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Universal picture  Universal International Pictures  
1 砂塵 2 スポイラース 3 抜き打ち二挺拳銃 4 赤い峡谷 5 ウインチェスター銃'73
6 怒りの河 7 決斗!一対三 8 戦いの矢 9 決闘の町 10 遠い国
11 サスカチワンの狼火 12 野郎! 拳銃で来い 13 夜の道 14 平原の待伏せ 15 ザ・バレット
16 ガン・ファイター 17 シェナンドー河 18 スタンピード 19 戦う幌馬車 20 ガンファイターの最後
21 夕陽に向かって走れ 22 真昼の死闘 23 シノーラ 24 ワイルド・アパッチ 25 オレゴン魂
26 遙かなる大地へ 27 28 29 30







1 砂塵 (Destry Rides Again) (1939)

ストーリーは、町を牛耳る悪徳の市長は、いかさま師のケント(ブライアン・ドンレヴィ)を使って、酒場の歌手フレンチー(マレーネ・デートリッヒ)にも加担させ、牧場主のクラゲット(トム・ファデン)の土地を、インチキ賭博で奪い取った。これに怒った保安官のキーオも殺され、酔いどれのウォシュ(チャールズ・ウィニンガー)が後任に選ばれた。呑んだぐれの彼は心を入れ替えて、町のウジ虫一掃と張り切り、かつて助手を務めた名シェリフ、デストリーの息子トム(ジェームス・スチュワート)を助手に呼び寄せた。ところが、腰にガンベルトをぶら下げるわけでもなく、法と秩序を重んじると弁は立つのだが・・・。

この作品は、マックス・ブランド(Max Brand)原作小説の映画化であるが、多作の作家として知られ、500以上の小説を発表している。西部劇の名キャラクター、デストリー(Destry)(保安官)を生み出し『砂塵』(Destry Rides Again)(1939)や『野郎! 拳銃で来い』(Destry)(1954)など映画化された。『砂塵』は、1932年の『ミックスの再起』(Destry Rides Again)のリメークとなっている。ブランドは、1930年代にハリウッドと契約し、様々な脚本を執筆し、ワーナー・ブラザースは週3000ドル支払っていたというが、この金額は平均的な労働者の年収に匹敵するとのことである。マレーネ・ディートリヒ初の西部劇映画で、共演のジェームズ・ステュアートも最初の西部劇だったが、マレーネ・デートリッヒはサルーンの歌手に、ジェームス・スチュワートは人間味のあるシェリフに扮した。

歌手フレンチーを演じたマレーネ・デートリッヒ(Marlene Dietrich)は、1901年、ドイツ生まれ、1921年にマックス・ラインハルトの演劇学校に入学、翌年『ナポレオンの弟』で映画デビュー、1930年代からはハリウッド映画に出演し、本作は38才時の作品、1950年代以降は歌手としての活動が多かった。作家のピーター・ボグダノヴィッチ、ディレクターの話によるとマルレーネ・ディートリッヒはジェームズ・ステュワートと関係を持ち彼女は妊娠したが、彼には内緒に中絶したと云う。(According to writer/director Peter Bogdanovich, Marlene Dietrich told him during an aircraft flight that she and James Stewart had an affair during shooting and that she became pregnant and had the baby surreptitiously aborted without telling Stewart.)

この映画は、1996年、アメリカ議会図書館により「文化的、歴史的、審美的価値がある」としてアメリカ国立フィルム登録簿に登録されている。

アメリカ映画(Universal)Black and White 95 min.
■スペーサー
■cast
マレーネ・デートリッヒ / ジェームス・スチュワート / ブライアン・ドンレヴィ / チャールズ・ウィニンガー / ウナ・マーケル / ミシャ・オウア /アレン・ジェンキンス / アイリーン・ハーヴェイ / ジャック・カーソン / ウォーレン・ハイマー / ビリー・ギルバート / サミュエル・S・ハインズ

Movie Legends "Marlene Dietrich" (Allure)
■スペーサー
■staff
監督:ジョージ・マーシャル
原作:マックス・ブランド
脚本:フリックス・ジャクソン、ガートルード・パーセル
撮影:ハル・モーア
音楽:チャールズ・プレヴィン

Destry Rides Again (1939) "Full Movie"
■linkDestry Rides Again



2 スポイラース (The Spoilers) (1942)

ストーリー、アラスカのノームでは、一獲千金の夢を見る男達が溢れていたが、ここでは鉱山の横領事件、殺人等は、日常茶飯事であった。発砲も絶えなく強い者が法律で、それを握っているのが、ほかならぬ鉱山監督官のアレキサンダー・マクナマラ(ランドルフ・スコット)であった。今やこの町はマクナマラに総てを支配されていた。

ある日、この港町にサンフランシスコから船がついた。金髪の酒場の女チエリー・マロット(マルレーネ・ディートリッヒ)が惚れているロイ・グレニスター( ジョン・ウェイン)もこの船で帰って来ることになっていた。ところが船から下りて来たグレニスターには美しい娘が寄り添っていた。その娘はマクナマラと組んで、有望なロイの金鉱を手に入れようとやって来た判事の娘であったが・・・。

この作品は、1900年、ゴールドラッシュに沸く、アラスカを舞台に金鉱の利権を巡る戦いを描いた痛快ウェスタンの傑作。レックス・ビーチ原作の映画化は、 1914年(シーリグ)ウィリアム・ファーナム主演、1922年(ゴールドウィン)ミルトン・シルス主演、1930年(パラマウント)ゲイリー・クーパー主演で3回映画化されているが本作は4回目のユニヴァーサル作品。
ランドルフ・スコットは、1898年、バージニア州オレンジ郡生まれ、ハイスクール卒業後、19歳で陸軍に入隊しフランスで従軍。その後ジョージア工科大学に進みアメリカンフットボールの選手として活躍、1927年頃、演劇に興味を示しハワード・ヒューズと出会い、『三人水兵恋の行脚』(Sharp Shooters )('28)でエキストラ出演、その後、数本の映画に端役で出演し、『ヴァージニアン』(The Virginian )('29)にも出演、本作は44歳時の作品。

アメリカ映画(Universal)Black and White 83 min.
■スペーサー
■cast
マレーネ・ディートリッヒ / ランドルフ・スコット / ジョン・ウェイン / マーガレット・リンゼイ / ハリー・ケイリー / リチャード・バーセルメス / ジョージ・クリーヴランド / サミュエル・S・ハインズ / ラッセル・シンプソン / ロバート・W・サーヴィス / ウィリアム・ファーナム
■スペーサー
■staff
製作:フランク・ロイド
監督:レイ・エンライト
原作:レックス・ビーチ
脚本:ローレンス・ハザード、トム・リード
撮影:ミルトン・クラスナー

The Spoilers (1942) "Full Movie"
■スペーサー
■linkThe Spoilers



3 抜き打ち二挺拳銃 (The Duel at Siver Creek) (1946)

ストーリーは、ゴールドラッシュのカルフォルニアのシルバー・シティでは砂金の利権を狙う強盗団達が横行し、父親を殺されたリューク・クロムウエル(オーディ・マーフィ)は仇を討つため機会を窺っていた。彼はシルバー・キッドと呼ばれる拳銃の名手で、カードの名人でもあった。

保安官のライトニング・タイロン(スティーヴン・マクナリー)は、かつて稲妻と呼ばれた早撃ちの名手であったが、ならず者を追跡の際に負傷し、指の自由がきかなくなっていた。保安官のタイロンが強盗団の追跡から街に戻るとの親友のダン(グリフ・バーネット)が殺され金塊が奪われていた。

タイロンはジョニー・ソンブレロ(ユージン・イグレシア)という容疑者を見つけるが、ジョニーはアリバイがあった。保安官は酒場で知り合ったクロムウエルを助手にしたが・・・。

この作品は、ゴールドラッシュに沸くカリフォルニアを舞台に、拳銃の名手の息子が保安官の助手になり、父親殺しの犯人を探し復讐をするというオーディ・マーフィの拳銃さばきが見応のある活劇ウェスタン。

