界映画祭でグランプリを受賞していた。『おくりびと』に主演した本木雅弘は、受賞前、テレビのインタビューで「アメリカの方にも日本の心のもてなしというか、そうした作法みたいなものがとても通じたし新鮮に感じた、と言ってもらえたのでそれだけで十分」と話していた。また滝田洋二郎監督は、英語で行った受賞スピーチで「大変幸せ。この映画のおかげでこの舞台に立てた。これは私にとっての新しい出発。また(この舞台に)戻ってきたいと思う」と語った。

アカデミー短編アニメ部門賞に『つみきのいえ』(La maison en petits cubes)が受賞した。オスカー像を両手で抱えた加藤久仁生監督は、英語で「アニメーションありがとう」などとスピーチした。日本の作品のアカデミー受賞は、2003年に宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』が長編アニメーション賞を受けて以来で、国内各メディアの報道によると、日本人監督作品の短編アニメーション賞受賞は初めて。

2009年度(第81回)アカデミー受賞

「作品賞」『スラムドッグ$ミリオネア』
「監督賞」ダニー・ボイル『スラムドッグ$ミリオネア』
「主演男優賞」ショーン・ペン『ミルク』
「主演女優賞」ケイト・ウィンスレット『愛を読むひと』
「助演男優賞」故ヒース・レジャー『ダークナイト』
「助演女優賞」ペネロペ・クルス『それでも恋するバルセロナ』
「脚色賞」サイモン・ボーファイ『スラムドッグ$ミリオネア』
「撮影賞」アンソニー・ドッド・マントル『スラムドッグ$ミリオネア』
「編集賞」クリス・ディケンズ『スラムドッグ$ミリオネア』
「録音賞」イアン・タップ、リチャード・プライク、レスル・プークティ『スラムドッグ$ミリオネア』
「作曲賞」A.R.ラフマーン『スラムドッグ$ミリオネア』
「主題歌賞」A.R.ラフマーン (作曲)、 Gulzar (作詞) 『スラムドッグ$ミリオネア』
「音響編集賞」『ダークナイト』
「視覚効果賞」『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
「長編ドキュメンタリー賞」『Man on Wire』
「短編ドキュメンタリー賞」『Smile Pinki』
「長編アニメ賞」『ウォーリー』(Wall-E)
「短編アニメ賞」『つみきのいえ』
「メイクアップ賞」『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
「衣装デザイン賞」『ある公爵夫人の生涯』
「美術賞」『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
「オリジナル脚本賞」『ミルク』

(ロサンゼルス 2/22 ロイター)


2010年アカデミー賞 『ハート・ロッカー』6部門獲得!

"See large image"
第82回米アカデミー賞の授賞式が7日(日本時間8日)、ロサンゼルスのコダックシアターで行われた。ともに最多9部門にノミネートされ、監督が元夫妻で話題となった『アバター』(Avatar)と『ハート・ロッカー』(The Hurt Locker)の対決は、作品賞、監督賞など6部門を制した『ハート・ロッカー』が圧勝した。

同賞には、ビグローの元夫でSF大作『アバター』のジェームズ・キャメロン(James Francis Cameron)監督もノミネートされ、「元夫婦同士の対決」に注目が集まっていた。両作品はともに9部門でノミネートされていたが、世界全体での累積興行収入が25億ドル(約2260億円)を超えた大ヒット作の『アバター』は、視覚効果賞など3部門での受賞にとどまった。
キャスリン・ビグロー(Kathryn Ann Bigelow)監督(58)は、同監督賞で初の女性受賞者となった。最優秀監督賞のプレゼンターで、映画監督でもあるベテラン女優のバーブラ・ストライサンド(Barbra Streisand)(67)は、封筒の中に記された名前を見てニヤリ。「キャスリン・ビグロー!ハート・ロッカー!」と叫んだ。ビグロー監督は、大歓声に促されステージへ上がると「何て言えばいいの。一生に1回あるかないかの経験。本当に幸せ」と声を震わせた。アカデミー賞史上初めて女性が同賞を受賞するという栄誉も手にした。女性監督のノミネートは、1977年の第49回にイタリアのリナ・ウェルトミューラー(Lina Wertmuller)(83)を皮切りに4人目。『ハート・ロッカー』は、バグダッドに展開する米軍爆発物処理班を主人公に、戦争の意味を問う作品。骨太な演出が評価され、最有力『アバター』の対抗馬とみられていた。
ビグロー監督は、コロンビア大大学院で映画理論と批評を学んだ後、1978年に短編作品で監督デビュー。89年に『アバター』のジェームズ・キャメロン監督(55)の3番目の妻として結婚。91年に公開された監督作『ハートブルー』(Point Break)では、キャメロン監督がプロデューサーを務めるなど共同で映画を製作した。しかしキャメロン監督が、出世作『ターミネーター』(The Terminator)で起用した女優リンダ・ハミルトン(Linda Carroll Hamilton)(53)との浮気で、結婚生活は2年間で終わりを告げた。今作は、02年のハリソン・フォード(Harrison Ford)(67)主演の原子力潜水艦アクション『K−19』以来7年ぶりの新作だった。
この日の座席は、元夫の真ん前で、キャメロン監督は、元妻の名前が呼ばれると「イェイ!」と大喜びし、立ち上がって拍手し、2人の間にわだかまりはないようだった。監督賞に続いて発表された作品賞も受賞。ステージ袖に引っ込んだビグロー監督は、息つく間もなく再び登場。「軍で命を危険にさらしている世界中の人にこの作品をささげます。無事に帰還してください」とメッセージを送った。プロデューサーの1人が「“アバター”でなく“ハート”に投票を」とアカデミー会員にメールを送り、授賞式を閉め出されるペナルティー。また肖像権をたてに米陸軍軍曹から提訴されるなど“お騒がせ”が続いた。そんな中で6部門受賞の圧勝。大ヒットメーカーの元夫に“成長した姿”を見せつけた。

Sandra Annette Bullock、1964年7月26日生まれ アカデミー賞主演女優賞は、『しあわせの隠れ場所』(The Blind Side)のサンドラ・ブロック(Sandra Annette Bullock)が受賞した。同賞には、ブロックのほか、『ジュリー&ジュリア』(Julie & Julia)のメリル・ストリープ、『プレシャス』(Precious)のガボレイ・シディビー(Gabourey Sidibe)、『17歳の肖像』(An Education)のキャリー・マリガン(Carey Hannah Mulligan)、『The Last Station(原題)』のヘレン・ミレン(Dame Helen Mirren )がノミネートされていた。

キャリア20年以上で過去に『スピード』(Speed)など数々の人気作品に出演してきたブロックだが、アカデミー賞受賞は初めて。ブロックは壇上で「本当に私がこれを取ったのか、それともあなたたちを根負けさせたのか」と語り、会場の笑いを誘った。また、アカデミー賞に先立って発表された映画界の「最低」を選ぶゴールデン・ラズベリー賞(ラジー賞)では、ブロックは、『All About Steve(原題)』で最低主演女優賞に選ばれており、史上初の両賞同時受賞という「おまけ」も付いた。

ヘレン・ミレン、メリル・ストリープといった大御所やキャリー・マリガン、ガボレイ・シディベなどの期待の新人を押しのけて、初ノミネートで初受賞という快挙を成し遂げたサンドラ・ブロック。スピーチでは、受賞の感謝と共に、メリル・ストリープとのキスのことやジョージ・クルーニーにプールに放り込まれたことなどの話でコダックシアターの観客たちを笑わせていたが、「宗教、階級制度、肌の色、性別を超えた愛など、人を評価するのには関係ないと私に教えてくれ、心から愛してくれたお母さん、ありがとう。愛しています」と亡くなった母のヘルガ・ブロックに謝辞を述べ、こらえていた涙がこぼれ落ちるのが見る人の感動を呼んでいた。

Jeff Bridges, 1949年12月4日生まれ アカデミー賞主演男優賞には、『Crazy Heart(原題)』のジェフ・ブリッジス(Jeffrey Leon Bridges)が受賞した。同賞には、ブリッジスのほか、『マイレージ、マイライフ』(Up in the Air)のジョージ・クルーニー、『A Single Man(原題)』のコリン・ファース(Colin Andrew Firth )、『インビクタス/負けざる者たち』(Invictus)のモーガン・フリーマン、『ハート・ロッカー』のジェレミー・レナー(Jeremy Lee Renner)がノミネートされていた。

ブリッジスは、父親が俳優ロイド・ブリッジス(Lloyd Bridges)、兄のボーも俳優という役者一家で育った。アカデミー賞初受賞となるブリッジスは、受賞スピーチで「両親はショービジネスをとても愛していた。これは自分だけでなく、彼らの名誉だ」と語り、オスカー像を手に壇上から両親に感謝の気持ちを捧げた。

アカデミー賞助演女優賞は、『プレシャス』(Precious)のモニーク(Mo'Nique)が受賞した。同作品で娘を虐待する母親を演じたモニークは、これまで米映画俳優組合員賞(SAG賞)などの各賞を受賞しており、アカデミー賞でも最有力候補とみられていた。 モニークは、受賞スピーチで「アカデミーに感謝したい」とした上で、夫のシドニーさんに対し、「正しいことをするために、時には一般受けすることもやる必要があると教えてくれた」と感謝の気持ちを伝えた。

アカデミー賞助演男優賞は、『イングロリアス・バスターズ』(Inglourious Basterds)のクリストフ・バルツ(Christoph Waltz)が受賞した。オーストリア出身のバルツは、第2次世界大戦を描いたクエンティン・タランティーノ監督の同作品でナチス将校を熱演した。 同作品まで米国ではほとんど無名の存在だったバルツは、受賞スピーチでオスカー像を握りしめながら、「いくら感謝してもし尽くせない」などと喜びを表した。

アカデミー賞長編アニメ賞は、『カールじいさんの空飛ぶ家』(Up)が受賞した。同作は作品賞にもノミネートされている。オスカー像を手渡されたピート・ドクター監督は、壇上で「3年生の算数の教科書にパラパラ漫画を書いていたのがここにつながるなんて、夢にも思わなかった」と語った。昨年5月に公開された『カールじいさんの空飛ぶ家』は、世界全体で7億ドル余りの興行収入を記録している。

このほか、『トランスフォーマー/リベンジ』(Transformers:Revenge of the Fallen)が、最低作品賞や最低監督賞など3部門で受賞、最低男優賞には『ジョナス・ブラザーズ/ザ・コンサート3D』(Jonas Brothers:The 3D Concert Experience)のジョナス・ブラザーズが選ばれた。また、今年は過去10年間の最低俳優賞も発表され、男優はエディー・マーフィー(Eddie" Murphy)、女優はパリス・ヒルトン(Paris Hilton)が選ばれた。

2010年度(第82回)アカデミー受賞

「作品賞」『ハート・ロッカー』
「監督賞」 キャスリ・ビグロ−
「主演男優賞」 ジェフ・ブリッジス『クレージー・ハート(原題)』
「主演女優賞」 サンドラ・ブロック『あわせの隠れ場所』
「助演男優賞」 クリトフ・ワルツ『イングロリアス・バスターズ』
「助演女優賞」 モニーク『プレシャス』
「脚色賞」『プレシャス』ジェフリー・フレッチャー
「脚本賞」『ハート・ロッカー』マーク・ボール
「長編アニメーション賞」『カールじいさんの空飛ぶ家』
「長編ドキュメンタリー賞」『ザ・コーヴ』ルイ・シホヨス監督
「外国映画賞」『瞳の奥の秘密』アルゼンチン
「美術監督賞」『アバター』
「撮影賞」『アバター』
「衣装デザイン賞」『ヴィクトリア女王/世紀の愛』
「編集賞」『ハート・ロッカー』
「メイクアップ賞」『スター・トレック』
「作曲賞」『カールじいさんの空飛ぶ家」
「主題歌賞」『The Weary Kind クレージー・ハート(原題)』
「音響編集賞」『ハート・ロッカー』
「音響録音賞」『ハート・ロッカー』
「視覚効果賞」『アバター』
「短編アニメーション賞」『Logorama』
「短編実写映画賞」『The New Tenants』 
「短編ドキュメンタリー賞」『Music by Prudence』

[ロサンゼルス7日 ロイター他]2010年3月8日




「2011年アカデミー賞」 4部門獲得!『英国王のスピーチ』

Tom Hooper
"See large image"
映画界最大の祭典、第83回アメリカ・アカデミー賞の発表、授賞式が27日(日本時間28日)、ロサンゼルスのコダックシアターで開かれた。

作品賞や監督賞など最多の12部門で候補入りしたのは、エリザベス英女王の父ジョージ6世が吃音(発声時に円滑に出なかったり、ある音を繰り返したり伸ばしたり、無音が続いたりする言語障害/吃り )を克服する姿を描く『英国王のスピーチ』(The King's Speech)(トム・フーパー(Tom Hooper)監督)。左の画像は、『英国王のスピーチ』で、4部門(作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞)を獲得したトム・フーパー監督

作品賞には、このほか「フェイスブック」の創設をめぐる物語『ソーシャル・ネットワーク』(The Social Network)(デビッド・フィンチャー(David Fincher)監督)などが候補に挙がった。[ロサンゼルス共同]



今年は華やかな色のドレスが人気

Jennifer Lawrence 第83回アカデミー賞授賞式のレッドカーペットは、比較的地味な印象だった過去数年とは対照的に、赤やシルバーなど華やかな色のドレスを身にまとった女優たちが飾った。授賞式の司会を務めるアン・ハサウェイは、後ろにボリュームのあるバレンチノの赤いドレスで登場。サンドラ・ブロックは、ヴェラ・ウォン、主演女優賞の候補者ジェニファー・ローレンスは、カルバン・クラインの赤いドレスだった。

そのほか、1カ月前に第1子を出産し、主演男優賞にノミネートされている夫のハビエル・バルデムと出席したスペイン人女優のペネロペ・クルスは、赤い光沢のあるドレスをチョイス、ジェニファー・ハドソンは、ベルサーチのオレンジ色のホルタードレスだった。 紫を選んだのは、『ブラック・スワン』で主演女優賞にノミネートされている妊娠中のナタリー・ポートマンや、同作品の共演者ミラ・クニス。 シルバーも人気で、ヒラリー・スワンクとハル・ベリーがストラップレスのドレスを着用。また、カルバン・クラインのドレスを着たグウィネス・パルトローは、オスカー像以上に光り輝いていた。




第83回米アカデミー賞各部門が27日、ロサンゼルスのコダックシアターで発表され、最多12部門にノミネートされた『英国王のスピーチ』が作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞の4部門で受賞した。

Colin Firth 主演男優賞に輝いたコリン・ファース(Colin Andrew Firth)は、受賞のステージで「わたしのキャリアは今、ピークに達した」と笑わせた。

Natalie Portman 主演女優賞は『ブラック・スワン』(Black Swan)のナタリー・ポートマン(Natalie Portman)が初受賞した。心理スリラー『ブラック・スワン』でバレリーナを演じたポートマンは、壇上で涙を流し、家族や共演者、同作品のダーレン・アロノフスキー(Darren Aronofsky)監督に感謝の意を表した。

ボクサーの伝記映画『ザ・ファイター』(The Fighter)で共演したクリスチャン・ベール(Christian Charles Philip Bale)とメリッサ・レオ(Melissa Leo)が、助演男優賞と助演女優賞をダブル受賞した。プレゼンターは、女優リース・ウィザスプーン(Reese Witherspoon)が務めた。 『英国王のスピーチ』のジェフリー・ラッシュ(Geoffrey Roy Rush)、『キッズ・オールライト』( The Kids Are All Right)のマーク・ラファロ(Mark Alan Ruffalo)といった芸達者が競い合ったが、受賞には至らなかった。

脚本賞は、『英国王のスピーチ』が受賞。有望と見られていた『インセプション』(Inception)は受賞を逃した。 脚色賞とともに、ジョシュ・ブローリン(Josh Brolin)とハビエル・バルデム(Javier Angel Encinas Bardem)がプレゼンターを務めた。

脚色賞は、「Facebook」創設者を主人公にした『ソーシャル・ネットワーク』(The Social Network)が受賞、脚本を書いたアーロン・ソーキンがオスカー像を掴んだ。ソーキンは、軍事法廷ドラマ『ア・フュー・グッド・メン』(A Few Good Men)や『冷たい月を抱く女』(Malice)などを手がけた会話劇が得意の脚本家で、エミー賞の常連だったアメリカ・テレビドラマ『ザ・ホワイトハウス』(The West Wing)の脚本でも名高い。
長編アニメ賞は、ウォルト・ディズニー傘下ピクサーの『トイ・ストーリー3』(Toy Story 3)が受賞。同作品は、世界全体の興行収入が11億ドル(約890億円)を記録するなど、2010年最大のヒット作であり、混戦模様となった今回のアカデミー賞レースでも本命とみられていた。

歌曲賞は、『トイ・ストーリー3』の「僕らはひとつ」。ランディー・ニューマン(Randy Newman)氏は、20度目のノミネートで2度目の受賞となった。 発表の前に、候補になっていた女優グウィネス・パルトロウ(Gwyneth Kate Paltrow)が歌声を披露して、会場を沸かせた。映画は『Country Strong(原題)』で、曲は「カミング・ホーム」

作曲賞は、『ソーシャル・ネットワーク』(The Social Network)が受賞した。
衣装デザイン賞は、『アリス・イン・ワンダーランド』(Alice in Wonderland)のコリーン・アトウッド(Colleen Atwood)が受賞、ファッションリーダーとしても知られるケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)がプレゼンターを務めた。

メークアップ賞は、『ウルフマン』(The Wolfman)のリック・ベーカー(Rick Baker)が7度目の受賞でデーブ・エルシー(Dave Elsey)が初受賞した。

録音賞は、渡辺謙が出演した『インセプション』(Inception)が受賞し、スタイリッシュな映像美で、夢の世界でアイデアを盗むプロの仕事を映画にした視覚効果賞も受賞し、撮影賞も受賞、映像面での際立った評価を証明した。音楽・音響面でも2つのオスカーを得て、既に、この時点で4冠となった。 しかし、これほどの評価を得ながら、クリストファー・ノーラン(Christopher Nolan)監督が音楽・音響面に深くコミットしたことが語られ『ダークナイト』(The Dark Knight)、『メメント』(Memento)が監督賞にノミネートされていないのは、今回の最大のサプライズ。あらためてこの不思議な選考漏れがクローズアップされている。