アメリカ映画(Universal)Color 77 min.
■スペーサー
■cast
オーディ・マーフィ / フェイス・ドマーク / スティーヴン・マクナリー / スーザン・キャボット / ジェラルド・モーア / ユージン・イグレシア / ジェームス・アンダーソン / ウォルター・サンデ / リー・マーヴィン
■スペーサー
■staff
製作:レナード・ゴールドスタイン
監督:ドン・シーゲル
脚本:ジョゼフ・ホフマン
撮影:アーヴィング・グラスバーグ
音楽:ジョセフ・ガーシェンソン、ハンス・J・サルター

The Duel at Siver Creek (1946) "Full Movie"
■linkThe Duel at Siver Creek



4 赤い峡谷 (Red Canyon) (1949)

ストーリーは、西部のユタの町ボステル・クロッシング、牧場主のマシュー・ボステル(ジョージ・ブレント)は、娘ルーシー(アン・ブライス)の18歳の誕生会の準備をしているが、快活なルーシーは町の人々の人気者であった。やもめの父は、騎手のジョエル・クリーチ(ジェームズ・セイ)だけをルーシーに言い寄ることを許していたが、彼女は父に反抗している。数年前に妻が馬泥棒のフロイド・コデット(ジョン・マッキンタイア )一味に殺されて以来ずっと、ブリストルの考えや行動は独善的であった。ルーシーはパーティーの前に好きな白馬を乗りたいと思い、それは馬術を証明することでもあったが、白馬で牧場から駆け出し、しばらくすると鞍を担いだ野生馬の追跡者リン(ハワード・ダフ)と出会うのだった。彼は以前にコデット一味と自分の馬が逃げた時に悪名高い野生の種馬ブラック・ベルベット(Black Velvet)を追跡していたことを話し、近くに野生馬が群れている1頭にリンは、ロープをかけ、ルーシーにその馬の代金を支払って去ってしまうが・・・。

この作品は、ゼイン・グレイ(Zane Grey)の小説"Wildfire"の映画化であるが、冒険小説、西部劇小説、釣りをモチーフにした小説、野球小説など多くの作品がベストセラーになり、映画やテレビ・シリーズなどに原作や脚本を提供した作家である。また、自ら映画会社を設立、数年後にパラマウント・ピクチャーズの創始者ジェシー・ラスキーに売却したが、パラマウントは、グレイの作品を多数製作したという。

撮影はユタ州カナブ映画牧場(Kanab Movie Ranch)で行われ、ここは、世界最大の洞窟、や映画セットなどで有名である。アン・ブライス(Ann Blyth)は、1944年に16歳でミュージック・コメデイ映画"Chip Off the Old Block"(Universal Pictures)でデビューしたが、本作は21歳の時の主演作で生涯47作品の内12作目である。

ハワード・ダフ(Howard Duff)は、1913年11月24日、ワシントン州ブレマートンに生まれ、シアトルのルーズベルト高校で演技を学び、第二次世界大戦でアメリカ陸軍航空隊に入隊するまで地元のシアトルの劇場で働いたが、入隊後、ラジオ・サービスに配属されたが勤めながらラジオでの仕事も始めた。軍用ラジオ・サービスAFRS(進駐軍放送)(Armed Foces Radio Service)の再放送を行ったり、サスペンスのアナウンサーなども務めた。ラジオでの最も大きな仕事は、1946年から1950年にダシール・ハメット(Dashell Hammett)の"Sam Spade"で、ABC、CBS 及びNBCの3つのネットワークで放送された。戦後、キャリアは向上し、1947年に 『真昼の暴動』( Brute Force)でユニヴァーサル映画にデビュー、翌年には『裸の町』(The Naked City)(1948)や『オール・マイ・サンズ』(All My Sons )(1948)などに出演し、本作の『赤い峡谷』(Red Canyon)(1949)などの他、最初の妻で女優でもある監督アイダ・ルピノ(Ida Lupino)(1918年2月4日〜1995年8月3日)とも数多くの映画に出演した。

1940年代にエヴァ・ガードナー(Ava Gardner)との関係があり、彼女がアメリカの1930〜40年代のビッグ・バンドのリーダー、アーティ・ショウ(Artie Shaw)と結婚するとグロリア・デヘヴン(Gloria DeHaven)など多くの映画で最もまばゆい主役女優との関係を持っていたという。アイダ・ルピノとは、1951年10月21日に結婚、1984年に離婚した。1986年7月8日にジュデイ・ジェンキンソン(Judy Jenkinson)と結婚、彼の死(1990年7月8日) まで連れ添った。カリフォルニア州サンタバーバラで心臓発作により76歳の生涯を閉じたが134からの作品がある。

音楽を担当したウォルター・シャーフ(Walter Scharf)(1910年8月1日 〜 2003年2月24日)は、ニューヨーク市生まれのユダヤ系作曲家で、20代でジョージ・ガーシュウィンのミュージカル『ガール・クレイジー』(Girl Crazy)のオーケストレーションや歌手のヘレン・モーガン(Helen Morgan)やルディ・ヴァレー(Rudy Vallee)などのピアノ伴奏や編曲などしている。

アメリカ映画(Universal)Color 82 min.
■スペーサー
アン・ブライス / ハワード・ダフ / ジョージ・ブレント / エドガー・ブキャナン / ジョン・マッキンタイア / チル・ウィルズ / ジェーン・ダーウェル / ロイル・ブリッジズ / ジェームズ・セイ / エドモンド・マクドナルド / デヴィット・クラーク / デンバー・パイル / ウイラード・ W・ウリングハム
■スペーサー
■staff
監督:ジョージ・シャーマン
原作:ゼイン・グレイ
脚本:モーリス・ガラギティ
撮影:アーヴィング・グラスバーグ
音楽:ウォルター・シャーフ
編集:オットー・ルートヴィヒ

Red Canyon (1949) "Full Movie"
■linkRed Canyon



5 ウインチェスター銃'73 (Winchester '73) (1950)

ストーリーは、ウィンチェスター銃"M1873"の物語、冒頭に「ウィンチェスター銃'73」は、西部を征服した銃として、牧童、無法者、保安官、兵士らの宝であった。先住民は魂と引き換えてもよいと思った。と字幕が流れ、1873年7月4日、ダッジ・シティでは、独立記念祭の射撃大会優勝記念品「ウィンチェスター銃'73」がショー・ウインドウに飾られている。千丁に一丁の銃と言われ、製作に1年を要し、大統領しか持ってないという。リン・マカダム(ジェームズ・スチュアート)と相棒のハイ・スペード(ミラード・ミッチェル)もダッジ・シティにやって来てショー・ウインドウを覗き、あの銃が奴を引き寄せるに違いないと言いながら、ホテルに向かう。

保安官(ウィル・ギア)は、酒場女のローラ(シェリー・ウィンタース)を、祭は穏やかにしたいので酒場女は困ると云ってローラを駅馬車に乗せ、町の秩序を守るため、2人の銃を保管すると云う。だが、リン・マカダムは拒むが、保安官がワイアット・アープだと知って銃を渡し、酒場に入ると、仇敵のダッチ・ヘンリー・ブラウン(スティーブン・マクナリー)と出くわし、お互いにいきり立つがアープになだめらる。

やがて、射撃大会が始まり、最後の勝負は、マカダムとブラウンの一騎打ちとなった。空に放ったコインを撃ち抜く勝負では、ブラウンは外し、マカダムも外したと思われたが、銃弾がコインの穴を貫通したと云うマカダムは、傍にいた先住民の首飾りを1ドルで買い、コインにその一部の「切手」を貼り付け、再びコインを撃つ、それを見事に撃ち抜き勝敗は決し「ウィンチェスター銃'73」はマカダムが手中にした。