外国語映画賞は、デンマーク映画の『イン・ア・ベター・ワールド』(In a Better World)が受賞した。ハビエル・バルデム(Javier Angel Encinas Bardem)主演の『 ビューティフル』(Biutiful)は受賞を逸した。 中島哲也監督の『告白』は最終選考で漏れていた。

2011年度(第83回)アカデミー受賞

「作品賞」『英国王のスピーチ』
「監督賞」トム・フーパー『英国王のスピーチ』
「主演男優賞」コリン・ファース『英国王のスピーチ』
「主演女優賞」ナタリー・ポートマン『ブラック・スワン』
「助演男優賞」クリスチャン・ベール『ザ・ファイター』
「助演女優賞」メリッサ・レオ『ザ・ファイター』
「脚本賞」『英国王のスピーチ』
「脚色賞」アーロン・ソーキン『ソーシャル・ネットワーク』
「長編アニメ賞」『トイ・ストーリー3』
「歌曲賞」『トイ・ストーリー3』「僕らはひとつ」
「作曲賞」『ソーシャル・ネットワーク』
「衣装デザイン賞」コリーン・アトウッド『アリス・イン・ワンダーランド』
「メークアップ賞」リック・ベーカー『ウルフマン』
「録音賞」『インセプション』
「視覚効果賞」『インセプション』
「音響編集賞」『インセプション』
「外国語映画賞」『イン・ア・ベター・ワールド』

[ロサンゼルス 27日 ロイター]

最低の映画選ぶラジー賞、『エアベンダー』が5冠アカデミー賞の授賞式を前に、映画界の「最低」を選ぶ恒例のゴールデン・ラズベリー賞(ラジー賞)が26日発表され、M・ナイト・シャマラン監督の『エアベンダー』が、最低監督賞のほか、「3Dの使い方が間違っていて目の毒賞」など最多5部門で受賞した。米人気ドラマの映画版第2弾『セックス・アンド・ザ・シティ2(SATC2)』の主演女優4人は、まとめて最低主演女優賞に選ばれた。そのほか、『バレンタインデー』に出演したアシュトン・カッチャーとジェシカ・アルバが、最低主演男優賞と最低助演女優賞を受賞。受賞者は、米国を含む18カ国の657人による投票で選ばれた。[ロサンゼルス 26〜27日 ロイター] 




日本の渡辺謙とアメリカのレオナルド・ディカプリオが共演した映画『インセプション』(クリストファー・ノーラン監督)が、撮影賞、録音賞、音響編集賞、視覚効果賞の4冠を獲得した。ノーラン監督のオリジナル脚本による『インセプション』はCGを極力抑えた映画作りで、技術的な面で高く評価された。

人間が他人の夢の中に入り込んで、思い通りの夢を見せたり、相手のアイデアを盗んだりすることができてしまうという仮想世界の中で、「ライバル企業をつぶしたい」という事業家サイトー(渡辺謙)の依頼を受け、コブ(レオナルド・ディカプリオ)の率いるチームが夢を利用して、 その企業の御曹司に会社を破滅に導くようなアイデアを植え付けるべく、夢の中で奮闘するというもの。御曹司のほうもガードが堅く、「夢の中」だけにド派手な攻防が繰り広げられる。日本、パリなど世界6か国でロケ撮影を敢行し、無限に広がる「夢の中の世界」を非3Dともいえる新機軸の映像表現で体感させた。



アカデミー作品賞歴代ベスト25発表 第1位は?

ハンフリー・ボガート&イングリッド・バーグマン
第83回アカデミー賞の授賞式を目前に控え、アメリカ映画サイトMoviefoneが、同作品賞を受賞した歴代82作品のなかからベスト25を選び出した。

第1位に選ばれたのは、ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマン主演の不朽の名作』カサブランカ』(Casablanca)(1942)であった。本作は、第16回アカデミー作品賞、監督賞(マイケル・カーティス)、脚本賞を受賞した。

同サイトは、』カサブランカ』を選んだ理由について、「この映画を見たあとで、イングリッド・バーグマンまたはハンフリー・ボガートに恋をしない人間などいるだろうか」とコメントしている。


ベスト25は以下の通り(カッコ内は製作年/受賞回)

1.『カサブランカ』(Casablanca)(1942年/第16回)
2.『ゴッドファーザー』(The Godfather)(1972年/第45回)
3.『アニー・ホール』(Annie Hall)(1977年/第50回)
4.『ゴッドファーザーPARTII』(The Godfather Part II)(1974年/第47回)
5.『波止場』(On the Waterfront)(1954/第27回)
6.『アラビアのロレンス』(Lawrence of Arabia)(1962年/第35回)
7.『シンドラーのリスト』(Schindler's List)(1993年/第66回)
8.『アパートの鍵貸します』(The Apartment)(1960年/第33回)
9.『羊たちの沈黙』(The Silence of the Lambs)(1991年/第64回)
10.『風と共に去りぬ』(Gone With the Wind)(1939年/第12回)
11.『イヴの総て』(All About Eve)(1950年/第23回)
12.『戦場にかける橋』(The Bridge on The River Kwai)(1957年/第30回)
13.『或る夜の出来事』(It Happened One Night)(1934年/第7回)
14.『サウンド・オブ・ミュージック』(The Sound of Music)(1965年/第38回)
15.『ディア・ハンター』(The Deer Hunter)(1978年/第51回)
16.『カッコーの巣の上で』(One Flew Over the Cuckoo's Nest)(1975年/第48回)
17.『マイ・フェア・レディ』(My Fair Lady)(1964年/第37回)
18.『フレンチ・コネクション』(The French Connection)(1971年/第44回)
19.『愛と追憶の日々』(Terms of Endearment)(1983年/第56回)
20.『ノーカントリー』(No Country for Old Men)(2007年/第80回)
21.『夜の大捜査線』(In the Heat of the Night)(1967年/第40回)
22.『許されざる者』(Unforgiven)(1992年/第65回)
23.『ディパーテッド』(The Departed)(2006年/第79回)
24.『ロッキー』(Rocky)(1976年/第49回)
25.『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』(The Lord of the Rings:The Return of the King)
(2003年/第76回)

(2011年2月28日 08時48分/映画.com)





2012年のアカデミー賞「心地よい作品」が目白押し

映画界最高の栄誉とされる第84回米アカデミー賞の授賞式が、26日にロサンゼルスで開催され、今年のノミネート作品には、暗い題材を扱った過去数年の受賞作とは違い、見ていてリラックスできるような「心地よい」作品が揃っている。司会を務める人気コメディアンのビリー・クリスタルは、授賞式に「心地よさ」をもたらすのに適役とみられ、エンターテインメント・ウィークリー誌のデーブ・カーガーは、「食べ物に例えるなら、ビリーは食べると『ほっとする』料理で、おいしく、よく知られている料理だ。それほどスパイシーではない」と評した。

主要ノミネート作品には、モノクロのサイレント映画『アーティスト』(The Artist)(日本公開4月7日)、アメリカ公民権運動時代を描いたベストセラー本の映画化作品『ヘルプ 心がつなぐストーリー』(The Help)(同3月31日)、家族の葛藤を描いた『ファミリー・ツリー』(The Descendants)(同5月18日)などがあり、いずれも親しみやすさ、コメディー、愛、人間らしさなどを主題にストーリーが展開している。過去数年に作品賞などに輝いた、イラク戦争での米軍爆発物処理班の兵士を描いた『ハート・ロッカー』や、麻薬取引をめぐり追走劇が繰り広げられる『ノーカントリー』などで扱われていた暗いテーマは影をひそめている。
ノミネートの数では、マーティン・スコセッシ監督の『ヒューゴの不思議な発明』(Hugo)(同3月1日)が作品賞など11部門で最多となり、『アーティスト』が10部門で続いている。ただ、『ヒューゴの不思議な発明』は技術部門でのノミネートが多い一方、『アーティスト』は主要カテゴリーを中心にノミネートされている。

『アーティスト』は、無声映画からトーキーの登場に至るハリウッドの変遷と、それに翻弄される役者の人生について描いた作品。アカデミー賞評論家のデービッド・ポーランド氏は「楽しく、感情を揺さぶる作品で、映画産業やアーティストがテーマ。これらの要素は観客を魅了し、良い気分にさせる」と述べた。

主演男優賞には『アーティスト』のジャン・デュジャルダン、『ファミリー・ツリー』のジョージ・クルーニー、『マネーボール』のブラッド・ピットらがノミネートされている。前哨戦となる他の映画賞などでも主演男優賞に輝いたデュジャルダンが最有力候補とみられており、評論家らは『ファミリー・ツリー』には『アーティスト』ほどの魔法はなく、『マネーボール』も強力な対立候補にはならないとの見方を示している。

クルーニーは、家族の葛藤を描いた『ファミリー・ツリー』での演技が高く評価され、各賞を占うサイト"The Envelope.com"のトム・オニール氏は、本作でのクルーニーの演技について「多くの人が、彼のこれまでの作品の中で最高だと感じるだろう」と語った。ただ、クルーニーは、2005年にアカデミー賞助演男優賞を獲得しており、それが裏目に出るかもしれないとの見方もある。

ハリウッド・リポーター誌のスティーブン・ギャロウェイ氏は「ついこの間のことで、人々の記憶にまだ新しい」とし、同じ俳優に続けてオスカーを贈ることはまれだと指摘した。先月開催された前哨戦の一つ、ゴールデングローブ賞では、クルーニーはドラマ部門の主演男優賞を受賞している。一方、フランス出身のデュジャルダンは、ハリウッドでは知名度が低く、主演男優賞を取るには経験が浅過ぎるとの声も業界から聞かれる。とはいえ、デュジャルダンもゴールデングローブ賞(ミュージカル・コメディー部門)と全米映画俳優組合(SAG)賞で主演男優賞を受賞。オスカーを獲得すれば、デュジャルダンはフランス人俳優として初のアカデミー賞主演男優賞に輝くことになる。

監督賞には、『アーティスト』のミシェル・アザナビシウス(Michel Hazanavicius)、『ヒューゴの不思議な発明』のマーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)、『ファミリー・ツリー』のアレクサンダー・ペイン(Alexander Payne)らがノミネートされた。先に発表された米監督組合(DGA)賞ではアザナビシウスが受賞したが、スコセッシやペインも有力視されている。受賞作品予想のヒントについて評論家らは、授賞式の始めに発表される衣装デザイン賞や撮影賞などの技術部門で『アーティスト』が受賞すれば、作品賞などの主要部門も同作品が独占する可能性があるとしている。以上が2月22〜23日、ロイターから伝えられた。

第84回アカデミー賞授賞式、スターがレッドカーペットに次々登場!。

ジョージ・クルーニー&テイシー・キーブラー
"See large image"
レッドカーペットにはノミネートを受けた俳優や監督らが次々と到着し、集まったファンらを沸かせた。『ファミリー・ツリー』で主演男優賞にノミネートされているジョージ・クルーニーは、恋人のステイシー・キーブラーさんと到着し、テレビや写真の撮影などに応じた。『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(The Iron Lady)で主演女優賞にノミネートされたメリル・ストリープは、ゴールドのドレス姿で登場し、手を振りながら入場した。


「2012年アカデミー賞」無声映画モノクロ『アーティスト』が5部門獲得!

"See large image"
第84回アカデミー賞の授賞式が26日、ロサンゼルスで開催され、モノクロのサイレント映画『アーティスト』(The Artist)が作品賞など5部門で受賞した。この作品は、無声映画からトーキーの登場に至るハリウッドの変遷と、それに翻弄される役者の人生について描いた作品で、作品賞のほか、ミシェル・アザナヴィシウス(Michel Hazanavicius)が監督賞を、ジャン・デュジャルダン(Jean Dujardin)が主演男優賞をそれぞれ獲得した。同作品は、アカデミー賞の前哨戦となったゴールデングローブ賞などでも作品賞を獲得していた。

フランス映画が作品賞を制したのはオスカー史上初で、無声映画としては1929年の第1回受賞作『つばさ』(Wings)以来、83年ぶりの快挙となった。同作の舞台は古き良きハリウッドの黄金時代。1927年、サイレント映画界屈指のスター、ジョージ・ヴァレンティン(ジャン・デュジャルダン)は、新人女優ペピー(ベレニス・ベジョ)を見初め、人気女優へと導く・・・、サイレントからトーキーへの移行期の物語。

外国映画は通常、外国語映画部門の対象となるが、本作はせりふを収録しない無声映画のスタイルであるためそのカテゴリーからはずれ、作品賞にノミネートされた。同作のプロデューサーは、受賞スピーチで「ミシェル・アザナヴィシウス監督のプロデューサーになれてうれしい」と語り、続いてアザナヴィシウス監督は「(米国と時差のある)フランスにいる子供たちに”こんにちは。30分後に寝なさいね”。妻のベレニスには”愛している”といいたい。彼女は作品のインスピレーションを与えてくれた。人生をともに歩んでくれてありがとう。そして尊敬する故ビリー・ワイルダー(Billy Wilder)監督に感謝したい」と喜びを語った。妻のベレニス・ベジョ(Berenice Bejo)(35)は、同作のヒロイン役で助演女優賞にノミネートされていた。

ジャン・デュジャルダン 主演男優賞は、『アーティスト』のジャン・デュジャルダンが受賞した。
1920年年代のハリウッドを舞台にした同作は、白黒で無声映画のスタイルが特徴で、デュジャルダンは、サイレント映画界屈指のスター、ジョージ・ヴァレンティンで、新人女優のペピー(ベレニス・ベジョ)を見初め、人気女優へと導く、恋に落ちる2人だが、時代はサイレントからトーキー(映像と音声を収録した現在のスタイル)への移行期で、ジョージは落ち目となるが・・・。

フランス人のデュジャルダンは、受賞スピーチで、満面の笑みをみせながらガッツポーズを決め、「ありがとう! この国(米国)が大好きです。アカデミーのみなさん、ありがとう。1929年にダグラス・フェアバンクス(Douglas Fairbanks)が司会を務めたとき、入場料は5ドル、しかもたったの15分でした。そのダグラスさんに感謝します。監督のミシェル、共演のベレニス、ほかのキャストやスタッフ、ありがとう。妻を愛しています。(仏語で)メルシー・ボクー、アイ・ラブ・ユー」と派手に喜びを語った。(4月7日から全国順次公開)

手を振りながら入場するメリル・ストリープ 主演女優賞は、『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(The Iron Lady)で英国のサッチャー元首相を演じたメリル・ストリープ(Meryl Streep)(62)が29年ぶり2度目の主演女優賞を受賞した。オスカー受賞は『クレイマー、クレイマー』(Kramer vs. Kramer)(1979)で助演女優賞、『ソフィーの選択』(Sophie's Choice)(1982)の主演女優賞に続く3度目で、今回、ノミネート回数でも自らの持つ記録を17回に更新していた。

本作でサッチャー元英首相を演じ、結婚前の旧姓ロバーツ時代を経て政界に進出し、西洋社会では史上初の女性宰相に就任、アルゼンチンとのフォークランド紛争などで決断を下してきた半生を描いている。声色から動きまで実在の本人が乗り移ったかのような演技ぶりで、特に政界引退後、認知症となってからの演技は見応えある作品となっている。

ストリープは、受賞スピーチで、「自分の名前が呼ばれたとき、米国中の半分が『また、彼女か』と言ってるのが聞こえたように感じた」と冗談めかし、これまでのキャリアに触れて夫への感謝を表する際には言葉を詰まらせた。サッチャー英元首相を演じた今回の作品では、ゴールデングローブ賞のドラマ部門でも主演女優賞を受賞しており、ストリープはオスカー最有力とみられていた。

クリストファー・プラマー 助演男優賞には、『人生はビギナーズ』(Beginners)、マイク・ミルズ(Mike Mills )監督でのクリストファー・プラマー(Arthur Christopher Orme Plummer)が受賞した。

プラマーは82歳で、史上最高齢のオスカー受賞となった。カナダ生まれのプラマーは、アカデミー賞受賞作『サウンド・オブ・ミュージック』(The Sound of Music)(1961)のトラップ大佐役で名をはせ、『終着駅 トルストイ最後の旅』(The Last Station)(2009)では、主演男優賞で初ノミネートを果たした。『人生はビギナーズ』(公開中)で、主人公オリバー(ユアン・マクレガー/Ewan Gordon McGregor)の父親であり、妻に先立たれ、がんを宣告される不遇な設定ながらも、明るく余生を過ごす役どころが強い印象を残し、同性愛者であることをカミングアウトする老人を演じた。

これまでのオスカー受賞最高齢は、『ドライビング Miss デイジー』(Driving Miss Daisy)(1989)で主演女優賞を獲得したジェシカ・タンディ(Jessica Tandy)の80歳だったが、その記録を更新したプラマーは、「君は私より2歳しか年上じゃないのに、今までどこにいたんだい」と語り、壇上でオスカー像にキスをしてみせた。今年1月の第69回ゴールデン・グローブ賞では、史上最年長で最優秀助演男優賞を受賞し、今回は『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(Extremely Loud & Incredibly Close)のマックス・フォン・シドー(Max von Sydow)との82歳対決が話題となった。これまでの最高齢受賞は、1975年の『サンシャイン・ボーイズ』(The Sunshine Boys )のジョージ・バーンズ(George Burns)だった。

オクタビア・スペンサー 助演女優賞は、米公民権運動時代を描いたベストセラー本を基にした『ヘルプ〜心がつなぐストーリー』(The Help)(テイト・テイラー(Tate Taylor)監督)でオクタビア・スペンサー(Octavia L. Spencer)(39)が受賞した。

同作は、1960年代の公民権運動を背景に、ミシシッピー州に暮らす白人女性の作家志望者(エマ・ストーン)と2人の黒人家政婦の関係を描いた社会派ドラマで、スペンサーはメイド役を演じた。人種問題にからむ作品を同業者であるアカデミー会員が評価した格好で、受賞時は総立ちとなった。

初ノミネートでオスカーを獲得したスペンサーは「受賞は怖いくらい。皆さんとこの喜びを分かち合いたい。ありがとう」と、涙をこらえながら受賞の喜びを語った。スペンサーは、米人気テレビドラマ『アグリー・ベティ』(Ugly Betty )に出演し、テレビ界では知られる存在だったが、映画界では『キューティ・ブロンド/ハッピーMAX』(Legally Blonde 2:Red, White & Blonde)などでの端役出演が多かった。『ヘルプ』での人種差別に直面するメイド役がキャリアの転機となった格好だが、自身の母親もメイドとして働きながら7人の子どもを育てたという。(3月31日全国順次公開)

ミシェル・アザナビシウス 監督賞は、『アーティスト』のミシェル・アザナビシウス(Michel Hazanavicius)(44)が初受賞したが、フランス人監督のアザナビシウスがハリウッドの草創期へのオマージュだと表現する同作品は、無声映画からトーキーの登場に至るハリウッドの変遷と、それに翻弄される役者の人生について描いた作品で、アザナビシウスは、初ノミネートで監督賞を受賞した。

監督賞レースは、マーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)監督(69)、ウディ・アレン(Woody Allen)監督(76)らそうそうたる顔ぶれの中、知名度で劣るアザナヴィシウス監督がオスカー像を手にした。発表されると、同作にも出演し、助演女優賞にノミネートされていた妻のベレニス・ベジョにキスをし、檀上に上がって「今、世界で一番幸せな監督だ」と喜びを表した。アザナビシウスはフランスの映画・テレビ業界で活躍していたが、2006年に映画「OSS 117 カイロ、スパイの巣窟」( Le Caire nid d'espions)で世界的な映画祭で注目され、東京国際映画祭などでグランプリを受賞している。

最多11部門でノミネートされたマーティン・スコセッシ監督の『ヒューゴの不思議な発明』(Hugo)は、撮影賞や美術賞、音響編集賞、視覚効果賞など5部門で受賞した。同作品は1930年代のパリを舞台に、駅の時計台に隠れ住む少年ヒューゴ(エイサ・バターフィールド)(Asa Maxwell Thornton F. Butterfield)が不思議な出会いを通じ、世界の運命を一変させる秘密を探し当てる物語。

脚本賞は、『ミッドナイト・イン・パリ』(Midnight in Paris)のウディ・アレン(Woody Allen)が獲得した。
同賞では『アニー・ホール』(Annie Hall)(1977)と『ハンナとその姉妹』(Hannah and Her Sisters)(1986)に続く3度目の受賞となった。同作は、ハリウッドの売れっ子脚本家ギル(オーウェン・ウイルソン/Owen Cunningham Wilson)がひょんなことから1920年代のパリにタイムスリップし、アーネスト・ヘミングウェイやスコット・フィッツジェラルドら当時のパリに滞在した米作家らと不思議な交流を持つユーモアあふれる恋愛コメディー作品である。アレン監督は授賞式を欠席し、プレゼンターのアンジェリーナ・ジョリーが代わりに受け取った。アレン監督は『ハンナとその姉妹』以来、25年ぶりの作品賞候補入りと話題を提供している。

短編ドキュメンタリー賞にノミネートされていた、英ルーシー・ウォーカー(Lucy Walker)監督が東日本大震災からの復興を描いた『津波そして桜』(The Tsunami and the Cherry Blossom)は、受賞を逃した。
『別離』ポスター 外国語映画賞は、イラン映画『別離』(Nader and Simin, A Separation)(アスガー・ファルハディ(Asghar Farhadi)監督)が受賞した。同作は離婚の危機を迎えた夫婦の物語を軸に2人をつなぎとめようとする娘、彼らの問題に巻き込まれるもう一つの家族を通じ、善悪では割り切れない人間の心理を描いた。出演はレイラ・ハタミ(Leila Hatami)、ペイマン・モアディ(Peyman Moadi )ほか。受賞スピーチで、製作・脚本も手がけたファルハディ監督は「多くのイラン人、世界各国で喜んでいただいていると思う。

この賞をイランの人々にささげる。憎しみ、敵対的な行動を憎む国民です」とメモを読み上げ、喜びをかみしめた。この作品は、昨年の第61回ベルリン国際映画祭で最高賞の「金熊賞」、同賞に続く「銀熊賞」(男優賞・女優賞)の主要3部門で史上初の独占受賞を成し遂げ、今年1月の第69回ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞を受賞し、今回のオスカーレースでも本命視されていた。(4月7日全国順次公開)

2012年度(第84回)アカデミー受賞

「作品賞」『アーティスト』
「監督賞」ミシェル・アザナビシウス『アーティスト』
「主演男優賞」ジャン・デュジャルダン『アーティスト』
「主演女優賞」メリル・ストリープ『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』
「助演男優賞」クリストファー・プラマー『人生はビギナーズ』
「助演女優賞」オクタビア・スペンサー『ヘルプ〜心がつなぐストーリー』
「脚本賞」ウディ・アレン『ミッドナイト・イン・パリ』
「脚色賞」『ファミリー・ツリー』
「衣装デザイン賞」マーク・ブリッジス『アーティスト』
「メークアップ賞」『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』
「作曲賞」『アーティスト』
「主題歌賞」『ザ・マペッツ』
「外国語映画賞」『別離』
「短編実写映画賞」『The Shore』
「短編ドキュメンタリー賞」『Saving Face』
「長編アニメーション賞」『ランゴ』(Rango)
「長編ドキュメンタリー賞」『Undefeted』

ロサンゼルス 27日 ロイターほか]



最低映画選ぶラジー賞、A・サンドラーが史上最多11ノミネート。

映画界の「最低」を選ぶゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)の候補が、アカデミー賞授賞式前日となる25日に発表され、米俳優アダム・サンドラー(Adam Sandler)が史上最多となる11部門でのノミネートを果たした。サンドラーは、双子の姉弟を演じたコメディ『ジャックとジル』(Jack and Jill)で、主演男優賞と主演女優賞のダブルノミネートを果たしたほか、脚本賞や作品賞でも候補入りした。同作品では、本人役で登場したアル・パチーノ(Al Pacino)も助演男優賞にノミネート。ほかにはニコラス・ケイジ(Nicolas Cage)が3作品で主演男優賞に候補入り、ニコール・キッドマン(Nicole Mary Kidman)が助演女優賞でノミネートされるなど、そうそうたる顔ぶれとなった。授賞式はエイプリルフールの4月1日に行われる。[ロサンゼルス 25日 ロイター]




「第85回アカデミー賞」『アルゴ』3冠に輝く!

"See large image"
アメリカ映画賞の最高の栄誉となる第85回アカデミー賞の発表・授賞式が24日(日本時間25日)、ハリウッドのドルビー・シアターで開かれた。アカデミー賞は、世界で最も権威がある映画賞で、各国の興行成績にも大きな影響を及ぼします。

作品賞/Ben Affleck 作品賞は、ベン・アフレック(Ben Affleck)(40)が監督、製作、主演を務めた『アルゴ』(Argo)(昨年10月公開)が受賞、編集賞も受賞。実話を基に製作を手がけ、1月の第70回ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門では作品賞と監督賞を受賞した。

有力候補とみられていたスティーブン・スピルバーグ(Steven Allan Spielberg)監督の『リンカーン』(Lincoln)(2013年4月19日(金)全国ロードショー)を抑えての受賞となり、脚色賞と編集賞に加え、計3部門での受賞となった。最多12部門でノミネートされていた『リンカーン』は主演男優賞と美術賞の2冠だった。同作は、1979年のイランが舞台で、イラン革命の嵐が吹き荒れるなか、過激派がアメリカ大使館を占拠し、6人の大使館員がカナダ大使館に逃げ込む事態となった。アフレック演じる主人公のアメリカ中央情報局(CIA)局員が、にせの映画製作をでっちあげ、6人を脱出させるという奇想天外な物語である。今回7部門でノミネートされていた。
製作者として壇上に立ったアフレックは「ありがとう。(候補者の1人の)スピルバーグは天才です。偉人です。8つの素晴らしい候補作品も、ノミネートされなかった作品も賞賛したい。兄弟や両親、関係者にありがとうと言いたい。カナダや、大変な状況で生きているイランの方々、妻にも感謝したい」と両手を広げて喜びを表した。スピーチは続き、「15年ぐらい前にここ(ハリウッド)にきたときは、まだひよっこでした。また戻ってこれるとは思っていなかった。人生をうらんではいけない。努力をし続けなければいけません。転ぶこともあるけど、転んでもまた立ち上がることを学んだ」と結んだ。「アルゴ」は、アメリカ・プロデューサー組合賞、アメリカ映画俳優組合賞、ゴールデングローブ賞ドラマ部門の作品賞に輝いていたが、監督のベン・アフレックはアカデミー監督賞にノミネートされていなかった。 

主演男優賞/Daniel Michael Blake Day-Lewis 主演男優賞は、スティーブン・スピルバーグ監督の伝記ドラマ『リンカーン』(Lincoln)でアメリカ合衆国第16代大統領エイブラハム・リンカーンを演じたドラマダニエル・デイ=ルイス(Daniel Michael Blake Day-Lewis)(55)が、思慮深く情熱的に演じ、史上初となる3度目の主演男優賞受賞となったが、これまでも数々の賞をさらっている。デイ・ルイスの演技は、本物より本物らしいという評判で、今後、映画や舞台で同じ役を演じる俳優は尻込みしそうだと言われた。

主演女優賞は、ジェニファー・ローレンス(Jennifer Lawrence)が『世界にひとつのプレイブック』(Silver Linings Playbook)で22歳で初の受賞となった。アメリカ映画俳優組合(SAG)賞やゴールデングローブ賞などを受賞しており、アカデミー賞でも本命視されていた。

監督賞/李安 監督賞は、アン・リー(李安)が、『ライフ・オブ・パイ、トラと漂流した227日』(Life of Pi)で2度目の受賞。同作はヤン・マーテルの小説を映画化したもので、インド人の少年とトラの漂流生活を描いた物語。

作品賞を含む11部門でノミネートされていた。台湾生まれの同監督は、2006年のアカデミー賞でも『ブロークバック・マウンテン』(Brokeback Mountain) (2005)で監督賞を獲得しており、今回で2度目の同賞受賞となった。

助演男優賞は、クリストフ・ワルツ(Christoph Waltz)が西部劇『ジャンゴ 繋がれざる者』(Django Unchained)(日本公開3月1日)で賞金稼ぎを演じ受賞した。オーストリア出身のワルツは、2010年のアカデミー賞でもタランティーノ監督の『イングロリアス・バスターズ』で助演男優賞を獲得しており、今回が2度目の受賞となった。ワルツは受賞スピーチで、「われわれは英雄の旅路に参加させてもらった。その英雄とは、クエンティンだ」と述べ、監督に感謝を表した。

助演女優賞/Anne Jacqueline Hathaway 助演女優賞は、アン・ハサウェイ(Anne Jacqueline Hathaway)が、ミュージカル映画『レ・ミゼラブル』(Les Miserables)でファンテーヌ役を演じ初受賞した。彼女はアカデミー賞の前哨戦とされるゴールデン・グローブ賞やアメリカ映画俳優組合(SAG)賞でも助演女優賞を受賞しており、オスカー最有力候補と目されていた。

長編アニメーション賞 長編アニメーション賞は、スコットランドを舞台に王女メリダの冒険を描いた『メリダとおそろしの森』(Brave)が受賞した。本作は、ピクサー・アニメーション・スタジオ製作。魔女によって熊の姿に変えられてしまった母を救おうとする王女メリダの冒険を描いている。

長編ドキュメンタリー映画賞は『シュガーマン 奇跡に愛された男』(Searching for Sugar Man)が受賞した。本作は1970年代に活動し忽然と姿を消したアメリカの実在する歌手、ロドリゲスが、本人が知らないうちになぜか南アフリカで大人気の存在となった作品。同作のプロデューサーは「すばらしい歌手、ロドリゲスの作品を作らせてもらって本当にありがとう」と感謝を述べた。

外国語映画賞は、『愛、アムール』(Amour)が受賞した。同作は一組の老夫婦による愛の行く末を描いた。認知症となった妻を介護する夫のジョルジュ役は、仏の名作『男と女』(Un homme et une femme)の主演、ジャン=ルイ・トランティニャン(Jean-Louis Trintignant)(82)。妻のアンヌ役はエマニエル・リバ(Emmanuelle Riva)(86)。フランスとドイツも製作に加わっている。独出身のミヒャエル・ハネケ(Michael Haneke)監督(70)はオスカー像を手にし、スタッフや出演者に感謝を述べ、「妻にも感謝している。30年間、ともに過ごしてきた彼女は、私の生活の中心です」と語った。同作は昨年のカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞している。

美術賞は、『リンカーン』で、最多12部門でノミネートされた同作のオスカー受賞は1つ目。 スティーブン・スピルバーグ監督の同作は、ダニエル・デイ=ルイスが演じる第16代大統領、エイブラハム・リンカーンが主人公。「全ての人間は自由であるべき」とリンカーン大統領は信じ、奴隷解放運動を進める。一方で、その運動が引き起こした南北戦争で国が割れるなか、人間の尊厳と戦争終結のはざまに立たされるリーダーの内面が描かれている。

衣装デザイン賞は、『アンナ・カレーニナ』(Анна Каренина)が受賞した。昨年死去したデザイナーの石岡瑛子さんが『白雪姫と鏡の女王』(Mirror Mirror)で衣装デザイン賞にノミネートされていたが、受賞に至らず同賞は『アンナ・カレーニナ』が受賞した。

短編実写映画賞は『リッチーとの一日』(Curfew)が受賞した。同作はショーン・クリステンセン(Sean Christensen)監督・主演している。

2013年度(第85回)アカデミー受賞

「作品賞」『アルゴ』
「監督賞」ベン・アフレック『アルゴ』
「主演男優賞」マダニエル・デイ=ルイス『リンカーン』
「主演女優賞」ジェニファー・ローレンス『世界にひとつのプレイブック』
「助演男優賞」クリストフ・ワルツ『ジャンゴ 繋がれざる者』
「助演女優賞」アン・ハサウェイ『レ・ミゼラブル』
「脚本賞」『ジャンゴ 繋がれざる者』
「脚色賞」『アルゴ』
「撮影賞」『ライフ・オブ・パイ、トラと漂流した227日』
「編集賞」『アルゴ』
「メイクアップ&ヘアスタイリング賞」『レ・ミゼラブル』
「美術賞」『リンカーン』
「作曲賞」『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』
「主題歌賞」『007 スカイフォール』
「録音賞」『レ・ミゼラブル』
「音響編集賞」『ゼロ・ダーク・サーティ』と『007 スカイフォール』
「外国語映画賞」『愛、アムール』
「視覚効果賞」『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』
「長編アニメーション賞」『メリダとおそろしの森』
「短編アニメーション賞」『紙ひこうき』(Paperman)
「長編ドキュメンタリー賞」『シュガーマン 奇跡に愛された男』
「短編ドキュメンタリー賞」『イノセンテ』(Inocente)
「短編実写映画賞」『リッチーとの一日』

[ロサンゼルス 24日 ロイター]




「第86回アカデミー賞」『ゼロ・グラビティ』が7冠で最多受賞!。

Alfonso Cuaron
"See large image"
アメリカ映画界最大の祭典、第86回アカデミー賞の発表・授賞式が3月2日(日本時間3日)、ハリウッドのドルビー・シアターで開かれた。日本からは、長編アニメ賞に宮崎駿監督の『風立ちぬ』がノミネートされ、『千と千尋の神隠し』以来11年ぶり2度目の快挙となるのか。

『風立ちぬ』は、『アナと雪の女王』(Frozen)などと栄冠を争そったが残念ながら、賞を逃した。『アナと雪の女王』(日本公開3月14日)が受賞し、歌曲賞でもクリスティン・アンダーソン=ロペス(Kristen Anderson-Lopez)、ロバート・ロペス(Robert Lopez)の「レット・イット・ゴー}(Let It Go)が選ばれた。

『アナと雪の女王』を手掛けた米ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオにとって、2002年に新設された長編アニメ賞を受賞するのは今回が初めて。調査会社レントラックによると、同作品は全世界で10億ドルを超える興行収入を記録するヒットとなっている。

作品賞は、『それでも夜は明ける』(12 Years a Slave)(日本公開3月7日)のスティーブ・マックイーン(Steven Rodney McQueen)監督が受賞。黒人監督作による作品賞獲得は、アカデミー賞の歴史で初めてとなる。スティーブ・マックイーン監督は、檀上で「誰もがただ生存するだけでなく、生きる価値がある。これが、ソロモン・ノーサップが残した最も重要な遺産だ」と語り、関係者への感謝を語った後、最後に「生きていくということが大切です。今も世界では多くの人が奴隷として苦しんでいます」と訴えた。本作は、約12年にわたって奴隷としての人生を強要された実在の黒人男性ソロモン・ノーサップが題材となっている作品で、バイオリニストのソロモン・ノーサップ(キウェテル・イジョフォー)は、生まれたときから自由証明書で認められた自由黒人で、白人社会の中で何不自由なく暮らしていた。ある日、ショーへの出演の依頼を受け、依頼主と酒を飲んだ際にだまされて奴隷として売られ、ノーサップの苦難の日々が描かれる。

今年の作品賞は、同作のほか、最多10部門でノミネートされた『ゼロ・グラビティ』(Gravity)や、『アメリカン・ハッスル』(American Hustle)、『キャプテン・フィリップス』(Captain Phillips)、『ダラス・バイヤーズクラブ』(Dallas Buyers Club)、『her/世界でひとつの彼女』(Her)、『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』(Nebraska))、『あなたを抱きしめる日まで』(Philomena)、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(The Wolf of Wall Street)が候補となっていた。

監督賞@には、『ゼロ・グラビティ』(Gravity)のアルフォンソ・キュアロン(Alfonso Cuaron)監督が選ばれ、オスカー像を手にした。「映画を撮影することで私の人生も変わった。長い時間をかけて製作したので、私の髪は白くなったが、作品が無駄にならなくてよかった」と喜びを語り、主演したサンドラ・ブロック(Sandra Bullock)ら作品に携わった人々を讃えた。この映画は、宇宙を舞台に、極限状況下で地球に生還する女性を描いた作品で、興行的にも大成功を収めた。