アープは明日まで預かれば名を刻の込むというが、マカダムは断り「ウィンチェスター銃'73」を受け取り、部屋に戻ったが、そこにはブラウンの一味が待ち伏せし「ウィンチェスター銃'73」を奪って逃走した。彼らは途中、交易所に立ち寄ると、そこには先住民との取引業者ラモン(ジョン・マッキンタイア)が姿があった。ブラウンはラモンとポ−カーをはじめるが、結局「ウィンチェスター銃'73」はラモンに渡ってしまう。

彼は、先住民の酋長ヤング・ブル(ロック・ハドソン)に銃を持参するが古臭い銃ばかりで、折しもスー族がカスターの第7騎兵隊を全滅したということで、ヤング・ブルは、スー族が使った連発銃を欲しがっていた。そこで、ラモンの馬に下げられていた「ウィンチェスター銃'73」を見つけ、強引に奪ってしまうのであるが・・・。

この作品は次々と人手に渡る運命の名銃を巡って展開される痛快ウエスタンであるが、ウィンチェスター社は、1850年代にオリバー・ウィンチェスターにより創業され、もともとは開拓民の洋服などを販売していた会社であった。経営不振に陥ったボルカニック・リピーティングアームズ社から、1857年に工場とレバーアクション・ライフルの製造権を取得して、コネチカット州ニューヘイブンにニューヘイブンアームズ社を設立しオリバーの息子ウィリアムにより全米で販売を開始したと言われている。

1866年に「ウィンチェスター」に社名を変更し、ヘンリー・ライフルを改良した「M1866」と、その改良型でセンターファイア実包(金属薬莢の底部中心位置に雷管を挿入し、これを叩いて発火させる方式)が使える「ウィンチェスター銃」「M1873」(全長990mm,重量2.2kg,装弾数14)は、西部開拓時代から人気が高く、アメリカの狩猟用ライフルやショットガンの名門としてレミントン社などのと肩を並べた。

コルトSAA(シングル・アクション・アーミー/Colt Single Action Army)回転式拳銃と共に「西部を征服した銃」として有名であり、西部劇ファンから親しまれている名銃でもある。連発式のレバーアクションのシステムは、ボルカニック連発銃がルーツで、ボルカニック社のホーレス・スミスとダニエル・ウェッソンによて発明されたが、後にスミスとウェッソンはアメリカ最大の銃器会社"S&W"社を設立している。

監督がアンソニー・マン(42本の監督作品)がジェームズ・スチュワートとコンビを組んだ初めての西部劇で、スチュワートは生涯98本の作品に出演している。若き日のロック・ハドソン(Rock Hudson)が先住民の酋長ヤング・ブルを演じ、また、トニー・カーテス(Tony Curtis)が、騎兵隊の兵士として出演しているが、いずれも25歳の時であった。「ウィンチェスター銃の'73」 が、次々と人手に渡る運命の名銃を巡って展開される痛快ウエスタンである。撮影はアリゾナ州ソノイタ(Sonoita)、アリゾナ州南東部に位置するツーソン(Tucson)で行われたが、近郊のトゥームストーンには、『OK牧場の決闘』で知られるOK牧場がある。

アメリカ映画(Universal)Black and White 92 min.
■スペーサー
■cast
ジェームズ・スチュアート / シェリー・ウィンタース / ダン・デュリエ / スティーブン・マクナリー / ミラード・ミッチェル / ジョン・マッキンタイア / ロック・ハドソン
■スペーサー
■staff
製作:アーロン・ローゼンバーグ
監督:アンソニー・マン
脚本:ロバート・L・リチャーズ 、ボーデン・チェイス
撮影:ウィリアム・ダニエルズ
音楽監督:ジョセフ・ガーシェンソン
美術:ベルナルド・ヘルッブルン、ネイサン・ジュラン

Winchester '73 (1950) "Full Movie" 1/2 
Winchester '73 (1950) "Full Movie" 2/2 
■linkWinchester '73



6 怒りの河 (Bend of the River) (1951)

ストーリーは、新天地を求めオレゴン州へ移動する開拓団の道案内人、グレン・マクリントック(ジェイムズ・スチュワート)は、かつてはミズーリ州境の無法者で恐れられていた。途中、馬泥棒の容疑でリンチにされようとしていたエマーソン・コール(アーサー・ケネディ)を救ってやったが、彼も無法者であった。奇妙な友情は襲来した先住民を協力して退け、やがて、ポートランド到着した。コールは、土地の顔役ヘンドリックス( ハワード・ペトリ)の賭場に残り、幌馬車隊は、先住民の矢に傷ついた隊長ジェレミーの娘ローラ(ジュリー・アダムス)を治療のため残し、物資を積んで山越えしょうと出発した。やがて、開墾して一年目の冬が迫り、ヘンドリックスと契約した食料の未着を怪しんで再びポートランドにやって来たジェレミー(ジェイ・C・フリッペン)とグレンは、砂金景気に湧く町の様子を見るが、食料は砂金堀の山男たちに売られかけていた。コールとマージー(ロリ・ネルソン)の愛人トレイ(ロック・ハドソン)が食料を奪取に協力し、追跡するヘンドリックス一味をも壊滅させたが・・・。

この映画は、ビル・グリック(Bill Gulick)の小説"Bend of the Snake"(1950)をもとに脚本はボーデン・チェイスが執筆し、『ウィンチェスター'73』では、ロバート・L・リチャーズと共同で、また、『遠い国』もチェイスが執筆している。気心の知れたお尋ね者同士の奇妙な友情と裏切りが交差する痛快ウェスタンである。 本作で道案内人のグレン・マクリントックを演じたジェームス・スチュワートは、素朴な人物として最もよく知られている俳優の1人だが、1950年の西部劇『ウィンチェスター'73』(Winchester '73)と同じくアンソニー・マン監督の、この作品では、より暴力的な人物として描かれている。スチュワートは、アンソニー・マンの監督8作品に出演しているが、その内西部劇では『ウィンチェスター'73』(Winchester '73)、『怒りの河』(Bend of the River)、『裸の拍車』(The Naked Spur) (1953)、『遠い国』(The Far Country)(1954)、『ララミーから来た男』(The Man From Laramie)(1955)の5作がある。

ジュリー・アダムス(Julie Adams)(1926年10月17日〜)が、ローラ役に抜擢されたが、彼女は1926年にアイオワ州ウォータールーに生まれ、アーカンソー州で育ち小学3年生の頃に『ヘンゼルとグレーテル』の舞台などへ出演、女優になる決意でカリフォルニア州へ移住しオーディションを受け続け、1949年にテレビ・シリーズ"Your Show Time" (NBC) 、同年、映画"Red, Hot and Blue"(Paramount) Starlet (uncredited) でデビューし、その後、出演作も多くなってきたが、名が知られるようになったのは、ユニバーサル製作のモンスター映画『大アマゾンの半魚人』(Creature from the Black Lagoon)だった。

ロリ・ネルソン(Lori Nelson)が妹役に選ばれたが、彼女もクリント・イーストウッド(Clint Eastwood)が主演した続編の『 半魚人の逆襲』(Revenge of the Creature)(1952)(ジャック・アーノルド監督)で共演している。ユニバーサルが、ドラキュラやフランケンシュタイン、狼男やミイラ男に続くモンスターものとしてSFホラーの大傑作『大アマゾンの半魚人』は、計3作品作られた中で半魚人シリーズ最大のヒットとなった。

ロック・ハドソン(Rock Hudson)(1925年11月17日〜 1985年10月2日)は、1925年、イリノイ州に生まれ、幼少の頃、恵まれない環境で育ったが、高校を卒業すると海軍に入隊、飛行機の整備士としてフィリピンに駐屯した。1946年除隊後、俳優を志してロスアンゼルスに住み、トラックの運転手や郵便配達人のバイトをしていた時にスカウトされ、1948年『特攻戦闘機中隊』(Fighter Squadron)でデビュー、翌年にはユニヴァーサルと契約、『ウィンチェスター銃'73 』ではインディアンの酋長を演じ、本作では、プロのギャンブラー、トレイウィルソンを演じ36歳時の出演作である。撮影は、 オレゴンの サンディー川(Sandy River)、ティンバーライン(Timberline)や フッド山( Mount Hood)で行われた。

アメリカ映画(Universal)Color 91 min.
■スペーサー
■cast
ジェームズ・スチュアート / アーサー・ケネディ / ジュリー・アダムス / ロック・ハドソン / ロリー・ネルソン / ジェイ・C・フリッペン / ステピン・フェチット / ヘンリー・モーガン / チャビージョンソン / ハワード・ペトリ / フランセス・バヴィア
■スペーサー
■staff
製作:アーロン・ローゼンバーグ
監督:アンソニー・マン
原作:ビル・ガリック
脚本:ボーデン・チェイス
撮影:アーヴィング・グラスバーグ
音楽:ハンス・J・サルター
美術:ベルナルド・ヘルッブルン、ネイサン・ジュラン
編集:ラッセル・ショーエンガース
録音:レスリー・I・カレー、ジョー・ラピス

Bend of the River (1951) "Full Movie"
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■linkBend of the River



7 決斗!一対三 (The Lawless Breed)(1952)

ストーリーは、1894年のテキサス州、ハンツヴィルの刑務所からの中年の男が出所し、我が家へ帰る途中、新聞社の編集長へ原稿を渡した。この男は16年前、テキサスを荒し回り悪漢として捕えられたジョン・ウェスリー・ハーディング(ロック・ハドソン)で、原稿には彼の半生が描かれていた。

ハーディンは1853年、テキサス州ボナムに住む巡回説教師のジョン・G・ハーディン(ジョン・マッキンタイア)の3男として生まれ、兄たちは南北戦争に従軍し、長兄は戦死、次兄のジョーは不具となっていた。一家には戦争孤児のジェーン(メアリー・キャッスル)もいたが、ハーディンは相愛の仲であったが、彼は北軍の軍政下に圧迫されているテキサスの現状に屈辱を感じるが・・・。

この作品は、テキサスに実在した賭博師であり、無法者として知られたウェス・ハーディンの半生記の映画化で、自叙伝にもとづいて、ウィリアム・アランドがオリジナル・ストーリーを書き下ろした。ハーディンが、説教師をしている厳しい父親と婚約者を故郷に残し、西部を渡り歩き、賭博を続ける毎日を過ごしているが、あるトラブルで賭博師を射殺してしまったために、腕利きの三兄弟に命を狙われる破目になるというラオール・ウォルシュ監督のウェスタンの活劇映画。

アメリカ映画(Universal)Color 91 min.
■スペーサー
■cast
ロック・ハドソン / ジュリー・アダムス Julie Adams / アリー・キャッスル / ジョン・マッキンタイア / ヒュー・オブライエン/ウィリアム・プレン/ グレン・ストレンジ/ リー・ヴァン・クリーフ/ マイケル・アンサラ/ デニス・ウィーバー/ ボビー・ホイ/ リチャード・ガーランド/ レース・ゲントリー/ フォレスト・ルイス/ ボブ・アンダーソン/ ステファン・チェイス
■スペーサー
■staff
製作:ウィリアム・アランド
監督:ラウール・ウォルシュ
原作:ウィリアム・アランド
脚本:バーナード・ゴードン
撮影:アーヴィング・グラスバーグ
音楽:ジョセフ・ガーシェンソン
美術:ベルナルド・ヘルッブルン、リチャード・ライデル
編集:ラッセル・ショーエンガース
録音:フランク・グロス

The Lawless Breed (1952) "Full Movie"
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■linkThe Lawless Breed



8 戦いの矢 (War Arrow)(1953)

ストーリーは、当時のテキサスはキオワ族インディアンが暴威をふるっていた。騎兵少佐のハウェル・ブレディ(ジェフ・チャンドラー)は、ルーク(チャールズ・ドレイク)とオーガスタス(ノア・ビアリー・ジュニア)の両軍曹を連れて、テキサスのクラーク砦向かっていた。彼は貧困に悩んでいる穏和なセミノール族と協力して奇襲部隊を組織し、キオワ族を平定しようという考えを持っていた。砦の隊長であるミード大佐(ジョン・マッキンタイア)は、それに反対したが、ブレディは陸軍省の命令で実行する権限を持っていたのでセミノール族の酋長メイグロ(ヘンリー・ブランドン)、その娘のアヴィス(スーザン・ボール)にピノ(デニス・ウィーバー)らと会見し、毎月部落へ食糧を送るという条件で、軍への協力を得ることに成功した。やがて、セミノール族酋長のメイグロ、それに25人ほどの男たちと娘のアヴィスは、ブレディらと共にクラーク砦にやって来たが、ミード大佐は快く思わなかった。ブレディに好意を寄せたのはただ1人、エレイン・コーウィン(モリーン・オハラ)という美しい未亡人で、彼女の夫コーウィン大尉は6カ月前に行方不明になって死んだものと思われていたが・・・。

この作品は、獰猛なキオワ族インディアンと騎兵少佐がセミノール族を味方ににつけ、クラーク砦の攻防を描いたウエスタンで、失踪したコーウィン大尉(ジム・バノン)が、実はキオワ族の反乱を指導し、砦の襲撃がはじまるのである。キオワ族は一見優勢な戦い振りを見せるが、セミノール族を率いたブレディ少佐は砦の外へ廻り、後方から攻撃を加えて敵をかく乱させた。この戦に怒ったキオワ族の酋長は、コーウィン大尉を射殺、だが、酋長も銃弾に倒れるのであった。ここに出てくるキオワ族というのは誤りで、カイオワ族(Kiowa)と云うらしい。カイオワ族は先住民のインディアン部族のひとつで、ブラックヒルズ近辺を領土としていた平原インディアンで、18世紀に西進してきたスー族によって、南部大平原へ追いやられ、略奪騎馬民族として、コマンチ族と同盟し、テキサス州全土で略奪を行った。

コマンチとともにメキシコを越え、中南米まで南下遠征した記録が残っている。一方、セミノール(Seminole)は、もともとはフロリダ州のインディアンで、18世紀に出現し、ジョージア州、ミシシッピ州、アラバマ州、そしてフロリダ州から来たインディアンで構成され、もっとも著しく多かったのはクリーク族で、サウス・カロライナ州とジョージア州の奴隷制度から逃亡してきたアフリカ系アメリカ人と同じくらい多かった。フロリダ州でのセミノールとの戦争は、多くのアメリカ兵士が戦死したが、正式な平和条約は結ばれず、彼らはアメリカ政府との闘争を諦めることなく、現在でもフロリダ州のセミノールたちは「征服されなかった人々」と自称している。

アメリカ映画(Universal)Color 78 min.
■スペーサー
■cast
モーリーン・オハラ / ジェフ・チャンドラー / スーザン・ボール / ジョン・マッキンタイア/ チャールズ・ドレイク/ デニス・ウィーバー /ノア・ビアリー・ジュニア / ヘンリー・ブランドン/ ジェイ・シルヴァーヒールス/ ジム・バノン
■スペーサー
■staff
製作:ジョン・W・ロジャース
監督:ジョージ・シャーマン
脚本:ジョン・マイケル・ヘイズ
撮影:ウィリアム・ダニエルズ
音楽:ジョセフ・ガーシェンソン
美術:ベルナルド・ヘルッブルン、アレクサンダー・ゴリッツェン
編集:フランク・グロス
録音:レスリー・I・カレー
スクリプター:ウィリアム・フリッチェ

War Arrow (1953) "Full Movie"
■スペーサー
■linkWar Arrow



9 決闘の町 (Law and Order) (1953)