Timothy Webber, Chris Lawrence, David Shirk, Neil Corbould 作曲賞Aにスティーヴン・プライス(Steven Price)、撮影賞Bにエマニュエル・ルベツキ(Emmanuel Lubezki)、音響編集賞Cにグレン・フリーマントル(Glenn Freemantle)、録音賞Dにスキップ・リーヴセイ(Skip Lievsay)、ニヴ・アディリ( Niv Adiri)、クリストファー・ベンステッド(Christopher Benstead )、クリス・ムンロ(Chris Munro)の4人、視覚効果賞Eのティモシー・ウェバー(Timothy Webber)、クリス・ローレンス(Chris Lawrence)、デイヴ・シャーク(David Shirk)、ネイル・コーボルド(Neil Corbould)の4人、F編集賞にアルフォンソ・キュアロン(Alfonso Cuaron)、マーク・サンガー(Mark Sanger)に贈られ、『ゼロ・グラビティ』は7冠となり、圧倒的な存在感を見せている。

Matthew David McConaughey 主演男優賞は、『ダラス・バイヤーズクラブ』(Dallas Buyers Club)でマシュー・マコノヒー(Matthew David McConaughey)が受賞。本作は1980年代にエイズ・ウイルス(HIV)に感染した実在の男性を描いている。マコノヒーは、20キロ以上減量して役作りに挑み、鬼気迫る演技は、各方面から高く評価された。今回の受賞は、マコノヒーにとって初のオスカー獲得となる。受賞スピーチでは「神に感謝したい」とし、人生で多くの機会を与えてもらったと語った。マコノヒーは、先に行われた米映画俳優組合員賞(SAG賞)やゴールデン・グローブ賞などでも主演男優賞に輝いていた。

今年の主演男優賞にはマコノヒーのほか、『アメリカン・ハッスル』のクリスチャン・ベイル(Christian Bale)、『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』のブルース・ダーン(Bruce Dearn )、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のレオナルド・ディカプリオ( Leonardo Wilhelm DiCaprio)、『それでも夜は明ける』のキウェテル・イジョフォー(Chiwetel Ejiofor)がノミネートされていた。

主演女優賞は、ケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)が受賞した。『ブルージャスミン』(Blue Jasmine)でケイト・ブランシェット(44)が受賞した。『アビエイター』()で助演女優賞に輝いたブランシェットにとって、2回目のオスカー受賞となった。ブランシェットは、「私がここに立てるのは、ウディ・アレンのシナリオのおかげです。女性を中心にした映画はヒットしないと考える人が多いようですが、そんなことはありません。稼げるんですよ」と微笑んだ。作品は大富豪と結婚したものの、運命のいたずらですべてを失った女性を描いた。セレブとしてぜいたくな生活をする様子、そしてときどき見せる病的な表情は絶妙だった。

助演男優賞は、ジャレッド・レト(Jared Leto)が受賞した。レト(42)は、『ダラス・バイヤーズクラブ』で性転換を受けたHIV患者を演じるために30ポンドもの減量を行い、トランスジェンダーのレイヨン役を演じた。受賞スピーチでレトは「(この賞は)エイズとの闘いで命を落とした3600万人の人たちのものだ」と述べた。レトは先に行われた米映画俳優組合員賞(SAG賞)とゴールデン・グローブ賞でも助演男優賞に輝いていた。

Lupita Amondi Nyong'o 助演女優賞は、ルピタ・ニョンゴ(Lupita Amondi Nyong'o)が受賞。『それでも夜は明ける』のルピタ・ニョンゴ(31)が選ばれ、初のオスカー受賞となった。ニョンゴは、SAG賞でも助演女優賞を獲得していた。

衣装デザイン賞は、キャサリン・マーティン(Catherine Martin)が受賞。 『華麗なるギャツビー』(The Great Gatsby)のキャサリン・マーティンに輝いた。作品は謎の大富豪が愛する女性のためにすべてをつぎ込むというストーリーで、アメリカ人なら誰でも知っている有名な小説が原作。これをマーティンの夫のバス・ラーマンが監督した。1920年代の退廃的な雰囲気を今日的な視点で斬新に表現したことが評価された。

メイクアップ賞は、『ダラス・バイヤーズクラブ』アドルイッサ・リー(Adruitha Lee)とロビン・マーシューズ(Robin Mathews)が受賞。同作品は助演男優賞に続く2冠目。
長編ドキュメンタリー映画賞に『バックコーラスの歌姫たち』のモーガン・ネヴィル(Morgan Neville)、ギル・フリーゼン(Gil Friesen)、カトリン・ロジャーズ( Caitrin Rogers)が受賞。
「短編ドキュメンタリー映画賞に『The Lady in Number 6: Music Saved My Life』のマルコルム・クラーク(Malcolm Clarke)、ニコラス・リード(Nicholas Reed)が受賞した。
短編アニメ映画賞は、「Mr. Hublot(原題)」の(Laurent Witz)、(Alexandre Espigares)が受賞。森田修平監督の「九十九」は受賞しなかった。
外国語映画賞は、イタリア映画『追憶のローマ』(La grande bellezza)が受賞。43歳の気鋭の映像作家パオロ・ソレンティーノ(Paolo Sorrentino)監督が「偉大なる美」を求めてさまよう年老いた芸術家の姿を描いたドラマ。

2014年度(第86回)アカデミー受賞

「作品賞」『それでも夜は明ける』
「監督賞」アルフォンソ・キュアロン『ゼロ・グラビティ』
「主演男優賞」マシュー・マコノヒー『ダラス・バイヤーズクラブ』
「主演女優賞」ケイト・ブランシェット『ブルージャスミン』
「助演男優賞」ジャレッド・レト『ダラス・バイヤーズクラブ』
「助演女優賞」ルピタ・ニョンゴ『それでも夜は明ける』
「脚本賞」『her/世界でひとつの彼女』スパイク・ジョーンズ
「脚色賞」『それでも夜は明ける』ジョン・リドリー
「視覚効果賞」『ゼロ・グラビティ』
「作曲賞」『ゼロ・グラビティ』
「撮影賞」『ゼロ・グラビティ』
「編集賞」『ゼロ・グラビティ』
「音響編集賞」『ゼロ・グラビティ』
「録音賞」『ゼロ・グラビティ』
「衣装デザイン賞」キャサリン・マーティン『華麗なるギャツビー』
「メイクアップ賞」『ダラス・バイヤーズクラブ』
「長編アニメ映画賞」『アナと雪の女王』
「歌曲賞」『アナと雪の女王』レット・イット・ゴー(Let It Go)
「短編アニメ映画賞」『Mr. Hublot(原題)』
「長編ドキュメンタリー映画賞」『バックコーラスの歌姫たち』
「短編ドキュメンタリー映画賞」『The Lady in Number 6: Music Saved My Life』
「短編実写映画賞」『Helium』(Anders Walter)、(Kim Magnusson)

[ロサンゼルス 2日 ロイター]




「第87回アカデミー賞」『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
作品賞を含む4部門で輝く!


アメリカ映画界最高の栄誉である第87回アカデミー賞の授賞式が華々しく開幕された。2014年の映画を対象とし、2015年2月22日にロサンゼルスのドルビー・シアターで午後5時30分(PST)より開始され、授賞式の司会はニール・パトリック・ハリスがつとめアカデミー賞の司会は初となった。

ドルビー・シアターは、プレミア・シアターという名前でオープンする予定であったが、アメリカの写真メーカー・コダック社が2000年から20年間、総額7500万ドルで命名権を取得し、それまでコダック・シアターの名称であったが、2012年1月の連邦倒産法第11章の適用を申請したことから、ドルビー・ラボラトリーズが命名権を獲得し、「ドルビー・シアター」(Dolby Theater)と命名された。(ご参考)

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
"See large image"
ブラックコメディー『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(日本公開4月10日)が最重要部門の作品賞を含む4部門で栄冠に輝いた。『バードマン』はマイケル・キートン演じるかつての人気俳優が再起を目指すストーリー。 同作品は、9部門でノミネートされていた監督賞、脚本賞、撮影賞にも輝いた。

【作品賞】(印が受賞)
『アメリカン・スナイパー』(American Sniper)
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
(Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance))
『6才のボクが、大人になるまで。』(Boyhood)
『グランド・ブダペスト・ホテル』(The Grand Budapest Hotel)
『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』(The Imitation Game)
『Selma』(原題)
『博士と彼女のセオリー』(The Theory of Everything)
『セッション』(Session)

監督賞は『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督(51)が受賞した。メキシコ出身のイニャリトゥ監督は「この素晴らしい栄誉を与えてくれたアカデミーに心から感謝している」とコメント。また、同じくノミネートされた他の監督に称賛の言葉を贈った。

同賞では、リチャード・リンクレイター監督(6才のボクが、大人になるまで。)ベネット・ミラー監督(『フォックスキャッチャー』)、ウェス・アンダーソン監督(『グランド・ブダペスト・ホテル』)、モルテン・ティルドゥム監督(『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』)も候補に挙がっていた。イニャリトゥ監督は、アカデミー賞の前哨戦である全米監督協会(DGA)賞でも長編映画監督賞に選ばれていた。昨年の米アカデミー賞でも、イニャリトゥ氏の友人でもあるメキシコ人のアルフォンソ・キュアロン監督『ゼロ・グラビティ』(Gravity)が監督賞を受賞しており、2年連続でメキシコ出身者が監督賞に輝いた。イニャリトゥ監督は、『アモーレス・ペロス』(Amores Perros)、『21グラム』(21 Grams)、『バベル』(Babel)などの作品でも知られる。

【監督賞】
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)
リチャード・リンクレイター(『6才のボクが、大人になるまで。』)
ウェス・アンダーソン(『グランド・ブダペスト・ホテル』)
ベネット・ミラー(『フォックスキャッチャー』)
モルテン・ティルドゥム(『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』)

ジュリアン・ムーア 主演女優賞は映画『アリスのままで』(日本公開6月27日)のジュリアン・ムーアが受賞した。ムーアは同作で、50歳で若年性アルツハイマーと診断された大学教授を演じた。同作には、アレック・ボールドウィンやクリステン・スチュワートらも出演している。

受賞スピーチでは「アカデミー賞を受賞すれば寿命が5年延びる可能性があるという記事を読んだ」とし、「夫は私より若いので、本当だとしたらアカデミーに感謝したい」とコメントした。4度のノミネートを経てのオスカー獲得となった。過去には『ブギーナイツ』(Boogie Nights)や『めぐりあう時間たち』(The Hours)などで候補に挙がっていた。 ムーアは『アリスのままで』で、アカデミー賞の前哨戦とされるゴールデン・グローブ賞、米映画俳優組合員賞(SAG賞)、英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)賞の主演女優賞も獲得していた。
【主演女優賞】
マリオン・コティヤール(『サンドラの週末』Deux Jours, Une Nuit)
フェリシティ・ジョーンズ(『博士と彼女のセオリー』The Theory of Everything)
ジュリアン・ムーア(『アリスのままで』Still Alice)
ロザムンド・パイク(『ゴーン・ガール』Gone Girl)
リース・ウィザースプーン(『Wild』)

エディ・レッドメイン 主演男優賞は映画「博士と彼女のセオリー」(日本公開3月13日)のエディ・レッドメイン(33)が受賞した。レッドメインにとって初のオスカー獲得となった。同映画は、車いすの天才物理学者ホーキング博士と妻の愛の軌跡を描いた作品。

オスカー像を手にレッドメインは「自分が幸運な男だということを十分承知している。これ(オスカー)は筋萎縮性側索硬化症(ALS)と闘っている世界中のすべての人のものだ」と述べ、ホーキング博士が患った病気に言及した。レッドメインは、ほぼ全身がまひしていくホーキング博士の動作だけでなく、ウィットやユーモアも表現するため、役作りに7カ月かけて専念した。

レッドメインは、同作品でゴールデン・グローブ賞、米映画俳優組合員賞(SAG賞)、英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)賞の主演男優賞も獲得していた。レッドメインは、映画『マリリン 7日間の恋』(My Week with Marilyn)や、ミュージカル映画『レ・ミゼラブル』(Les Miserables)のマリウス役などで知られる。

【主演男優賞】
スティーブ・カレル(『フォックスキャッチャー』Foxcatcher)
ブラッドリー・クーパー(『アメリカン・スナイパー』)
ベネディクト・カンバーバッチ(『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』)
マイケル・キートン(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)
エディ・レッドメイン(『博士と彼女のセオリー』)

助演女優賞は、『6才のボクが、大人になるまで。』のパトリシア・アークエット(46)が受賞した。 この作品は、6才の少年とその家族の物語を同じ主要キャストで12年間にわたり撮り続けた作品。6部門にノミネートされていたが、受賞は助演女優賞(パトリシア・アークエット)の1つにとどまった。

【助演女優賞】
パトリシア・アークエット(『6才のボクが、大人になるまで。』) ローラ・ダーン(『Wild』)
キーラ・ナイトレイ(『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』)
エマ・ストーン(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)
メリル・ストリープ(『イントゥ・ザ・ウッズ』Into the Woods)

助演男優賞は、映画『セッション』(日本公開4月14日) のJ・K・シモンズが受賞した。シモンズは同作品で、天才ミュージシャンを生み出すことに取りつかれた鬼教師を熱演。60歳にして初のオスカー受賞となった。

【助演男優賞】
ロバート・デュバル(『ジャッジ 裁かれる判事』The Judge)
イーサン・ホーク(『6才のボクが、大人になるまで。』)
エドワード・ノートン(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)
マーク・ラファロ(『フォックスキャッチャー』)
J・K・シモンズ(『セッション』)

長編アニメーション賞部門は、架空の都市サンフランソウキョウを舞台に、少年ヒロとロボットのベイマックスを描いたウォルト・ディズニーの『ベイマックス』 が選ばれた。同部門にノミネートされていた高畑勲監督の『かぐや姫の物語』は受賞を逃した。本作は竹取物語に基づいた作品。宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」以来、12年ぶり2回目の同賞受賞はならなかった。『かぐや姫の物語』は、日本最古の物語とされる「竹取物語」が原作。高畑監督の14年ぶりの作品で、日本では2013年に公開された。

【長編アニメ映画賞】
『ベイマックス』(Big Hero 6)
『かぐや姫の物語』
『ヒックとドラゴン2』(How to Train Your Dragon)
『The Boxtrolls』(原題)
『Song of the sea』(原題)

短編アニメ賞の候補だったアメリカ在住の堤大介、日系米国人のロバート・コンドウ共同監督の『ダム・キーパー』も受賞を逃した。同賞は「愛犬とごちそう」が獲得した。本作は、大気汚染から街を守るダムを動かす孤独なブタの少年と、転校生のキツネとの友情を描いた約18分間の手描きアニメ。

堤監督は、ニューヨークの美術大学スクールオブビジュアルアーツ(The School of Visual Arts)で油絵を学んだ後、1998年にルーカスラーニング入社。2000年、ブルースカイスタジオに移り「アイスエイジ」などのコンセプトデザインを手掛ける。07年にピクサーアニメーションスタジオに招聘され『トイ・ストーリー3』(Toy Story 3)『モンスターズ・ユニバーシティ』(Monsters University)のアートディレクターとして活躍し、14年に独立した。絵本「あ、きこえたよ」(PHP研究所)のイラストも担当した。

【短編アニメ賞】
『The Bigger Picture』
『ダム・キーパー』(The Dam Keeper)
『愛犬とごちそう』(Feast)(Patrick Osborne、Kristina Reed)
『Me and My Moulton』
『A Single Life』

【脚本賞】
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ニコラス・ヒアコボーネ、アレクサンダー・ディネラリス・Jr.、アルマンド・ボー(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)
リチャード・リンクレイター(『6才のボクが、大人になるまで。』)
ダン・フッターマン、E・マックス・フライ(『フォックスキャッチャー』)
ウェス・アンダーソン(『グランド・ブダペスト・ホテル』)
ダン・ギルロイ(『Nightcrawler』)

【脚色賞】
ジェイソン・ホール(『アメリカン・スナイパー』)
グレアム・ムーア(『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』)
ポール・トーマス・アンダーソン(『Inherent Vice』)
アンソニー・マッカーテン(『博士と彼女のセオリー』)
デイミアン・チャゼル(『セッション』)

【撮影賞】
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(エマニュエル・ルベツキ)
『グランド・ブダペスト・ホテル』
『イーダ』(Ida)
『ターナー、光に愛を求めて』(Mr. Turner)
『Unbroken』(原題)

【美術賞】
『グランド・ブダペスト・ホテル』(アダム・ストックハウゼン (プロダクション デザイン)、アンナ・ピンコック(セット デコレーション
『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』
『インターステラー』(Interstellar)
『イントゥ・ザ・ウッズ』(Into the Woods)
『ターナー、光に愛を求めて』

【音響編集賞】
『アメリカン・スナイパー』(アラン・ロバート・マレー、ボブ・アズマン)
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
『ホビット 決戦のゆくえ』(The Hobbit:The Battle of the Five Armies)
『インターステラー』
『Unbroken』

【録音賞】
『アメリカン・スナイパー』
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
『インターステラー』
『Unbroken』
『セッション』(クレイグ・マン、ベン・ウィルキンス、トマス・カーリー)

【編集賞】
『アメリカン・スナイパー』
『6才のボクが、大人になるまで。』
『グランド・ブダペスト・ホテル』
『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』
『セッション』(トム・クロス)

【作曲賞】
アレクサンドル・デプラ『グランド・ブダペスト・ホテル』
アレクサンドル・デプラ『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』
ハンス・ジマー『インターステラー』
ゲイリー・ヤーション『ターナー、光に愛を求めて』
ヨハン・ヨハンソン『博士と彼女のセオリー』

【歌曲賞】
“Everything Is Awesome”『LEGO(R) ムービー』
“Glory”『Selma』(ジョン・レジェンド、コモン)
“Grateful”『Beyond the Lights』
“I'm Not Gonna Miss You”『Glen Campbell: I’ll Be Me』
“Lost Stars”『はじまりのうた』

【衣装デザイン賞】
『グランド・ブダペスト・ホテル』(ミレーナ・カノネロ)
『インヘレント・バイス』
『イントゥ・ザ・ウッズ』
『マレフィセント』
『ターナー、光に愛を求めて』

【メイクアップ&ヘアスタイリング賞】
『フォックスキャッチャー』
『グランド・ブダペスト・ホテル』(フランシス・ハノン、マーク・クーリエ)
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』

【視覚効果賞】(ノミネーションされていたなかで印が受賞)
『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』(Captain America: The Winter Soldier)
『猿の惑星:新世紀(ライジング)』(Dawn of the Planet of the Apes)
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(Guardians of the Galaxy)
『インターステラー』(Interstellar)(ポール・フランクリン、アンドリュー・ロックリー、イアン・ハート、スコット・フィッシャー)
『X-MEN:フューチャー&パスト』

【外国語映画賞】
『イーダ』(ポーランド)(パヴェウ・パヴリコフスキ)
『Leviathan』(ロシア)
『Tangerines』(エストニア)
『Timbuktu』(モーリタニア)
『Wild Tales』(アルゼンチン)

【短編実写映画賞】
『Aya』
『Boogaloo and Graham』
『Butter Lamp(La Lampe au Beurre de Yak)』
『Parvaneh』
『一本の電話』(The Phone Call)(Mat Kirkby、James Lucas)

【短編ドキュメンタリー賞】
『Crisis Hotline: Veterans Press 1』
『Joanna』
『私たちの受難』(Our Curse)(トーマシュ・シリヴィンスキ)
『The Reaper(La Parka)』
『White Earth』

【長編ドキュメンタリー賞】
『CitizenFour』(ローラ・ポイトラス)
『Finding Vivian Maier』
『Last Days in Vietnam』
『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』(Le sel de la terre)(フランス)
『Virunga』

[ロサンゼルス 22日 ロイター]




第88回アカデミー作品賞、『スポットライト』に栄冠!