ストーリーは、ツームストーンの保安官フレーム・ジョンソン(ロナルド・レーガン)は、お尋ね者のドラゴン・キッド(ウォリー・カッセル)を追跡し、格闘の末に捕まえるが、途中に、"You're coming into to Tombstone stranger, we've got Law & Order"のたて看板が立っている。ジョンソンはキッドを町に連れてくると、町民から歓声があがり、サルーンで働くジェーニー(ドロシー・マローン)も笑顔をみせるが、ジョンソンと彼女とは愛し合っている仲であった。彼はキッドを牢に入れるように指示した。だが、多くの町民がキッドをリンチしようと保安官事務所にやって来たが、ジョンソンはリンチを止めさせようと説得した。彼は保安官を辞任して、兄弟三人と、葬儀屋のデンバー(クッビー・ジョンソン)を伴ってコットン・タウンへ牧場を探しに出かけた。町のホテルで、ジョンソンは、7〜8年前、アビリーン会ったカート・ダーイング(プレストン・フォスター)という左手が義手の男に会うが、この町でも問題を起こし、シエリフのエルダー(バリー・ケリー)は、役立たずで、争いが絶えなかった。判事(リチャード・ガリック)は、この町の治安を見かねてジョンソンにシエリフを要請するが、断られ、そこに暴力沙汰が起こって、ジョンソンの弟ルート(アレックス・ニコール)がシエリフを受託するのであったが・・・。

本作は、原題の"Law and order"は「法と治安」という意からも町の治安維持を守るため銃の所持を禁止し、"An eye for an eye, a tooth for a tooth"というような報復を禁止、犯罪者は正式に裁判にかけるという町の治安維持に奔走する保安官を描がいているウエスタンで、1932年の『死の拳銃狩』別題『聖 ジョンソン』( Law and Order)のリメイク。劇場未公開作品。(US Version)

胸のバッチのティンスターが保安官のシンボルであるが、同じ星でも、シェリフとマーシャルがあり、 シェリフは郡を守る保安官で郡民の選挙で選ばれ、主な仕事は税金の取立てが多かったが治安維持も重要な任務であった。一方、マーシャルは、USマーシャルとタウンマーシャルがあり、USマーシャルは連邦政府の役人で、地方裁判所や巡回裁判所に直属していた。権限は州をまたいての追跡、逮捕が可能であった。大きな町ではタウンマーシャルを独自に置いていたが、町議会の推薦だけで職務につけ、町内の治安を守っていたが、本作では判事が任命していた。

ロナルド・レーガン(Ronald Reagan)は、1911年イリノイ州タンピコの生まれ。本作は42歳時の出演作品。映画デビューは"Love is On the Air"('37)であるが、レーガン本人によると、自己最高の作品は、ヘンリー・バラマンのベストセラー小説の映画化の『嵐の青春』(Kings Row)('42)であるという。西部劇では『カンサス騎兵隊』(Santa Fe Trail)('40)、『スタリオン街道』(Stallion Road)('47)、『最後の砦』(The Last Outpost)('51)、『バファロウ平原』(Cattle Queen of Montana) ('54)、 『対決の一瞬』(Tennessee's Partner) ('55) .などあるが、そのほかには、 "This Is the Army"('43)、"Bedtime for Bonzo"('51)や、再婚したナンシー夫人と共演した『勝利への潜航』(Hellcats of the Navy)('57)などがある。ハリウッドがレッドバージに襲われた時は俳優組合の委員長をしていたが、当時の妻であったジェーン・ワイマンとは彼女が『ジョニー・ベリンダ』でアカデミー主演女優賞を受賞した年に離婚した。一連の映画出演を顕彰してロサンゼルスのハリウッド・ウォーク・オブ・フェームには、彼の名前が刻まれた星形の敷石がある。その後、人生、ハリウッドだけではないといって、政治活動に専念するようになり、カリフォルニア州知事を経て1981年に大統領に就任、最年長で選出された第40代大統領となった。

ドロシー・マローン (Dorothy Malone)は、1925年、シカゴ生まれ、18歳の時、モデル役で"Gildersleeve on Broadway" ('43) (uncredited)でデビュー、 1946年には『三つ数えろ』(The Big Sleep)、49年には『死の谷』(Colorado Territory)などに出演したが、本作(28歳)では眩しいほどに輝いていた。1956年の『風と共に散る』ではアカデミー助演女優賞を受賞している。

アメリカ映画(Universal)Color 80 min.
■スペーサー
■cast
ロナルド・レーガン / ドロシー・マローン / プレストン・フォスター / アレックス・ニコール / ルス・ハンプトン / ラッセル・ジョンソン / バリー・ケリー / クッビー・ジョンソン / ジャック・ケリー / デニス・ウィバー / ウォリー・カッセル / リチャード・ガリック
■スペーサー
■staff
製作:ジョン・W・ロジャース
監督:ネーサン・ジュラン
原作:W.R・バーンネット
脚色:インズ・コック
撮影:クリフォード・スタイン
音楽:ジョゼフ・ガーシエソン
美術:ロバート・クラットオーシィ、アレクサンダー・ゴルッツェン
編集:テッド・J・ケント

Law and Order (1953) "Full Movie"
■スペーサー
■linkLaw and Order



10 遠い国 (The Far Country) (1954)

ストーリーは、1896年のクロンダイク・ゴールドラッシュが始まった頃、牛を売って一稼ぎしようとワイオミングからアラスカのスキャグウェイへ牛群を蒸気船で輸送中のジェフ・ウェブスター(ジェームズ・ステュワート)は、シアトル港で殺人の嫌疑をかけられた。牛追いに雇った牧童4人の内、牛を盗もうとした2人をジェフは殺したことだったが、ジェフは下船前に船員から捕らえれようとする。だが、危いところをロンダ・キャッスル(ルース・ローマン)に助けられた。ジェフは、シアトル港でベン・テイテム(ウォルター・ブレナン)と再会し、牛を蒸気船から降ろして運ぼうとするが、暴走した牛が、保安官のジャノン(ジョン・マッキンタイア)が刑を執行しようとするところ邪魔し、ジェフ投獄され牛は没収された。ジャノンの実態は法律の名の下に悪業を重ねている町の支配者でもあった。ジェフは、保安官に復讐しようとするが、酒場で働く純情な娘のレネ・ヴァロン(コリンヌ・カルヴェ)に止められる。やがて、ジェフは、ロンダがカナダの町、ドースンで酒場を開業するというのに同行し、娘のヴァロンも加ったが、途中、没収された牛群をとり返し、道中、雪崩に遭ったりしたが、漸くドースンに到着した。住民の反対にもかかわらずキャッスルは酒場を開き、ジェフは、牛を売った代金で砂金採掘権を買った。だが、ジャノンの魔手がドースンにまで延ばしてきたのだが・・・。

本作は、アンソニー・マン監督とジェームズ・スチュアートがコラボを組んで連発ヒットした作品の1本で一匹狼のアウトローが正義感に目覚めていく活劇ウェスタンの傑作である。1896年から1899年にカナダ・ユーコン準州クロンダイク地方にゴールドラッシュ起きたが「クロンダイク・ゴールドラッシュ」(Klondike Gold Rush)と呼ばれる。1896年8月にクロンダイク地方で金鉱が発見されたニュースがアメリカ合衆国のシアトルやサンフランシスコに伝わると、一獲千金を狙う人々が大挙し殺到し、ゴールドラッシュで出来た町ドーソン・シティーは一時人口が3万人以上にまで膨れ上がったが、幸運にも金を採掘出来たのは約4,000人と言われている。1899年にアメリカ合衆国アラスカ州ノームで金鉱が発見されると、人口流出が起きゴールドラッシュも終焉することになったが、このゴールドラッシュ時代のアラスカを舞台にした映画に『スポイラース』 (The Spoilers) (1942)やヘンリー・ハサウェイ監督、ジョン・ウェイン、スチュワート・グレンジャー、キャプシーヌが出演した『アラスカ魂』(North to Alaska)(1960)などがある。

酒場の経営者ロンダ・キャッスルを演じたルース・ローマンは、1922年、マサチューセッツ州のボストン 郊外のノーマ・ローマで生まれ、ボストンの有名は演劇学校、ビショップ・リ・ドラマティック・スク−ルで学び、やがてハリウッドで1943年『ステージドア・キャンティーン』(Stage Door Canteen) (uncredited)などしばらく端役が続いたが、1948年に『善人サム』(Good Sam)に 出演し、本作は32歳時の作品。