第88回(2016年)アカデミー賞の授賞式は、2月29日(日本時間)にロサンゼルスのドルビー・シアターで開催された。

【作品賞】は、トム・マッカーシー(Tom McCarthy)監督『スポットライト 世紀のスクープ』(Spotlight)(日本公開4月15日)に輝いた。同作品は、2002年に発覚したカトリックの神父による児童性的虐待について、タブー視されながらも取材し続ける新聞記者らを描いたもので、マーク・ラファロ(Mark Alan Ruffalo)やマイケル・キートン(Michael Keaton)らが出演した。

Alejandro Gonzalez Inarritu
"Poster"
【監督賞】は、『レヴェナント・蘇えりし者』(The Revenant)(日本公開4月22日)のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(Alejandro Gonzalez Inarritu)監督が受賞した。イニャリトゥ氏は、昨年も『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』でアカデミー賞監督賞に輝き、2年連続のオスカー獲得となった。同監督は、今月6日に開催された全米監督協会(DGA)賞でも監督賞を受賞していた。

今回のアカデミー賞では、俳優部門に黒人がノミネートされなかったことが問題となったが、ヒスパニック系のイニャリトゥ氏は受賞スピーチで「私たちの世代は、あらゆる偏見やつまらない考えから自らを解き放てる素晴らしい機会を与えられている。肌の色は、髪の毛の長さと同じくらい意味を持たないということを、今一度そして永遠に確認してもらいたい」と訴えた。

Leonardo Wilhelm DiCaprio 【主演男優賞】は、『レヴェナント・蘇えりし者』のレオナルド・ディカプリオ(Leonardo Wilhelm DiCaprio)(41)が初受賞した。 ディカプリオは同作品で、氷点下の環境の下、荒野に取り残されたハンター役を熱演し、オスカー獲得が有力視されていた。

スタンディングオベーションを受けたディカプリオは、受賞スピーチで「きょうの夜(に起きたこと)を当たり前のことだと思わない」とコメントした。「(『レヴェナント』の)製作では、雪を見つけるのに地球の南端に行かなければならなかった。気候変動は実際起きており、今現在も起こっている」と述べ、環境問題への対応を呼び掛けた。
ディカプリオは、5度目のノミネートで初のオスカー獲得。1994年に「ギルバート・グレイプ」で初めてノミネート(助演男優賞)され、その後も「アビエイター」や「ブラッド・ダイヤモンド」で主演男優賞の候補に挙がったが受賞は逃していた。

Brie Larson 【主演女優賞】は、インディペンデント映画「ルーム」(Room)(日本公開4月8日)のブリー・ラーソン(Brie Larson)(26)が獲得、ラーソンにとって初めてのノミネート、受賞となり、彼女は「ルーム」で息子と共に監禁された母親を演じた。受賞スピーチでは同作の製作に関わった人たちや支持してくれた人たちに感謝したいと述べた。

【助演男優賞】は、『ブリッジ・オブ・スパイ』(Bridge of Spies)のマーク・ライランス(Mark Rylance)(56)が受賞し、彼にとって初のオスカー獲得となった。同作品は、スティーブン・スピルバーグ(Steven Allan Spielberg)監督作。

【助演女優賞】は、『リリーのすべて』(The Danish Girl)(日本公開3月18日)のアリシア・ヴィキャンデル(Alicia Amanda Vikander)(27)が受賞した。彼女はスウェーデン出身で、同作品では、エディ・レッドメイン演じるトランスジェンダーのアーティストの妻の役で出演した。 彼女は、助演女優賞ノミネートの中では最年少で、受賞スピーチでは両親やレッドメイン、トム・フーパー監督に感謝の意を表した。

【撮影賞】は、エマニュエル・ルベツキ(Emmanuel Lubezki)『レヴェナント:蘇えりし者』が、史上初の同賞3年連続受賞を果たした。昨年の『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』、一昨年の『ゼロ・グラビティ』に続いての快挙。

【長編アニメーション賞】は、ディズニー/ピクサーの作品『インサイド・ヘッド』(Inside Out)が輝いた。米林宏昌監督のスタジオジブリ作品『思い出のマーニー』は受賞を逃した。(本作は、高畑勲・宮崎駿両監督が関わらない初めてのジブリ長編映画)

《アカデミー賞全部門受賞結果》

【作品賞】:『スポットライト 世紀のスクープ』
【主演男優賞】:レオナルド・ディカプリオ『レヴェナント:蘇えりし者』※初受賞
【主演女優賞】:ブリー・ラーソン『ルーム』※初ノミネートで初受賞
【助演男優賞】:マーク・ライランス『ブリッジ・オブ・スパイ』※初ノミネート初受賞
【助演女優賞】:アリシア・ヴィカンダー『リリーのすべて』※初ノミネート初受賞
【監督賞】:アレハンドロ・G・イニャリトゥ『レヴェナント:蘇えりし者』
【脚色賞】:『マネー・ショート 華麗なる大逆転』
【脚本賞】:『スポットライト 世紀のスクープ』
【撮影賞】:『レヴェナント:蘇えりし者』
【美術賞】:『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
【音響編集賞】:『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
【録音賞】:『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
【編集賞】:『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
【作曲賞】:『ヘイトフル・エイト』
【歌曲賞】:「Writing’s On The Wall」(『007 スペクター』)
【衣装デザイン賞】:『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
【メイク・ヘアスタイリング賞】:『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
【視覚効果賞】:『エクス・マキナ』(原題)(Ex Machina)
【外国語映画賞】:『サウルの息子』(ハンガリー)
【長編アニメ映画賞】:『インサイド・ヘッド』
【短編アニメ映画賞】:『ベア・ストーリー』(原題)(Bear Story/Historia De Un Oso)
【短編実写映画賞】:『スタッタラー』(原題)(Stutterer)
【短編ドキュメンタリー賞】:『ア・ガール・イン・ザ・リヴァー』(原題)(A Girl in the River:The Price of Forgiveness)
【長編ドキュメンタリー賞】:『AMY エイミー』

「ロサンゼルス 28日 ロイターほか」




今年のアカデミー賞には、情熱と心の奥底に抱く個人の構想から製作され、懐疑論や資金不足、世間一般の通念を克服した作品が詰まっている。最有力候補のロサンゼルスを舞台としたミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』(La La Land)(日本公開2月24日)は、デイミアン・チャゼル監督が製作に6年を費やした作品。黒人少年の成長を描いた『ムーンライト』(Moonlight)(日本公開:4月28日)は、少ない予算の中、出演陣とスタッフが「広告役」を担った。一方、マーティン・スコセッシ監督の歴史ドラマ『沈黙 ─サイレンス─』(Silence)(日本公開:2017年1月21日)は製作に28年をかけ、ウォーレン・ベイティは、ロマンチック ・コメディー "No Rules Apply"(原題)(アメリカ公開:2016年11月23日)の構想に20年を費やしたが、賞レースでは冷遇され、興行成績も振るわなかった。

専門家らは、(映画の成功は)製作者らのスキルや献身とは、ほとんど関係がなく、鍵になるのは作品への情熱と公開するタイミングと指摘し、「映画はタイミングが全て、タイミングが成功を左右する」と、エンターテインメント情報サイト"Deadline.com"のピート・ハモンド氏は語った。『ムーンライト』は、バリー・ジェンキンス監督と脚本家タレル・アルバン・マクレイニー氏の個人的な体験がベースとなっている。同作で助演女優賞にノミネートされたナオミ・ハリスは「私たちには広告予算がなく、口コミがすべてだった」と話し、インタビューに積極的に答えたと明かした。こうした困難を乗り越え、いじめや麻薬、同性愛の問題を感情に流されることなく描いた『ムーンライト』は、ハリウッドが現代の黒人に関する作品を渇望していた時に公開され、アカデミー賞で8部門にノミネートされた。

14部門のノミネートを獲得し、作品賞の最有力候補である『ラ・ラ・ランド』のプロデューサー、フレッド・バーガー氏は、先月のゴールデン・グローブ賞授賞式で、6年前、「ロサンゼルスを舞台としたオリジナル作品を作るというアイデアは夢物語にすぎなかった」と語り、「一般常識を無視」してくれてありがとうと審査員らに感謝した。本作でチャゼル監督は、古いスタイルに、野心や芸術家の妥協が絡む現代のラブストーリーを注ぎ込んだ。「そこが成功した大きな秘訣。チャゼル氏は時代精神を突いた。映画は今日の観客に向けて製作しなければならない知っていたからだ」とハモンド氏は指摘し、映画作品の裏には情熱がある。だが、人々が共感できる何かも必要だ。それが成功の秘訣」と述べた。

「ワシントンとアフレックが主演男優賞巡り接戦」

冗舌で力強い父親を演じたデンゼル・ワシントン(62)か、それとも無口で内向的な父親役のケイシー・アフレック(41)か、26日に授賞式が行われるアカデミー賞で、ともに主演男優賞にノミネートされている2人が接戦を繰り広げている。作品賞は、ミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』の受賞が予想される中、主演男優賞は、黒人家族のファミリー・ドラマ『フェンス』(Fences)(作品賞を含む4部門にノミネートされた)(アメリカ公開:2016年12月16日)のワシントンと『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(Manchester by the Sea)(日本公開:5月)のアフレックの争いとみられる。

レビューを集めたサイト"RottenTomatoes.com"のマット・アチティ編集長は、ワシントンが有力との見方を示した。「ノミネートされた俳優が2年続けて全員白人だったことを受けて昨年巻き上がった『#OscarsSoWhite』(アカデミー賞は真っ白)の批判も、審査員らの頭にある」と述べた。アフレックは、アカデミー賞受賞の可能性が高まるにつれて、2010年のセクシャル・ハラスメント疑惑も再浮上、女性の映画スタッフから2件の民事訴訟が起こされ、示談金で和解している。

バラエティ誌のアワード担当のティム・グレイ氏は、この問題は「(受賞の)助けにはならないが、重要でもない」と指摘。1977年の性的暴行事件にも関わらず2002年に「戦場のピアニスト」で監督賞を受賞したロマン・ポランスキー監督を引き合いに出し、「(この時)アカデミーの審査員らは、評価するのは作品であって個人ではない」とのメッセージを送ったようだと語った。ワシントンが主演男優賞を獲得した場合、メリル・ストリープやジャック・ニコルソンと並んで3度目のオスカー受賞となる。アフレックにとっては初のオスカーとなる。主演男優賞には、アンドリュー・ガーフィールド(Hacksaw Ridge)、ヴィゴ・モーテンセン(はじまりへの旅)、ライアン・ゴズリング(ラ・ラ・ランド)もノミネートされている。(Reuters)



第89回アカデミー作品賞は、『ムーンライト』が受賞!

Barry Jenkins 映画界最大の名誉とされる第89回アカデミー賞授賞式が、2017年2月26日、カリフォルニア州ロサンゼルス市ハリウッドのドルビー・シアターで行われた。プロデューサーはマイケル・デ・ルカ(Michael De Luca)とジェニファー・トッド(Jennifer Todd)、司会にはジミー・キンメル(Jimmy Kimmel)が初めての起用となった。

ミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』(La La Land)(日本公開:2月24日)が、監督賞は、デイミアン・チャゼル(Damien Chazelle)に、主演女優賞には、エマ・ストーン(Emma Stone)が選ばれた。
Emma Stone そして撮影賞、美術賞、作曲賞、歌曲賞という最多6部門で受賞した。
ノミネートでは、14部門の歴代最多を果たした同作だけに、『ベン・ハー』(Ben-Hur)(1959)、『タイタニック』(Titanic)(1997)、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(The Lord of the Rings: The Return of the King)(2003)が打ち立てた歴代最多11部門受賞の記録を破るかとも期待されたが、それは叶わず、それでも今年のアカデミー賞では他を圧倒する6部門受賞となった。
本作は、夢追い人が集う街ロサンゼルスにオマージュを捧げつつ、とびきりロマンチックで楽しいのに切なく、モダンなのにどこかクラシックな夢のような作品との定評である。

それに続いたのは、『ムーンライト』(Moonlight)(日本公開:4月28日)で、バリー・ジェンキンズ(Barry Jenkins)の監督作で、作品賞、助演男優賞にマハーシャラ・アリ(Mahershala Ali)それに脚色賞の3部門での受賞となった。

Casey Affleck アマゾン傘下、アマゾン・スタジオの『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(Manchester by the Sea)(日本公開:5月13日)は、脚本賞を獲得し、主演のケイシー・アフレック(Casey Affleck)が主演男優賞を受賞、アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)と動画配信サービス大手ネットフリックス(NFLX.O)の作品が初受賞した。この他、アメリカとカナダで配給したイランのサスペンス・ドラマ『セールスマン』(Forushande)(日本公開:6月)が、外国語映画賞に輝き、ネットフリックスは、シリアで救助活動を行う人々をテーマにした作品『ホワイト・ヘルメット シリアの民間防衛隊』(The White Helmets)が短編ドキュメンタリー賞を受賞した。

ジブリ作品は『風立ちぬ』、『かぐや姫の物語』、『思い出のマーニー』に続き、今回の『レッドタートルある島の物語』と4年連続でノミネートされたが、過去3回と同様に今年もディズニーが選ばれ、『アナと雪の女王』(Frozen)(2013)、『ベイマックス』(Big Hero 6)(2014)、『インサイド・ヘッド』(Inside Out)(2015)から『ズートピア』(Zootopia)に栄冠は、引き継がれた。

ジョン・ラセターが製作総指揮を務め、『塔の上のラプンツェル』(Tangled)のバイロン・ハワード監督と『シュガー・ラッシュ』(Wreck-It Ralph)のリッチ・ムーアが担当し、ウサギの新米警官ジュディがキツネの詐欺師と共に、あらゆる動物が住む高度な文明社会・ズートピアに隠された衝撃的な事件に迫る姿を描いたが、アニメ界のアカデミー賞ともいわれる第44回アニー賞において作品賞ほか6部門を受賞するなど、前哨戦の結果からも受賞が確実視されいた。

『レッドタートルある島の物語』(The Red Turtle)は、スタジオ・ジブリとワイルドバンチの日仏共同製作により、無人島に流れ着いた男の一生をセリフなしで描いた意欲作で、高畑勲監督や鈴木敏夫プロデューサーがスタッフとして参加し、『岸辺のふたり』で、第73回アカデミー賞短編アニメ映画賞を受賞したマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットが監督を務めた。同作が受賞すれば、ジブリ作品として『千と千尋の神隠し』以来14年ぶりのオスカー獲得となっていた。

《第89回アカデミー賞受賞結果》

「作品賞」:『ムーンライト』
「監督賞」:デイミアン・チャゼル 『ラ・ラ・ランド』( 第73回ヴェネツィア国際映画祭オープニング作品)
「主演男優賞」:ケイシー・アフレック 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
「主演女優賞」:エマ・ストーン 『ラ・ラ・ランド』
「助演男優賞」:マハーシャラ・アリ 『ムーンライト』
「助演女優賞」:ヴィオラ・デイヴィス 『フェンシズ(原題)』
「長編アニメ映画賞」:『ズートピア』
「短編アニメ映画賞」:『ひな鳥の冒険』
「脚本賞」:ケネス・ロナーガン 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
「脚色賞」:バリー・ジェンキンズ、タレル・アルヴィン・マクレイニー 『ムーンライト』
「撮影賞」:リヌス・サンドグレン 『ラ・ラ・ランド』
「美術賞」:デヴィッド・ワスコ、サンディ・レイノルズ・ワスコ 『ラ・ラ・ランド』
「音響編集賞」:『メッセージ』
「録音賞」:『ハクソー・リッジ』
「編集賞」:ジョン・ギルバート 『ハクソー・リッジ』
「視覚効果賞」:『ジャングル・ブック』
「歌曲賞」:「City of Stars」 『ラ・ラ・ランド』
「作曲賞」:ジャスティン・ハーウィッツ 『ラ・ラ・ランド』
「衣装デザイン賞」:コリーン・アトウッド 『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』
「メイク・ヘアスタイリング賞」:『スーサイド・スクワッド』
「外国語映画賞」:『セールスマン』(イラン)
「短編実写映画賞」:『シング(英題) / Sing』 「長編ドキュメンタリー賞」:『O.J.:メイド・イン・アメリカ(原題) / O.J.: Made in America』
「短編ドキュメンタリー賞」:『ホワイト・ヘルメット−シリアの民間防衛隊−』

バリー・ジェンキンス監督の『ムーンライト』が作品賞に輝いたが、当初、デイミアン・チャゼル監督の『ラ・ラ・ランド』が作品賞を受賞と間違えて発表されるという前代未聞のハプニングがあった。『ラ・ラ・ランド』のキャストと制作スタッフは、すでにステージに上がり、受賞スピーチを始めたところ、プロデューサーの1人がそれを中断し、真の受賞作品は『ムーンライト』だと述べ、受賞作品が書かれた紙の入った封筒を掲げた。