ウォルター・ブレナン(Walter Brennan)は、1894年7月25日、マサチューセッツ州リンに、アイルランド系移民の子として生まれ、父親がエンジニアだったため、自身もエンジニアリングを学ぶが、演劇に興味を持つようになり、ヴォードヴィルの舞台に立った。第一次世界大戦に従軍したが、復員後サイレント映画のエキストラとなり、"Webs of Steel"?(1925) (uncredited) で映画デビューした。クレジットにも表示されないような端役が多く、そのような状態が長く続いたが、ある西部劇の撮影中に馬に顔面を蹴られるという事故に遭い、歯のほとんどを失って、歯の無い独特の喋り方や顔立ちがコミカルに感じられ、これがブレイクへのきっかけになったという。

Walter Brennan "Suppertime"
多くの作品で端役を演じているが、時には名バイプレイヤーとしても活躍した。役柄は、好人物から悪役まで非常に幅広く、1936年の『大自然の凱歌』(Come and Get It)で初のアカデミー助演男優賞を受賞し、"Kentucky"(1938)や『西部の男』(The Westerner)(1940)でも助演男優賞を受賞したが生涯244作品に出演している。アカデミー助演男優賞を3回受賞したのはブレナンの他にいない。1974年に肺気腫のため80歳で亡くなった。

アメリカ映画(Universal)Color 97 min.
■スペーサー
■cast
ジェームズ・スチュアート / ルース・ローマン / ウォルター・ブレナン / コリンヌ・カルヴェ / ジョン・マッキンタイア / ジェイ・C・フリッペン / ヘンリー・モーガン / スティーヴ・ブロディ / ロイヤル・ダノ / グレッグ・バートン / チュビー・ジョンソン / エディ・ウォラー / ロバート・フォーク / ユージン・ボーデン
■スペーサー
■staff
製作:アーロン・ローゼンバーグ
監督:アンソニー・マン
脚本:ボーデン・チェイス
撮影:ウィリアム・ダニエルズ
音楽監督:ジョセフ・ガーシェンソン
美術:ベルナルド・ヘルッブルン、アレクサンダー・ゴリッツェン 編集:ラッセル・ショーエンガース
録音:レスリー・I・カレー、ロバート・プリッチャード

The Far Country (1954) "Full Movie"
■linkThe Far Country



11 サスカチワンの狼火(Saskatchewan) (1954)

トーマス・オローク(アラン・ラッド)は、クリー族の酋長の息子カズー(ジェイ・シヴァーヒールズ)と一緒に育てられた義兄弟であったが、今や、彼はカナダ騎馬警官の軍曹となっていた。ある日、カズー共に巡察を終えサスカチワン砦に向う途中、凶悪なスウ族に襲われていた女グレース(シェリー・ウィンタース)を助け砦に連れ帰る。

新任隊長のベントン(ロバート・ダグラス)は、穏和なクリー族に理解がなく、オロークにカズーの銃を取り上げるよう命令し、彼は命令に従ったので、カズーは怒って義兄弟の縁を切るという。アメリカからスウ族が移動し反乱して以来、カナダ当局は、クリー族にも武器弾薬の供与を停止した。

クリー族は猟もできずにいたが、砦へアメリカ人のスミス保安官(ヒュー・オブライエン)が、兄を殺した犯人だといってグレースを捕えにやって来た。やがて、辺境の状況は悪化し、ベントン隊長はウォルシュ砦へ引上げる命令を受け、途中スウ族の奇襲に遭うが・・。

この作品は、カナダの中西部に位置する州の1つであるサスカチワンを舞台にしたアドヴェンチャー・ウエスタンで、隊長の無能から反逆罪を厭わず指揮を執りスウ族との戦いで勝利に導くカナダ騎馬警官の雄姿を描いている。サスカチワン語源は、川の名前から来ているが、意味は「速く流れる川」だそうである。サスカチワンは、西はアルバータ州、東はマニトバ州、北はノースウェスト準州と接し、南は国境を隔ててアメリカのモンタナ州、ノースダコタ州と接している。撮影は、アルバータ州バンフ国立公園、ボー・レイク、ペイト・レイクなどで行われている。

アメリカ映画(Universal)Color 87 min.
(リリース:1954年3月30日・USA)
(1954年4月1日:本邦公開)
(DVD/US Version)
■スペーサー
■cast
アラン・ラッド / シェリー・ウィンタース / J・キャロル・ナイシュ / ヒュー・オブライエン / ロバート・ダグラス / ジョージ・ルイス / リチャード・ロング / ジェイ・シヴァーヒールズ / アントニオ・モレノ / フランク・チェース / ローウェル・ギルモア / アンソニー・カルーソ / ジョン・カーソン / ヘンリー・ウィルズ
■スペーサー
■staff
製作:アーロン・ローゼンバーグ
監督:ラウール・ウォルシュ
脚本:ジル・ダウド
撮影:ジョン・サイツ
美術:ベルナルド・ヘルッブルン、リチャード・リーデル
音楽監督:ジョセフ・ガーシェンソン
編集:フランク・グロス
テクニカラー・カラー・コンサルタント:ウィリアム・フリッチェ

Saskatchewan (1954) "Full Movie"
■linkSaskatchewan



12 野郎! 拳銃で来い (Destry) (1954)

ストーリーは、1880年、小さな西部の町で酒場を経営する悪党のデッカー(リール・ベトガー)は、歌手で踊子の情婦ブランディ(マリ・ブランチャー)に協力させ、イカサマ・スタッド・ポーカーでスキナー(リー・エーカー)の牧場の土地を奪取するが、事情を知った保安官ベイリー(トレバー・バーデット)は、検挙しようとしたが、デッカーの手下に背中から撃たれ死亡する。デッカーの息がかかった町長のセラーズ(エドガー・ブッチャナン)は、後任にアル中のバーナビイ(トーマス・ミッチェル)を任命するが、彼はかつて名保安官デストリーの助手をしたことがあり、今度はデストリーの息子トム(オーディ・マーフィ)を自分の助手に雇うことにした。トムは保安官が実際にどのように殺害されたかを調べようとしていた。

ある日、トムは酒場に出掛けデッカーや手下のカーリー(ジョージョ・ウォーレス)などの拳銃で壁にマウントされたゲーム板に鋭い射撃で命中させ弾丸を空にした。その後、彼は壁に撃ち込んだ銃弾を取り出し分析するため持ち帰ったが、保安官ベイリーの死因は心臓病だったと云われていたが、デッカーの一味に射殺されたのではないかと疑っていた。

医師のカーチス(ウォーレス・フォード)が保安官ベイリーの死体から摘出した弾丸とトムが持ち帰ったカーリーの弾丸は同種類のものと判明し、カーチスは町長セラーズの命令で止む無く死亡書を偽造したと白状、カーリーを留置するのだった。トムはブランディから呼び出され、その合間にデッカーの一味はカーリーを留置所から出し、バーナビイを射殺したのだったが・・・。

この作品は、マックス・ブランドの小説の映画化だが、保安官デストリーを描いた『ミックスの再起』(Destry Rides Again)(1932)や『砂塵』(Destry Rides Again) (1939)に次いで3作目の映画化である。冒頭のポーカー・ゲームで、5枚の持ち札の役の強さを競うカード・ゲームは、ドロー・ポーカーでは、最初に配られた自分の手札を後から交換出来るものだが、スタッド・ポーカーは、一度配られたカードは変更が出来なく、最初に配られた手札で勝負となるが、この映画のシーンでは、デッカーの指示でブランディがコーヒーを溢し、その間にカードを入れ替えるというもので、酒場の壁面にスタッド・ポーカー(STUD POKER)の張り紙がある。

マリ・ブランチャー(Mari Blanchard)は、1923年4月13日、カルフォニア州ロングビーチで石油王で精神療法医の娘として生まれ、9歳から脊髄性小児麻痺に苦しみ、数年間、水泳やコール兄弟のサーカスで空中ぶらんこなどの運動を熱心に取り組んだという。