プレゼンターを務めたのは『ボニーとクライド/俺たちに明日はない』で共演したウォーレン・ベイティ(79)とフェイ・ダナウェイ(76)の2人で、ウォーレンは、間違った作品名を発表したのは、渡された封筒には、主演女優賞を受賞したエマ・ストーンの名前と彼女が主演する作品『ラ・ラ・ランド』が書かれていたからだと釈明しようとした。 授賞式のホスト役を務めた人気司会者でコメディアンのジミー・キンメルは、このハプニングについて、「自分がこのショーを台無しにするだろうと分っていたが、本当にそうなった」とジョークを飛ばしたが、当初の予想通りドナルド・トランプ大統領への皮肉を込めたメッセージを率先して発信し続けた。

授賞式の冒頭で、「この放送はアメリカ中で、そして世界中で225以上の国で放送されています」と切り出したジミーは、早速、「まぁ、今やアメリカが嫌いだという国ばかりになっちゃいましたけれどね。僕がいうまでもないですがこの国は今、分断されています。色んな人に何かを言うことで『いまこそ国民を団結させろ』といわれていますが、そんなことはできません」と言及し、更に「今何千万もの人がこれを見ているんですよね。

その1人1人が少し時間を使って、異なる意見を持つ人々に働きかけ、ポジティブで思慮深い対話をすれば、リベラル派、保守派としてではなくアメリカ人として対話をすれば、もし全員がそれをやったら本当にアメリカを偉大にすることが出来ると思うんです。我々がそれを可能にするんです」と断言、「私はトランプ大統領にありがとうと言いたいんです。

昨年のアカデミー賞は「人種差別的だ」という雰囲気でしたよね。でも、トランプ政権のおかげで今年はそうはならなかった。映画にとって、凄い年でした。 黒人がNASA『ヒデン・フィギュアーズ(Hidden Figures)(原題)』を救い、白人がジャズ『ラ・ラ・ランド』を救った、とジョークを交えて語った。

『ヒデン・フィギュアーズ』は、米ソ冷戦中の1960年代にアメリカ航空宇宙局で宇宙開発を陰で支えた優秀な黒人女性たちがの知られざる貢献や苦労が描かれた作品。幼い頃から数学の才能に秀でた黒人女性のキャサリン(タラジ・P・ヘンソン/Taraji P. Henson)は、宇宙事業で先を越されているソ連に追いつこうと必死のNASAのエリートチームに、黒人女性として初めて配属される。だが、人種差別が当たり前だった環境で多くの困難に遭遇しながら、キャサリンは天才的頭脳で、アメリカ初の有人地球周回飛行となったマーキュリー6号の軌道を計算し、NASAで誰もが認める存在となる。

そして、ジミーはトランプ大統領がメリル・ストリープを「ハリウッドで最も過大評価された女優の一人だ」とツイッターで非難したトランプへの皮肉を込めて、その「最も過大評価」された「メリル・ストリープに拍手を、と投げかけ大喝采を受けた。更に、開幕から2時間が経過した時点で携帯を取り出し「トランプがぜんぜんツイートしないよ」とコメントすると、トランプ大統領宛てに「ヘイ、トランプさん起きてる?」「メリルがこんちわって言っているよ!」と生ツイート、このツイートは投稿から2時間が経った授賞式終了時点で21万回以上リツイートされ、36万以上の「いいね!」を記録するなど大きな話題を呼んだ。(Reuters,Cinematoday Inc)



オスカー受賞作品リスト (Most Oscar®Wins By Film)
■スペーサー
受賞数映  画  タ  イ  ト  ル受賞年Nominate
11 Ben-Hur(ベンハー)195912
11 Titanic(タイタニック)199714
11 The Lord of the Rings: The Return of the King(ロード・オブ・ザ・リング:王の帰還)200311
10 West Side Story(ウエストサイド物語)196111
9 Gigi(ジジ)195811
9 The Last Emperor(ラスト・エンペラー)19879
9 The English Patient(イングリッシュ・ペイシェント)199612
8 Gone With The Wind (風と共に去りぬ)193913
8 From Here to Eternity (地上より永遠に)195313
8 On The Waterfront(波止場)195412
8 My Fair Lady (マイ・フェア・レディ)196412
8 Cabaret(キャバレー)197210
8 Gandhi(ガンジー)198211
8 Amadeus(アマデウス)198411
7 Going My Way(我が道を行く)194410
7 The Best Years of Our Lives(我が生涯最良の日)19468
7 The Bridge on the River Kwai(戦場にかける橋)19578
7 Shakespeare in Love(恋におちたシェイクスピア)199813
7 Dances with Wolves(ダンス・ウイズ・ウルブス)199012
7 Schindler's List(シンドラーのリスト)199312
7 Out of Africa (愛と哀しみの果て)198511
7 Star Wars(スター・ウォーズ)197711
7 The Sting(スティング)197310
7 Patton(パットン戦車軍団)197010
7 Lawrence of Arabia(アラビアのロレンス)196210
6 All About Eve(イヴの総て)195014
6 Chicago(シカゴ)200213
6 An American in Paris(パリのアメリカ人)19518
6 Forrest Gump(フォレスト・ガンプ)199413
6 The Godfather, Part II(ゴット・ファザー、パートU)197411
6 A Man for All Seasons(わが命つきるとも)19668
6 Mrs. Miniver(ミニヴァー夫人)194212
6 A Place in the Sun(陽のあたる場所)19517



ミュージカル映画の作品賞での受賞作品 (The prize-winning of the musical movie)
■スペーサー
映  画  タ  イ  ト  ル受賞年
 ブロードウェイ・メロディ(The Broadway Melody)1929
 巨星ジーグフェルド(The Great Ziegfelt)1936
 巴里のアメリカ人(An American in Paris)1951
 恋の手ほどき(GiGi)1958
 ウエスト・サイド物語(West Side Story)1961
 マイ・フェア・レデイ(My Fair Lady)1964
 サウンド・オブ・ミュージック(Sound of Music)1965
 オリバー!(Oliver!)1968





  風と共に去りぬ (Gone With The Wind)(1939) 

■スペーサー
1939年度のアカデミー賞で『風と共に去りぬ』は、ほとんどの部門で13もノミネートされていたが、受賞は、作品賞:(MGM)デイヴィッド・O・セルズニック=、監督賞:ヴィクター・フレミング、主演女優賞:ヴィヴィアン・リー、助演女優賞:ハティ・マクダニエル、脚色賞:シドニー・ハワード、カラー撮影賞:アーネスト・ハラー、レイ・レナハン、室内装置賞:ライル・ウイーラー、編集賞:ハル・C・カーン、ジェイムズ・E・ニューカムなどオスカー8個を獲得し、圧倒的な勝利を収めた。

デイヴィッド・O・セルズニックには、アーヴィング・G・タルバーグ記念賞を受賞し、プロダクション・デザインのウィリアム・キャメロン、メンジーズへは特別賞が贈られた。この年の主演男優賞には、ロバート・ドーナット『Goodbye, Mr,Chips』、助演男優は、トーマス・ミッチエル『駅馬車』が選ばれた。やがて、セレモニーが始まり、オスカーナイトの名物司会となるホープの初司会で、助演女優賞にマクダニエルが選ばれると、眼を潤ませながら楯(プラーク)を受け取ったとき、その夜最大の拍手が沸き起こった。

黒人初の受賞であるばかりか、初の黒人俳優であった。本作は、アカデミー・キャンペーンが奏功した結果多くの受賞となったので、式後のパーテイでセルズニックは、パブリシテイの責任者に向かって「キミ、なぜゲイブルが賞を獲れなかったのかね。宣伝力不足だったのではないか」と、噛みついたそうである。『風と共に去りぬ』は、マーガレット・ミッチェル原作のベストセラー小説の映画化で、空前の大ヒットを記録した。

アメリカ映画 (MGM)カラー 232 min.

■スペーサー
「cast」
クラーク・ケーブル
ビビアン・リー
トーマス・ミッチエル
イヴリン・キーズ
アン・ラザフォード
ジョージ・リーヴス
フレッド・クレン
ハティ・マクダニエル
レスリー・ハワード
オリビア・デ・ハビランド
「staff」
製作:デビット・O・セルズニック
監督:ビクター・フレミング
原作:マーガレット・ミッチエル
脚本:シドニー・ハワード
音楽:マックス・スタイナー
撮影:アーネスト・ホラー





  ベン・ハー (BEN-HUR)(1959)

1959年のアカデミー賞で『ベン・ハー』(Ben-Hur)は、作品賞(MGM)サム・ジンバリスト、監督賞:ウィリアム・ワイラー、主演男優賞:チャールトン・ヘストン、助演男優賞:ヒュー・グリフィス、撮影賞(カラー):ロバート・L・サーティーズ、美術監督・装置賞(カラー):ウィリアム・A・ホーニング、エトワ−ド・カーファノ、ヒュー・ハント、音響賞:フランクリン・E・ミルトン、編集賞:ラルフ・E・ウィンターズ、ジョン・D・ダニング、特殊効果賞:(視覚)A・アーノルド・ギレスピー、ロバート・マクドナルド、(聴覚)マイロ・ローリー、音楽(劇・喜劇映画音楽)賞:ミクロス・ローザ、衣装デザイン賞(カラー):エリザベス・ハッフェンデン、計11個を獲得し受賞新記録でトップを樹立した。 『ベン・ハー』は、1500万ドルという史上空前の制作費が投入された超大作で、12部門の候補にあがっていた。結果は11個を獲得し、脚色のカール・タンバーク、一人だけ不運な結果であったが、前年に記録を作った『恋の手ほどき』の9個を2つも上回った。製作者のサム・ジンバリストは、映画の完成前に他界していたので、夫人がオスカーを受け取り、監督賞のウィリアム・ワイラーは、ノミネート12回、受賞3度目の常連であったので「オスカーがもう1つ増えて嬉しい」と簡単に挨拶した。

主演女優賞に『年上の女』のシモーヌ・シニョレが選ばれ、イギリス映画でフランス女優が受賞するのは異例であった。助演女優賞には、『アンネの日記』でダーン夫人を演じたシェリー・ウィンタースが受賞し「今日ここに来るまで、服を5回も着替えたと言って、スタッフに感謝し、誰よりもアンネ・フランクに感謝すると結んで、喝采を浴びた。初期トーキー技術の開発者のリー・デ・フォレストに名誉賞が贈られ、外国映画賞には、マルセル・カミユ監督のフランス映画『黒いオルフェ』に与えられた。『ベン・ハー』は、巨匠ウイリアム・ワイラー監督による精緻で豪放な演出で古代ローマの歴史絵巻を70mmスクリーンに見事に再現した不滅の大スペクタクル映画であり、ワイラーの驚くべき演出力は、多彩でヒューマンな人間描写に裏づけされている。戦車競争をはじめスペクタクル・シーンの迫力は、映画がもつ機能のすべてを発揮し生涯忘れえぬ最高の感動を呼ぶ超大作である。

アメリカ映画 (MGM)カラー 222 min. 

■スペーサー
「cast」
チャールトン・ヘストン
ジャック・ホーキンス
スティーヴン・ボイド
ハイヤ・ハラリート
ヒュー・グリフィス
マーサ・スコット
サム・シャフィ
キャシー・オドネル
フィンレイ・カリー
フランク・スリング
「staff」
製作:サム・ジンバリスト
監督:ウィリアム・ワイラー
脚本:カール・タンバーグ
音楽:ミクロス・ローザ
撮影:ロバート・サーテーズA.S.C

ベン・ハー・ビック・スライド・スクリーン
(Ben-Hur Big Slide Screen)


「ベン・ハー」
(Ben-Hur)詳細解説





  アラビアのロレンス (Lawrence of Arabia)(1962)

1962年のアカデミー賞で『アラビアのロレンス』(Lawrence of Arabia)は、作品賞:(ホライズン/スピーゲル/リーン=Col)サム・スピーゲル、監督賞:デヴィット・リーン、音響賞:ジョン・コックス、編集賞:アン・コーツ、撮影賞(カラー):フレディ・ヤング、美術監督・装置賞(カラー):ジョン・ボックス、ジョン・ストール、ダリオ・シモーニ、音楽(作曲)賞:モーリス・ジャール、のアカデミー賞7部門を獲得した。本作はアラブの国民から英雄とうたわれ、アラブを母国に、こよやなく砂漠を愛したロレンスの苦悩と挫折、波乱の半生を雄大なスケールで描いている。

マリリン・モンローが謎の死を遂げたのが、1962年8月5日、ハリウッドにまたスター伝説が生まれたが、併し、それは、ハリウッド黄金時代の最後の伝説だった。この年には、ハリウッド機構も変わりつつあり、20世紀フォックスのダリル・F・ザナックとジャック・L・ワーナーを除けば、かつてのハリウッドのタイクーン達は、ほとんど姿を消し、それに代わって仲介的な働きをするエージェント、弁護士や会計士の力が増してきた。

力作の多い年だったが、『アラビアのロレンス』は『史上最大の作戦』や『戦艦バウンテイ』を圧倒した。『アラビアのロレンス』は『戦場にかける橋』の受賞コンビ、製作者サム・スピーゲルと監督ディヴィット・リーンが、ほとんどイギリスのスタッフ、キャストで製作され、この時代の性格を物語っている。監督賞には、デヴィット・リーンが2度目の受賞で、インドの夫人と出席していた。主演男優賞にロレンス役のピーター・オトウール、首長アリ役のオマー・シャリフが助演男優賞にノミネートされ、シャリフは確実視されていたが、助演男優賞には『渇いた太陽』で悪徳政治家を演じたエド・ベグリーが受賞した。

4度もノミネートされながら50年代に縁がなかったグレゴリー・ペックが、黒人差別とたたかう弁護士を演じた『アラバマ物語』で、ついに主演男優賞を獲得した。主演女優賞には、混戦ぎみであったが、『奇跡の人』で盲目の女教師を演じたアン・バンクロに輝いたが、授賞式ではジョーン・クロフォードが代理受賞した。3年前にペプシ・コーラの社長の夫を亡くし、今は副社長のクロフォードは、楽屋にペプシや酒、チーズなどを持ち込み振る舞った。名誉賞がなく、アーヴィング・G・タルバーグ賞も該当者がなかったが、ジーン・ハーショルド友愛賞としてスティーヴン・ブロイディが表彰された。外国映画賞には、フランスの『シベールの日曜日』に贈られた。

イギリス・アメリカ合作映画 (Columbia/Horizon Pictures)カラー 216 min. 

■スペーサー
「cast」
ピーター・オトゥ−ル
アレック・ギネス
オーマー・シャリフ
アンソニー・クイン
「staff」
製作:サム・スピーゲル
監督:デビット・リーン
原作:T・E・ロレンス
脚本:ロバート・ボルト
音楽:モーリス・ジャール
撮影:フレデイ・A・ヤング


「アラビアのロレンス」
(Lawrence of Arabia)詳細解説





  タイタニック (Titanic)(1997) 

第70回アカデミー賞は、1998年3月23日に発表・授賞式が行われ、『タイタニック』は、14部門にノミネートされていたが、作品賞(ライトストーム・エンターテインメント、20世紀フォックス、パラマウント)ジェームズ・キャメロン、ジョン・ランドー、監督賞:ジェームズ・キャメロン、撮影賞:ラッセル・カーペンター、 編集賞:コンラッド・バフ四世、ジェームズ・キャメロン、リチャード・A・ハス、美術賞:ピーター・ラモント、マイケル・D・フォード 、衣装デザイン賞(カラー):デボラ・リン・スコット、作曲賞(オリジナルドラマ):ジェームズ・ホーナー、歌曲賞(主題歌賞):ジェームズ・ホーナー、ウィル・ジェニングス(My Heart Will Go On)、録音賞:ゲイリー・ライドストロム、トム・ジョンソン、ゲイリー・サマーズ、マーク・ウラノ、音響編集賞:トム・ベルフォード、クリストファー・ボイズ、編集賞:コンラッド・バフ、リチャード・A・ハリス、ジェームズ・キャメロン、視覚効果賞:ロバート・レガート、マーク・ラソフ、トーマス・L・フレッシャー、マイケル・カンファー、11部門で受賞した。

『タイタニック』(Titanic)は、1912年に北大西洋上で氷山に衝突し、20世紀最大の海難事故となった豪華客船タイタニック号の 悲劇をラヴ・ストーリーを交じえて描いたスペクタクル超大作。貧しい青年と上流階級の娘の悲恋を描いたラブロマンスで、タイタニック号沈没の史実を交えて描かれ、前半のラブストーリーから後半では、緊迫感のある展開となり、最後には悲劇的な別れとなる。レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットが主演し、『アバター』に抜かれるまで映画史上最高の18億3500万ドルと世界興行収入を記録し、ギネスブックに登録もされた。また、セリーヌ・ディオンが歌う主題歌「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」も大ヒットした。

アメリカ映画 (20th Fox & Paramount)カラー 196 min.  