Mari Blanchard "Career"
両親の希望もあり南カリフォルニア大学で学び、その後、コノバー・エージェンシー(不動産仲介業)の広告モデルや"Li'l Abner"(多くの新聞に登場する風刺的なアメリカの漫画)で活動した。本作では、劇中に"Bang! Bang!","If You Can Can-Can","Empty Arms"など歌っているが、映画デビューは、『コカカバーナ』(Copacabana)(1947)にCopa Girl (uncredited) (Samuel Goldwyn Studios)で、1951年には、『南仏夜話 夫は偽者』(On the Riviera)(1947) (uncredited) (Twentieth Century Fox Film)などミュージカル映画に出演し、生涯61作品がある。1970年5月10日、カルフォニア州ロスアンゼルスで癌により47歳で他界した。

アメリカ映画(Universal)Color 95 min.
■スペーサー
■cast
オーディ・マーフィ / マリ・ブランチャード / ライル・ベトガー / トーマス・ミッチェル / エドガー・ブキャナン / ロリー・ネルソン / ウォーレス・フォード / メリー・ウイックス / アラン・ヘイル・ジュニア / ジョージョ・ウォーレス / トレバー・バーデット
■スペーサー
■staff
製作スタンリー・ルービン
監督ジョージ・マーシャル
原作フェリックス・ジャクソン
脚本エドモンド・H・ノース、ダニエル・D・ビューチャンプ
撮影ジョージ・ロビンソン
美術アレクサンダー・ゴリッツェン、アルフレッド・スイーニー
音楽ジョセフ・ガーシェンソン
編集テッド・J・ケント

Destry (1954) "Full Movie"
■linkDestry



13 夜の道 (Night Passage) (1957)

ストーリーは、コロラド山脈の奥地で鉄道敷設に従事している作業員の給料輸送列車がホワイティ・ハービン(ダン・デュリエ)一味の強盗団に、たびたび襲われた。鉄道工事会社の支配人ベン・キムボール(ジェイ・C・フリペッン)は、現場へ給料を届け、作業員の不安を除こうとグラント・マクレーン(ジェームズ・スチュアート)に給料輸送の護衛を依頼した。

マクレーンは、元鉄道員であったが、5年前、輸送中の大金を強盗団に奪われ、一味に加わっていた実弟のユチカ・キッド(オーディ・マーフィ)を追っ手から逃がした理由で職を追われ、アコーディオンを道連れに各地を渡り歩いていた。マクレーンは、キムボールから預かった1万ドルを胴巻に入れ、コロラドの作業場へ向ったが、ジョーイ(ブランドン・デ・ワイルド)という少年を連れて行った。

コロラドへの車内で強盗団が現れ、マクレーンは、ジョーイの持つ靴の箱に素早く金を隠したが、強盗団は、乗合わせていたキムボールの妻ヴァーナ(エレイン・スチュワート)と少年を連れ去った。これを知ったキムボールはマクレーンが強盗団に内通したと誤解したのだが・・・。

この作品は、西部を舞台に、肉親への情愛と正義の間で苦悩する主人公をジェームズ・スチュアートが好演し、『シェーン』の子役ブランドン・デ・ワイルドが少年を演じている。

キムボールの妻ヴァーナを演じたエレイン・スチュワートは、1929年、ニュージャージー州モントクレア生まれ、1952年「See Magazine」でミスの栄冠を獲得(with measurements 34-25-36.) 『底抜け艦隊』(Sailor Beware) (uncredited)で映画デビュー、本作は28歳時の作品。

アメリカ映画(Universal)Color 90 min.
■スペーサー
■cast
ジェームズ・スチュアート / オーディ・マーフィ / ダン・デュリエ / ダイアン・フォスター / エレーン・スチュアート / ブランドン・デ・ワイルド / ジェイ・C・フリッペン / ハーバート・アンダーソン
■スペーサー
■staff
製作:アーロン・ローゼンバーグ
監督:ジェームズ・ニールソン
原作:ノーマン・A・フォックス
脚本:ボーデン・チェイス
撮影:ウィリアム・ダニエルズ
音楽:ディミトリ・ティオムキン
作曲:ディミトリ・ティオムキン
作詞:ネッド・ワシントン

Night Passage (1957) "Full Movie"
■linkNight Passage



14 平原の待伏せ(The Man from the Alamo) (1958)

ストーリーは、メキシコ侵入軍によってアラモの砦が陥落する寸前、オックス・ボウの町がメキシコ軍の攻撃を受けようとしていた。そこは、兵隊たちの家族を残してきた町で、ジョン・ストラウド(グレン・フォード)が、砦を抜けだし出し急を知らせに行くことになったが、事情を知らぬ人々は彼を卑怯者に思った。ストラウドが町に着いた時は、既に妻子は殺され町は全滅し、生存者のメキシコ少年カルロスは、虐殺の犯人はメキシコ人を装った白人だと言った。ストラウドは、それを聞いてフランクリンの町に向かうのであった。

町の人たちは、彼がアラモの砦から来たことを知ると態度を一変させ、彼を臆病な裏切り者扱いし、挙げ句の果てにはリンチにかけようとまでした。だが、ラーマ中尉(ヒュー・オブライエン)は、身の安全を守るために彼を牢屋に入れることにしたが、ストラウドは牢の中でドーズ(ネヴィル・ブランド)という一味のひとりと知り、一緒に脱獄して、一味の仲間に加わって復讐の機会を窺うのだが・・・。

この作品は、邦題に『アラモ』という名前付いていないが、「The Man from the Alamo」 という原題のように、アラモの戦いを描いた映画の一本であるが、アラモ砦の悲劇自体を描いた映画というよりは、その後日譚を描いた作品である。

アメリカ映画(Universal)Color 79 min.
■スペーサー
■cast
グレン・フォード / ジュリア・アダムス / チル・ウィルス / ヒュー・オブライエン / ヴィクター・ジョリー
■スペーサー
■staff
製作:アーロン・ローゼンバーグ
監督:バッド・ベティカー
原作:ナイヴン・ブッシュ、オリヴァー・クロフォード
脚色:スティーヴ・フィッシャー、ダニエル・D・ビューチャンプ
撮影:ラッセル・メッティ
音楽:フランク・スキナー
美術:アレクサンダー・ゴリッツェン、エメリッヒ・ニコルソン
編集:ヴァージル・ヴォーゲル

The Man from the Alamo (1958) "Full Movie"
■スペーサー
■linkThe Man from the Alamo



15 ノー・ネーム・オン・ザ・バレット (No Name on the Bullet) (1959)

ストーリーは、悪名高い雇われガンマンのジョン・ガント(オーディ・マーフィー)は、ローズバーグに向かっていたが、途中、開拓農民の夫婦にローズバーグまで10マイル(16キロ)ど知らされ、ようやく町に到着する。地元の人々は彼の若々しさに衝撃を受け、彼の評判に恐れている。やがて、ホテルで宿泊の手続きを済ますと、バーテンダーのシド(チャールズ・ワッツ)が保安官事務所に駆け込むのである。保安官のバック・ヘイスティングス(ウイリス・ボッチェイ)は、ガントを逮捕したいが、彼は、町の人に最初に銃を抜く相手を自衛で法律上殺すことが可能だと言うが、サルーンの男たちは、ガントの目的に心配しているのだが・・・。

この作品は、ユニヴァーサルの低予算で製作されたが、第二次世界大戦の英雄オーディ・マーフィが主演し、異常で冷血な殺し屋を演じている。撮影は、カルフォルニア州ユニヴァーサル・シテイ、ユニヴァーサル・スタジオで行われている。(US Version)