■スペーサー
「cast」
レオナルド・ディカプリオ
ケイト・ウィンスレット
ビリー・ゼーン
キャシー・ベイツ
ビル・パクストン
グロリア・スチュワート
「staff」
製作・監督・脚本・編集:ジェームス・キャメロン
製作:ジョン・ランドー
音楽:ジェームス・ホーナー
撮影:ラッセル・カーペンター




  ブロードウェイ・メロデイ (The Broadway Melody)(1929) 

1929年のアカデミー賞に『ブロードウェイ・メロデイ』が作品賞に輝き、トーキー開幕期に相応しい受賞となった。MGMの完全トーキーで「100パーセント・オール・トーキー!100パーセント・オール・シンギング!100パーセント・オール・ダンシング!」というのがキャッチフレーズであった。ミュージカル・シークエンスの1つは、赤と緑の2色カラー方式で上映された。作品賞のトロフィーは、アカデミーの設立者であり、MGMのボス、ルイス・B・メイヤーが受け取った。この年の男優賞には、ワーナーバクスター『懐かしのアリゾナ』、女優賞には、メアリー・ピックフォード『コケット』が選ばれ、監督賞には、フランク・ロイド『情炎の美姫』、脚本賞には、ハンス・クレイリー『The Patriot』が選ばれた。MGMの美術監督セドリック・ギボンは、撮影所にペルーを再現した『サン・ルイの橋』(The Bridge of San Luis Rey)(日本未公開)で、室内装飾賞を受賞し、自分でデザインした像を初めて受け取った。

1929年10月24日、ニューヨーク株式市場の大暴落で、659の銀行が倒産し、翌年には、1352行と増大した。街には失業者で溢れ、ニューヨークにはリンゴを売ってその日をしのぐ人たちが目立つようになった。だが、映画産業は繁栄し、1週間に映画館押し掛ける観客は1億1千万人、これは3年前の倍近くであった。不況といっても映画館の入場料を払えるくらい余裕のある人たちは多く、映画は観客に暗い世相を忘れさせ、夢の世界に案内してくれた。1929年中には、アメリカ映画はサイレントをほとんど止めて、大半がサウンドを取り入れ始めていたのである。ハリウッドには、ブロードウエイの舞台やラジオ界からも歌えるタレントが集まって来てた。踊れるタレントも多く、サウンド時代の到来と共に、映画は新しいエンターテインメント期を開花させることになった。

1930年4月30日、ロスアンゼルス、アンバサダー・ホテルで行われたアカデミー賞の第二回受賞式で勝利を得たのは、サウンド映画で、作品賞、男優賞、女優賞、監督賞、撮影賞、美術賞は、いずれもトーキーもしくはパート・トーキーから選出され、脚本賞のみサイレント映画に授与された。最もこの年の受賞部門は、わずかに7つで、最小であった。第一回同様に、中央選定委員会による審査員だけでの投票であったが、翌年からは全員投票になった。これはラジオ局が1時間の実況中継を行い、それ以来アカデミー賞の中継放送は欠かせないものになり、1944年度から全米ネット、1953年にはテレビ放送へと発展していった。

アメリカ映画(MGM)モノクロ&カラー 104 min.

1929年度(第2回)アカデミー受賞

男優賞:ワーナー・バクスター(懐かしのアリジナ)
女優賞:メアリー・ピックフォード(コケット)
監督賞:フランク・ロイド(情炎の美姫)
脚本賞:「The Patriot」(ハンス・クレーリー)
室内装置賞:「The Bridge of San Luis Rey」(セドリック・ギボン)

■スペーサー
「cast」
チャールズ・キング
アニタ・ペイジ
ペッシー・ラヴ
ジェド・プラウティ
ケネス・トムスン
メアリー・ドーラン
「staff」
製作:アーヴィング・タールバーグ
監督:ハリー・ボーモント
字幕:アール・ボールドウィン
脚本:セイラ・Y・メイスン、ノーマン・ヒューストン、ジェイムズ・グリースン、
エドマンド・グールデ
振付:ジョージ・カニンガム
撮影:ジョン・アーノルド




  巨星ジーグフェルド (The Great Ziegfelt)(1936) 

1936年のアカデミー賞では、『巨星ジーグフェルド』作品賞:(MGM)ハント・ストロンバーグ、主演女優賞:ルイーゼ・ライナー、ダンス監督賞:シーモア・フェリックス(A Pretty Girl is Like a Melody)ナンバーの3項目を受賞した。作品賞は、『桑港』『科学者の道』が有力視されたが、質の高さでは『オペラ・ハット』や『孔雀夫人』が評価されているにもかかわらず、200万ドル以上かけた『巨星ジーグフェルド』に輝いた。本作は、他にダンス監督賞を獲得し、もう1つのワーナーの超大作で、19世紀初頭のアメリカ、メキシコを舞台にした『風雲児アドヴァーズ』が助演女優賞:ゲイル・ソンダガード、撮影賞:ガーエターノ・ゴディオ、音楽(作曲)賞:レオ・フォーブスタイン、編集賞:ラルフ・ドーソンを取り、主要13部門の内、7部門が超大作で占められた。主演男優賞には、ポール・ムニ『科学者の道』、助演男優賞には、ウォルター・ブレナン『大自然の凱歌』が選ばれ、監督賞には、フランク・キャプラが『オペラ・ハット』で2度目のオスカーを手にした。

『巨星ジーグフェルド』は、ブロードウェイの伝説的な興行師、フロレンツ・ジーグフェルドの半生を描いたもので、巨大で斬新なステージや奇抜なコスチュームなど贅を凝らしたミュージカル場面が売り物の大作である。主演女優賞がこの作品から選ばれたのと同様に非難の声があがり、あるコラムニストは「この作品は金を注ぎ込んだ贅沢さが、投票者の目をくらませた」と書き、また「低級な金ピカ物に過ぎない」とも酷評した。

MGMのアーヴィング・G・タールバーグは、すぐれた作品と興業収入の徹底した献身から、ハリウッドでひときわ信用が厚かった。そのタルバーグが、1936年9月14日、37歳の若さで肺炎によって急死した。ハリウッド式に飾り建てられた葬式が行われ、MGM撮影所の本館はタルバーグ記念館と名付けられ、更に、次年度からアカデミー賞にアーヴィング・G・タールバーグ賞まで設立された。1937年3月4日、第9回アカデミー晩餐会には、タールバーグの未亡人のノーマ・シアラーがルイス・B・メイヤーにエスコートされて出席した。

アメリカ映画(MGM)モノクロ 176 min. 

1936年度(第9回)アカデミー受賞

作品賞「巨星ジーグフェルド」
主演男優賞「ポール・ムニ」(科学者への道)
主演女優賞「ルイーゼ・ライナー」(巨星ジーグフェルド)
助演男優賞「ウォルター・ブレナン」(大自然の凱歌)
助演女優賞「ゲイル・ソンダーガード」(風雲児アドヴァース)
監督賞「フランク・キャプラ」(オペラ・ハット)
脚本賞(原案)「科学者への道」(ピエール・コリングス、シェリダン・ギブニー)
撮影賞「風雲児アドヴァース」(ガーエターノ・ゴーデオ)
室内装置賞「孔雀夫人」(リチャード・デイ)
録音賞「桑港」(ダグラス・シアラー)
編集賞「風雲児アドヴァース」(ラルフ・ドースン)
音楽(作曲賞)「風雲児アドヴァース」(レオ・フォーブスタイン、
作曲エリック・ウォルフガング・コーンコルド)
歌曲賞「今宵の君は」The Way you Look Tonight(有頂天時代)
(作曲ジェローム・カーン、作詞ドロシー・フィールズ)
振付賞「巨星ジーグフェルド」(シーモア・フェリックス)
助監督賞「ジャック・サリヴァン(進め騎兵隊)
短編賞「カートゥーン」赤毛布の忠さん。

■スペーサー
「cast」
ウィリアム・パウエル
マーナ・ロイ
ルイーゼ・ライナー
フランク・モーガン
フアニー・プライス
ヴァージニア・ブルース
レジナルド・オウエン
レイ・ボルジャー
アーネスト・コサート
ジョゼフ・コーソーン
ナット・ベンドルトン
「staff」
製作:ハント・ストロンバーグ
監督:ロバート・Z・レナード
脚本:ウィリアム・アンソニー・マクガイア
作曲:ウォルター・ドナルドソン
作詞:ハロルド・アダムソン
振付:シーモア・フリックス
撮影:オリヴァー・T・マーシュ、ジョージ・フォルシー、カール・フロインド、レイ・ジューン




  巴里のアメリカ人 (An American in Paris)(1951) 

1951年度のアカデミー賞で『巴里のアメリカ人』は、作品賞:(MGM)アーサー・フリード、オリジナル脚本賞:アラン・ジェイ・ラーナー、美術監督・装置(カラー):セドリック・ギボン、プレストン・エイムズ、(装置):エドウィン・B・ウイリス、キオー・グリースン、ミュージカル音楽賞:ジョニー・グリーン、ソール・チャップリン、衣装デザイン(カラー):オリー=ケリー、ウォルター・ブランケット、アイリー・シャラフ、名誉賞:ジーン・ケリー、アーヴィング・G・タルバーグ記念賞:アーサー・フリードが受賞した。この年の主演男優賞には、ハンフリー・ボガード『アフリカの女王』、主演女優賞には、ヴィヴィアン・リー『欲望という名の電車』、助演男優は、カール・マルデン『欲望という名の電車』、助演女優には、キム・ハンター『欲望という名の電車』が選ばれた。

作品賞を受賞した『巴里のアメリカ人』のオスカーは、ダリル・F・ザナックがプレゼンターとなって製作者のアーサー・フリードが受け取り、更にアーヴィング・G・タルバーグ記念賞をも受賞した。ジーン・ケリーは、この作品で主演と振付だけだったが、2年間に『踊る大ニューヨーク』の監督をしており、ミュージカルの貢献者として名誉賞を受けた。『巴里のアメリカ人』は、タルバーグ記念賞を除くと6賞である。

同年黒澤明の『羅生門』が、最優秀外国映画賞に選ばれ、ロスアンゼルス駐在の日本政府海外事務局長吉田健一郎に『巴里のアメリカ人』の主演者レスリー・キャロンからオスカーを受けたが、ヴァラエティ紙は、日本映画が受賞したことについて「10年前とはなんと変わったことかと」と報道した。

『巴里のアメリカ人』の原作・脚本は、作曲家出身のアラン・ジェイ・ラーナーのオリジナルで、歌曲は、ジョージ・ガーシュウィン作曲、アイラ・ガーシュイン作詞、ガーシュウィンの名曲「パリのアメリカ人」の豪華なバレエでクライマックスを迎え、全曲(約17分)がバレエ化されるのは本作が初めのMGMミュージカル映画の最高傑作!。

アメリカ映画(MGM)カラー 113 min. 

1951年度(第24回)アカデミー受賞

作品賞「巴里のアメリカ人」
主演男優賞「ハンフリー・ボガード」(アフリカの女王)
主演女優賞「ヴィヴィアン・リー」(欲望という名の電車)
助演男優賞「カール・マルデン」(欲望という名の電車)
助演女優賞「キム・ハンター」(欲望という名の電車)
監督賞「ジョージ・スティーヴンス」(陽のあたる場所)
脚本賞(原案)「戦慄の7日間」(ポール・デイン、ジェイムスバーナード)
(脚色)「陽のあたる場所」
オリジナル脚本賞「アラン・ジェイ・ラーナー」(巴里のアメリカ人)
撮影賞(白黒)「陽のあたる場所」(ウイリアム・C・メラー)
カラー「巴里のアメリカ人」(美術:セドリック・ギボン、プレストン・エイムズ
装置:エドウィン・B・ウィリス、キオー・グリースン)
美術監督・装置賞(白黒)「欲望という名の電車」(美術=リチャード・デイ、
装置=ジョージ・ジェイムス・ホプキンス)
(カラー)「巴里のアメリカ人」
録音賞「歌劇王カルーソ」(ダグラス・シアラー)
編集賞「陽のあたる場所」(ウイリアム・ホーンベック)
特殊効果賞「地球最後の日」(Par)
音楽賞(劇・喜劇映画音楽)「陽のあたる場所」(フランツ・ワックスマン)
ミュージカル映画音楽賞「巴里のアメリカ人」
歌曲賞「冷たき宵に」(In the Cool ,Cool,Cool of the Evening)
(作曲ホーギー・カーマイケル、作詞ジョニー・マーサー)
衣装デザイン賞(白黒)「陽のあたる場所」(イーデス・ヘッド)
(カラー)「巴里のアメリカ人」
短編賞「カートゥーン」MGM(鼠の二銃士)
ドキュメンタリー映画賞「(短編)「BenJy」(フレッド・ジンネマン)
名誉賞「ジーン・ケリー」(俳優、歌手、監督、ダンサー、振り付け)
最優秀外国映画賞「羅生門」(日本)
アーヴィング・G・タルバーグ記念賞(アーサー・フリード)


■スペーサー
「cast」
ジーン・ケリー
レスリー・キャロン
オスカー・レヴァント
ジョルジュ・ゲタリー
ニーナ・フォック
ベニー・カーター楽団
アンドレ・シャリース
?ユージン・ボーデン
「staff」
製作:アーサー・フリード
監督:ヴィンセント・ミネリ
脚本:アラン・ジェイ・ラーナー
作曲:ジョージ・ガーシュイン
作詩:アイラ・ガーシュイン
振付:ジーン・ケリー
撮影:アルフレッド・ジルクス、ジョン・アルトン
「巴里のアメリカ人」
(An American in Paris)詳細解説




  恋の手ほどき (GiGi)(1958) 

1958年のアカデミー賞で『恋の手ほどき』は、作品賞:(MGM)アーサー・フリード、監督賞:ヴィンセント・ミネリ、脚本(脚色)賞:アラン・ジェイ・ラーナー、カラー撮影賞:ジョーゼフ・ルッテンバーグ、カラー美術賞:ウィリアム・A・ホーニング、衣装デザイン賞:セシル・ビートン、編集賞:エドリアンヌ・ファザン、ミュージカル映画音楽賞:アンドレ・プレヴィン、歌曲賞:フレデリック・ローなど9部門と、これまでの8個の『風と共に去りぬ』、『地上より永遠に』、『波止場』を破り前例のない総てを受賞した。

この他にもモーリス・シュバリュが「半世紀に及ぶ世界の娯楽への貢献」に対して名誉賞を受た。この後、ミュージカルは『南太平洋』などの大型化や『ウエスト・サイド物語』などのリアリズム路線に走り、本作は「良き時代」と呼ばれたMGMミュージカル全盛時代の最後の華となった作品である。

この年の主演男優賞には、デヴィット・ニーベン『旅路』、主演女優賞には、スーザン・ヘイワード『私は死にたくない』。助演男優は、パール・アイヴス『大いなる西部』、助演女優には、ウェンディ・ヒラー『旅路』が選ばれた。『恋の手ほどき』は、レスリー・キャロンやオードリー・ヘプバーンなどがブロードウェイで主演してヒットした。本作は、ベル・エポック(良き時代〉と呼ばれた枠な香りにあふれていたパリを背景にしたソフイスティケーションの世界の物語で、映画ミュージカルでありながら舞台の様式を取り入れた、ミュージカルのひとつの理想をつきつめた傑作となった。

アメリカ映画 MGM カラー 116 min.

1958年度(第31回)アカデミー受賞

主演男優賞「デビット・ニヴェン」(旅路)
主演女優賞「スーザン・ヘイワード」(私は死にたくない)
助演男優賞「パール・アイブス」(大いなる西部)
助演女優賞「ウェンデイ・ヒラー」(旅路)
(オリジナル脚色)「手錠のままの脱獄」(ネイサンE・ダグラス)
撮影賞(白黒)「手錠のままの脱獄」(サム・リーヴィット)
音響賞は「南太平洋」(フレッド・ヘインズ)
特殊効果賞「親指トム」(トム・ハワード)
音楽賞(劇・喜劇映画音楽)「老人と海」(ディミトリー・ティオムキン)
短編賞「カートゥーン」WB(Knighty knight Blues)
ドキュメンタリー映画賞「(短編)「海女ガール」(ディズニー)、
(長編)「白い荒野」(ディズニー)
外国語映画賞「ぼくの伯父さん」(仏)
名誉賞「モーリス・シュバリエ」(半世紀以上に及ぶ世界の娯楽への貢献)
アーヴィング・タルバーク記念賞「ジャック・L・ワーナー」。
■スペーサー
「cast」
レスリー・キャロン
モーリス・シュバリエ
ルイ・ジュールダン
ハーミオン・ジンゴールド
エヴァ・ガボール
「staff」
製作:アーサー・フリード(チャールズ・ウォルターズはクレジットなし)
監督:ヴィンセント・ミネリ
作曲:フレデリック・ロー
作詩・脚本:アラン・ジェイ・ラーナー
撮影:ジョゼフ・ラッテンバーグ


『恋の手ほどき』
(GiGi)詳細解説





  ウエスト・サイド物語 (West Side Story)(1961) 

1961年度アカデミー賞で『ウエスト・サイド物語』は、作品賞:(ミリッシュ/B&P・エンタープライゼズ=UA)ロバート・ワイズ、監督賞:ロバート・ワイズ、ジェローム・ロビンス、助演男優賞:ジョージ・チャキリス、助演女優賞:リタ・モレノ、撮影賞(カラー):ダニエル・L・ファップ、美術監督・装置賞(カラー):ポリス・レヴェン、ヴィクター・A・ギャリガン音響賞:フレッド・セインズ、編集賞:トーマス・スタンフォード、音楽賞(ミュージカル映画音楽):ソール・チャップリン、ジョニー・グリーン、シド・ラーミン、アーウイン・コスタル、衣装デザイン賞(カラー):アイリーン・シャラフ、計10部門で受賞した。 この年の主演男優賞には、マクシミリアン・シェル『ニュールンベルグ裁判』、主演女優賞には、ソフィア・ローレン『ふたりの女(伊)』が受賞した。

『ウエスト・サイド物語』は、ミュージカルの演出でも新鮮なものであったが、人種問題を孕みながら、アメリカ的な力強いエネルギーが展開させていくところに、時代の風潮を感じさせた。本作は、監督で振付師であるジェローム・ロビンスの着想で、ニューヨークの街を舞台に、モンターギュ家とキャブレット家をストリート・ギャングのジェット団とシャーク団にかえたシェクスピアの『ロメオとジュリエット』の現代版と言えるもので、ロビンスのダンスは、ダイナミックで1957年のブロードウェイの初演で大きく注目された。だが、映画では、それ以上の賛辞を得た。撮影はニューヨーク西64丁目、現在のリンカーン・センター・パーフォミング・アーツで行われた。

アメリカ映画 Mirisch Productins/United Artists カラー 151 min.

1961年度(第34回)アカデミー受賞

主演男優賞「マクシミリアン・シェル」(ニュールンベルグの裁判)
主演女優賞「ソフィア・ロ−レン」(ふたりの女)
脚本賞(脚色)「ニュールンベルグの裁判」(アビー・マン)(オリジナル脚色)
「草原の輝き」(ウィリアム・インジ)
撮影賞(白黒)「ハスラー」(ユージン・シュフタン)
美術監督・装置賞「ハスラー」(美術=ハリー・ホーナー、
装置=ジーン・キャラハン)
特殊効果賞「ナバロンの要塞」(視覚=ビル・ウォリントン、
聴覚=ヴィヴィアン・グリーアム)
音楽賞(劇・喜劇映画音楽)「ティファニーで朝食を」(ヘンリー・マンシーニ)
歌曲賞「ムーン・リヴァー・Moon River」(作曲ヘンリー・マンシーニ、
作詞ジョニー・マーサー)
衣装デザイン賞(白黒)「甘い生活」(ピエロ・ゲラルデイ)
短編賞「カートゥーン」代用品 (ユーゴ、ザグレブ・フィルム=ハーツェライオン・インターナショナル)、
(実写)「Seawards the Great Ships」(テンプラー・フィルム・スタジオズ)
ドキュメンタリー映画賞「(短編)「Project Hope」(マクマナス/ジョン&アダムス)、
(長編)「空と泥」(仏)(アルデンヌ・フィルムズ)
外国語映画賞「鏡の中にある如く」(スウェーデン)
名誉賞「ウイリアム・L・ヘンドリックス」(米海兵隊製作"A Force in Readiness")の原案、脚本、製作で示した愛国者的奉仕)
アーヴィング・タルバーク記念賞「スタンリー・クレーマー」
ジーン・ハーショルド賞「ジョージ・シートン」

■スペーサー
「cast」
ナタリー・ウッド
リチャード・ベイマー
ラス・ンブリン
リタ・モレノ
ジョージ・チャキリス
サイモン・オークランド
「staff」
製作:ロバート・ワイズ
監督:ロバート・ワイズ&ジェローム・ロビンス
脚本:アーネスト・リーマン
作曲:レナード・バーンスタイン
作詩:スティーブン・ソンドハイム
振付:ジェローム・ロビンス
撮影:ダニエル・ファップ
『ウエスト・サイド物語』
(West Side Story)詳細解説




  マイ・フェア・レデイ (My Fair Lady)(1964) 

1964年のアカデミーで『マイ・フェア・レデイ 』が、作品賞:(WB)ジャック・L・ワーナー、主演男優賞:レックス・ハリスン、監督賞:ジョージ・キューカー、撮影賞(カラー):ハリー・ストラドリング、美術監督賞・装置賞(カラー):ジーン・アレン、セシル・ビートン、ジョージ・ジェイムス・ホプキンス、音響賞:ジョージ・R・グローヴズ、歌曲賞:アンドレ・プレヴィン、衣装デザイン賞(カラー):セシル・ビートンのオスカー8つを獲得した。この年の主演女優賞には、ジューリー・アンドリュース『メリー・ポピンズ』、助演男優には、ピーター・ユスティノフ『トプカピ』、助演女優には、リラ・ケドロヴァ『その男ゾルバ』が選ばれた。

『マイ・フェア・レデイ 』も『メリー・ポピンズ』は、ともにロンドンが背景となっており、オスカー・ナイトは、イギリス勢が席巻する気配だった。『マイ・フェア・レデイ 』は、イングランド出身のジューリー・アンドリュースが大成功を収めたブロードウエィの映画化である。ワーナーの社長兼製作担当ジャック・L・ワーナーは映画化するにあたり、映画界で無名のジュリーを使おうとはせずに、オードリー・ヘップバーンをイライザ役に起用した。オードリーはベルギー生まれのイギリス育ちで、ジュリーは、ディズニー社に依頼され『メリー・ポピンズ』に主演しアカデミー主演女優賞に輝いた。

オードリー・ヘップバーンは、熱演したにもかかわらず、歌がマーニ・ニクソンに吹き替えされていたためかアカデミー会員は、オードリーを主演女優賞のノミネにも選ばなかった。だが、アカデミーの理事グレゴリー・ペックから要請されて、主演男優にオスカーを渡す役をつとめ、候補にしなかったことのお詫びか、しばし拍手が鳴りやまなかった。

ミュージカル『マイ・フェア・レディ』は、ジョージ・バーナード・ショウ原作の戯曲「ピグマリオン」(1856年にウィーンで初演、翌年ロンドン初演)であることは、よく知られているが、この作品の下敷は、ギリシア神話の物語で、主人公はキプロス島の王ピグマリオンである。1954年、アラン・ジェイ・ラーナーとフレデリック・ローは、改めて「ピグマリオ」のミュージカル化に取り組み、原作にある会話をほとんど全部残しただけでなく、1938年にアンソニー・アスキスがレスリー・ハワードとウェンディ・ヒラー主演の映画『ピグマリオン』の会話も取り入れ、物語の舞台を拡充した。

アメリカ映画 WB カラー 170 min.

1964年度(第37回)アカデミー受賞

主演女優賞「ジュリー・アンドリュース」(メリー・ポピンズ)
演男優賞「ピーター・ユスティノフ」(トプカピ)
助演女優賞「リラ・ケドロヴァ」(その男ゾルバ)
脚本賞(脚色)「ベケット」(エドワード・アーンハルト)
撮影賞(白黒)「その男ゾルバ」(ウォルター・ラッサリー)
術監督・装置賞(白黒)「その男ゾルバ」(ヴァシリース・フォトプロース)
編集賞「メリー・ポピンズ」(コットン・ウォーバートン)、
音響効果賞「007/ゴールドフィンガー」(ノーマン・ウォンストール)
特殊視覚効果賞「メリー・ポピンズ」(ピーター・エレンショー、ハミルトン・ラスク、ユースタス・ライセット)
音楽(作曲賞)「メリー・ポピンズ」(リチャード・M・シャーマン、ロバート・B・シャーマン)
歌曲賞「チム・チム・チェリー Chim Chim Che-ree」(メリー・ポピンズ)
(作曲・作詞=リチャード・M・シャーマン、ロバート・B・シャーマン)
衣装デザイン賞(白黒)「イグアナの夜」(ドロシー・ジーキンズ)
短編賞(カートゥーン)「ピンクの豹 ・ペンキ騒動の巻」(ミリッシュ・ジョフリーUA)、
(実写)「Casais Conducts:1964]」(タリア・フィルム=ベックマン・フィルム社)
ドキュメンタリー映画賞「(短編)「Nine from Little Rock」(米広報局=グッゲンハイム・プロ)、
(長編)「太陽のとどかぬ世界」(Col)
外国語映画賞「昨日・今日・明日」(伊)
名誉賞「ウイリアム・タトル」(ラオ博士の七の顔)メイキャップにおける卓越した業績に)
科学・技術賞(クラス1)「ペトロ・ヴェラホス、ワーズワース・E・ポール、アブ・アイワークス」(カラー・トラヴェリング・マット合成撮影のための技術の概念を完成)、(クラス2)「コンソリーティテッド・フィルム・インダストリーズ会のシドニー・P・ソロー、エドワード・H・ライクサート、カール・W・ハウジー、ジョブ・サンダースン」(可転性自動35ミリ合成カラー焼付け機の設計と開発)、他に「映画撮影用ズーム比10:1ズーム・レンズ」の開発など。(クラス3)「カラートタン・インダストリーズ社のミルトン・フォーマン、リチャード・B・グリックマン、ガニエル・J・パールマン」(沃素石英ランプ使用照明装置の映画撮影への設計と応用)、他


■スペーサー
「cast」
オードリー・ヘップバーン
レックス・ハリソン
スタンリー・ハロウェイ
ウイルフレッド・ハイド・ホワイト
グラデス・クーパー
「staff」
製作:ジャック・L・ワーナー
監督:ジョージ・キューカー
作詞・脚本:アラン・ジェイ・ラーナー
作曲:フレデリック・ロウ
原作:バーナード・ショウ
撮影:ハーリー・ストラドリング
衣装・装置:セシル・ビートン
振付:ハームス・バン
音楽総指揮:アンドレ・プレヴィン


『マイ・フェア・レデイ』
(My Fair Lady)詳細解説





  サウンド・オブ・ミュージック (Sound of Music)(1965) 

1965年度のアカデミー賞で『サウンド・オブ・ミュージック』 は、作品賞:(アーガイル=20世紀FOX)ロバート・ワイズ、監督賞:ロバート・ワイズ、音響賞:ジェームス・P・コーカラン、編集賞:ウィリアム・レイノルズ、編曲賞:アーウィン・コスタルの5部門で受賞した。この年の主演男優賞には、リー・マーヴィン『キャット・バルー』、主演女優賞には、ジュリー・クリステイ『ダーリング』、助演男優は、マーテイン・バウサム『A Thousand Clowns』、助演女優には、シューリー・ウインタース『いつか見た青い空』が選ばれた。

『サウンド・オブ・ミュージック』は、トッドAO方式による70ミリのネガ(画像は65ミリ&5ミリはサウンド)を使う、本物の70ミリ映画で、横長の大スクリーンを生かした本来の構図は、今回のこのワイドスクリー版で初めて家庭のテレビ画面でも見ることが出来るようになった。ポスト・プロダクションに約5カ月をかけ、1965年1月に完成。1月15日、ミネタ州ミネアポリスでの試写を皮切りに何回かの試写を経て、1965年3月2日、ニューヨークのリヴォリ劇場でプレミア上映。続いて全米でロードショー公開された『サウンド・オブ・ミュージック』は、大ヒットとなり、1966年には史上最高ヒット作となり、日本でも同年6月26日に公開され、アメリカと同様に大ヒットとなった。

アメリカ映画 20th Fox カラー 174 min.

1965年度(第38回)アカデミー受賞

主演男優賞「リー・マーヴィン」(キャット・バルー)
主演女優賞「ジュリー・クリスティ」(ダーリング)
「マーティン・バルサム」(A Thousand Clowns)
助演女優賞「シエリー・ウィンタース」(いつか見た青い空)
脚本賞(脚色)「ドクトル・ジバゴ」(ロバート・ボルト)
撮影賞(白黒)「愚か者の船」(アーネスト・ラズロ)
美術監督・装置賞(白黒)「愚か者の船」(美術=ロバーロ・クラトワージー、
装置=ジョーゼフ・キャシュ)
音響効果賞「グレート・レース」(トリーゴ・ウエス・ブラウン)
特殊視覚効果賞「007/サンダーボール作戦」(ジョン・スティアーズ)
音楽(作曲賞)「ドクトル・ジバゴ」(モーリス・ジャール)
歌曲賞「The Shadow of Your Smile」(いそしぎ)(作曲=ジョニー・マンデル、作詞=ポール・フランシス・ウェブスター)
衣装デザイン賞(白黒)「ダーリング」(ジューリー・ハリス)
短編賞(カートゥーン)「The Dot and the Line」(MGM)、(実写)「The Chicken (Le Pouiet)」(伊、パテ・コンテンポラリー・フィルムズ)
ドキュメンタリー映画賞「(短編)「To Be Alive!」(ジョウンスン・ワックス=フランシス・トンプスン社)、(長編)「The Eleanor Roosevelt Story」(アメリカン・インターナショナル)
外国語映画賞「The Shop on Main Street」(チェコ)
>名誉賞「ボブ・ホープ」(映画界とアカデミーに対するユニークな奉仕)
アーヴィング・G・タルバーク記念賞(ウィリアム・ワイラー)
ジーン・ハーショルト友愛賞(エドモンド・L・デパティ)
科学・技術賞(クラス1)なし、(クラス2)「ジェネラル・プリンジャン・エキップメント社傘下のストロング電気社のアーサー・J・ハッチ」(エア・ブローン・カーボン・アーク映写ランプの設計と開発)、「ステファン・クーデルスキー」(映画サウンド用ナグラ・ポータブル1/4インチ・テープ録音システムの設計と開発)、(クラス3)なし、

■スペーサー
「cast」
ジューリー・アンドリュース
クリストファー・プラマー
エリナー・パーカー
リチャード・ヘイドン
ペギー・ウッド
チャーミアン・カー
ビル・ベアード
「staff」
製作・監督:ロバート・ワイズ
脚本:アーネスト・リーマン
作曲:リチャード・ロジャース
作詞:オスカー・ハマースタイン2世
振付:マルク・ブロー&ディーディー・ウッド
撮影:テッド・マコード

サウンド・オブ・ミュージック
(Sound of Music)詳細解説




  オリバー! (Oliver!)(1968) 

968年のカデミー賞で『オリバー!』は、作品賞:(英、ロミュラス=Col)ジョン・ウルフ、監督賞:キャロル・リード、美術監督賞・装置賞:ジョン・ボックス、テレンス・マーシュ、ヴァーノン・ディクソン、ケン・マグルストン、音響賞:シェパートン撮影所サウンド部、ミュージカル音楽賞:ジョン・グリーンの6部門で受賞した。この年の主演男優賞には、クリフ・ロバ−トソン『まごころを君に』、主演女優賞には、キャサリン・ヘップバーン『冬のライオン』、助演男優は、ジャック・アルバートソン『The Subject Was Roses』、助演女優には、ルース・ゴードン『ローズマリーの赤ちゃん』が選ばれた。

『オリバー!』は、チャールズ・ディッケンズの小説『オリヴァー・ツゥイスト』を原作としたミュージカルで、1960年にロンドンで初演され、3年後のブロードウェイ公演でも好評であった。この映画では、舞台でのオリジナル2曲がカットされているが出来映えは上々で、劇中、ブルームベリー広場での花売りの場面やオリヴァーの素晴らしい朝を味わえる歓びを歌うシーンなど大変素晴らしく、1960年代のすべてのミュージカル中、国内の配給収入成績6位を獲得した。それまでのディッケンズのこの小説の映画化作品7本にはすべて「オリヴァー・ツゥイスト」というタイトルが付いており、中には、ロン・チェイニーとジャッキー・クーガンが出演したもの(1922)、アーヴィング・ピシェルとディッキー・ムーア出演(1933)、アレック・ギネスとジョン・ハワード・デイヴィスが出演(1948)したものがある。1988年、ディズニー・スタジオが猫と犬のアニメーション・ミュージカル『オリバー!』(Oliver & Company)を公開している。

アメリカ映画 Columbia カラー 152 min.

1968年度(第41回)アカデミー受賞

主演男優賞「クリフ・ロバートソン」(まごころを君に)
主演女優賞「キャサリン・ヘップバーン」(冬のライオン)
助演男優賞「ジャック・アルバートスン」(The Subject Was Roses)
助演女優賞「ルース・ゴードン」(ローズマリーの赤ちゃん)
脚本賞(脚色)「冬のライオン」(ジェイムズ・ゴールドマン)
撮影賞「ロミオとジュリエット」(バスクアーレ・デ・サンティス)
編集賞「ブリット」(フランク・P・ケラー)
特殊視覚効果賞「2001年宇宙の旅」(スタンリー・キューブリック)
音楽(劇映画音楽賞)「冬のライオン」(ジョン・バリー)
歌曲賞「風のささやき」The Windmills of Uour Mind(華麗なる賭け)
(作曲=ミシェル・ルグラン、作詞=アラン&マリリン・バークマン)
衣装デザイン賞「ロミオとジュリエット」(ダニーロ・ドーナーティ)
短編賞(カートゥーン)「プーさんと大あらし」(ディズニー)、(実写)「Robert Kennedy Remembered)」(グッケンハイム・プロ)
ドキュメンタリー映画賞「(短編)「Why Man Creates」(ソール・バス&アソシエーツ)、
(長編)「Journey into Self」(ウエスタン行動科学研究所)
外国語映画賞「戦争と平和」(ソ連)
名誉賞「ジョン・チェンバース」(「猿の惑星」のメーキャップ、オナ・ホワイト(「オリバー!」の振り付け)
ジーン・ハーショルト友愛賞(マーサ・レイ)
科学・技術賞(クラス1)「ミネソタ鉱業・製造会社のフィリップ・V・パームクィスト、映画・テレビ・リサーチ・センターのハーバート・マイアー博士、ランク・オーガニゼーションのチャールズ・D・スタッフェル」(合成撮影用反射背景映写装置システムの具体化と開発)、「イーストマン・コダック社」(映画用カラー反転中間フィルムの開発導入)、(クラス2)「ドナルド・W・ノーウッド」(ノーウッド撮影用露出計の設計と開発)、「イーストマン・コダック社とプロデューサーズ・サーヴィス社」(新式高速・加速光学縮小焼き付け機の開発)、「シネマ制作会社のエドマンドM・ディジュリオ、ニールズ・G・ピーターセン、ノーマン・S・ヒューズ」(映画カメラ用レフ・ファインダー・システムを可能にする改良設計と応用)、「オプテイカル・コーテイング現像所」(撮影及び映写レンズへの改良無反射コーティングの開発)、「イーストマン・コダック社(新式高感度用映画カラー・ネガ・フィルムの導入)、「パナビジョン社」(65ミリ手持ち映画用カメラの概念と設計・導入)、「トッド=AO社、ミッチェル・カメラ社」(トッド=AO手持ち映画用カメラの設計と技術)、(クラス3)「コンソリティテッド・フィルム社のカール・W・ハウジーとエドワード・H・ライクサート、E・マイクル・ミールとラムトロニクスのロイ・J・ライドノアー」(焼き付け機光源の自動露出制御)、「イーストマン・コダック社」(新型ダイレクト・ポジ・フィルム)及び「コンソリティテッド・フィルム社」(同上フィルムのポスト・プロダクション・ワーク・プリント作成への利用)


■スペーサー
「cast」
ロン・ムーディ
オリヴァー・リード
ハリー・シーコム
シャニ・ウオリス
マーク・レスター
ジャック・ワイルド
ヒュー・グリフィス
レナード・ロシター
ジェイムス・ヘイター
フレッド・エムニー
「staff」
製作:ジョン・ウルフ
監督:キャロル・リード
脚本:ヴァーノン・ハリス
作曲・作詞:ライオネル・バート
撮影:オズワルド・モリス



Academy Awards
1927年のオスカーの始まりから映画の歴史と代表作品などを紹介しているサイトです.

The 77th Annual Academy Awards
2005年のアカデミー賞の模様を紹介しているサイトです.受賞作のフラッシュがストリーミング動画で見られます.

Academy of Motion Picture Arts and Sciences
第78回アカデミー賞のルールの紹介や関連イベントの紹介サイトです.授賞式の一般席(red carpet bleacher seats )の申し込みは2005.9.26に締め切られています!('05.10.10記)

日本アカデミー賞
日本アカデミー賞の目的、歴史や受賞作品などが紹介されています.








|HOME| ミュージカル| オペラ| その他の映画| サウンドシステム| シアターシステム|
|名作舞台紀行| リンク| コーヒーブレーク| サイトマップ| 編集後記|