ジョン・ガントを演じたオーディ・マーフィー(Audie Murphy)は、1924年、テキサス州キングストンに貧農の小作人の子として生まれ、第二次世界大戦が始まったあと1942年6月、18歳で陸軍に入隊し、歩兵としてヨーロッパ戦線に送られた。シチリア、イタリア本土、フランス、オーストリアと終戦までの3年間激戦の戦場を転戦し、その間、数々の武勲をたて、兵士に与えられる最高の名誉勲章(The Medal of Honor)始め特別貢献十字章(The Distinguished Service Cross)など24に及ぶ勲章を与えられ第二次世界大戦で英雄となった。

1945年故郷のテキサス帰還したが、地元の新聞は「英雄オーディ」と書きたて、「ライフ」の表紙となって国民的な英雄となり、ハリウッドが注目した。ジェームス・ギャグニーの兄でプロデューサーのウィリアム・ギャグニーに招かれ、ジェームス・ギャグニーから演技を学び、彼の紹介でアラン・ラッド出演の"Beyond Glory"(1948)(未公開)に端役で出演し、これがデビュー作となった。翌年、ユニヴァーサルはオーディ・マーフィーを戦争映画でなく西部劇に出演させることにし、本人も戦争の英雄というイメージを変えたいということもあり、また西部劇は演技力を必要としなかったからと言われている。

最初の主演映画は『テキサスから来た男』(The Kid from Texas)(1950)でビリー・ザ・キッドを演じ映画はヒットした。以後、ジェーシー・ジェームスを描いた『命知らずの男』(Kansas Raiders)(1951)や『シマロン』(The Cimarron Kid)(1952)それに『抜き射ち二挺拳銃』(The Duel at Silver Creek)(1952)などキッドと呼ばれるガン・ファイターを演じるようになった。本作は35歳時の出演映画である。

アメリカ映画(Universal)Color 77 min. Aspect Ratio:2.35 : 1
■スペーサー
■cast
オーディ・マーフィー(John Gant) / チャールズ・ドレーク(Luke Canfield)/ ジョアン・エヴァンス(Anne Benson)/ ヴァージニア・グレイ(Roseanne Fraden)/ ウオーレン・スティーヴンス(.Lou Fraden)/ R・G・アームストリング(Asa Canfield) / ウイリス・ボッチェイ(Buck Hastings)/ エドガー・ステーリー(Judge Benson) / サイモン・スコット(Reeger) / カール・スェンソン(Stricker)/ ウイット・ベッセル(Pierce)/ チャールズ・ワッツ(Sid)
■スペーサー
■staff
製作:ジャック・アーノルド、ハワード・クリスティー
監督:ジャック・アーノルド
原作:ハワード・アマッカー
脚本:ジーン・L・クーン
撮影:ハロルド・リップステイン
音楽:ハーマン・ステイン
衣装デザイン:ビル・トーマス
編集:フランク・グロス

No Name on the Bullet (1959) "Full Movie"
■スペーサー
■linkNo Name on the Bullet



16 ガン・ファイター(The Last Sunset)(1961)

ストーリーは、南部の退役軍人であるジョン・ブレッケンリッジ(ジョセフ・コットン)は、妻のベル(ドロシー・マローン)と16歳になる娘ミッシー(キャロル・リンレイ)を連れて、メキシコの牧場を去ろうとしていた。失敗続きの彼には千頭の牛をテキサスまで運んで換金し、カルフォルニアで新生活始めるつもりだった。こんなところへ、カウボーイ上がりの凶状持ちのブレンダン・オマリー(カーク・ダグラス)が訪ねて来た。彼は保安官のダナ・ストリブリング(ロック・ハドソン)に追われる身であったが、昔の恋人のベルが忘れられず、はるばるメキシコまでやって来たのであった。おりからブレッケンリッジは牧童を雇いに出掛けて留守であったが、ベルはオマリーを冷淡にあしらったが、彼は、今の自分は昔のような向こう見ずな若者とは違うと言って、ベルに言い寄るが、彼女は相手にせず、その日は、道具小屋に泊めた。翌朝、酔って帰ってきたブレッケンリッジは、何も知らずにオマリーを牛追いの手伝い雇う。

オマリーは報酬として、国境を越えテキサスに着いたら、牛の群れの5分に1と、妻のベルを貰いたいと申し出たが、ブレッケンリッジは、それを冗談と思って、酔った勢いで承知するのであった。やがて、ストリブリングがオマリーの逮捕状を持って牧場に現れ、二人は牛の群れの中で鋭く睨み合ったが、最期の対決をテキサスに着くまで延ばすことになり、オマリーは、ストリブリングを牧童頭にと紹介し、ブレッケンリッジは雇うことにして、いよいよ、牛追いがはじまったが・・・。

この作品は、巨匠ロバート・アルドリッチ監督が、ロック・ハドソンとカーク・ダグラスの2大スターで撮ったウエスタンの大作で、二人のガンマンの宿命の対決へ向けてメキシコの大平原からテキサスへと困難を克服しながら1,000頭の牛を運ぶ、ロードムービー的な要素のアクション・ウエスタン。原題が『最後の夕陽』と云うように、太陽が西に沈みかけたとき、ダグラスとハドソンは牛囲いの前の広場で対決する。地上に長く影を引いた二人が、じりじりと近づく。倒れたダグラスのそばで、ハドソンは、彼のデリンジャーの弾倉をみて、不思議そうに、拳銃には弾をつめていなかったと・・・。

共演にはドロシー・マローン、キャロル・リンレー、ジョセフ・コットン、ジャック・イーラム、ネヴィル・ブランドなどが出演し、脚本はダルトン・トランボで、彼は赤狩りでハリウッドを追われたが、その後、『スパルタカス』(Spartacus)('60)で名誉を回復して、再びカーク・ダグラスと組んだ。本作は三角関係での愛憎やら更には自分の子供に恋をするなど禁断の愛、黒ずんだヒューマンなドラマをリアルに描いている。カーク・ダグラスが、歌を2曲披露し、主題歌の「Pretty Little Girl in The Yellow Dress」の作曲はディミトリ・ティオムキン、作詞はネッド・ワシントン、ククルク・パロマ(Cu Cu Ru Cu Paloma)は、トマス・メンデスが唄っている。撮影はメキシコ・シテイ、アグアスカリエンテスで行われた。

ドロシー・マローン(Dorothy Malone)は、1925年1月、シカゴ生まれダラスに転居し、幼少からモデルとして活躍したが、1943年、RKO Radio Picturesに見出され、モデルとして"Gildersleeve on Broadway"(uncredited)で初デヴュー後、ウエスタン作品に多く出演しているが、本作は31歳時の出演映画。結婚離婚歴は3度で二人の娘がいる。最初の結婚は俳優のジャックエス・バージェラック。

アメリカ映画(Brynaprod S.A./Universal)Color 112 min.
■スペーサー
■cast
ロック・ハドソン / カーク・ダグラス / ドロシー・マローン / ジョゼフ・コットン / キャロル・リンレイ / ネヴィル・ブランド / レジス・トゥーミー / ラッド・フルトン / アダム・ウィリアムス / ジャック・エラム
■スペーサー
■staff
製作:ユージン・フレンク、エドワード・ルイス
監督:ロバート・アルドリッチ
原作:ハワード・リグスビー
脚色:ダルトン・トランボ
撮影:アーネスト・ラズロ
音楽:アーネスト・ゴールド
作曲:ディミトリ・ティオムキン
作詞:ネッド・ワシントン
美術:アレクサンダー・ゴリッツェン、アルフレッド・スイーニー
編集:マイケル・ルチアーノ

The Last Sunset (1961) "Full Movie"
■スペーサー
■linkThe Last Sunset



17 シェナンドー河 (Shenandoah) (1965)

ストーリーは、1864年の南北戦争中、バージニア州ノース・アンナ河の流域で広大な農場を経営しているチャーリー(ジェームズ・スチュアート)は、6人の息子(ジャコブ、ジョン、ジェイムス、ナーザン、へンリー、ボーイと1人娘のジェニー(ローズマリーフォーサイス)それに義理のアン(キャサリン・ロス)と暮らしていた。チャーリーは、信仰が厚く毎週教会に出席し戦争には中立を守って妻亡き後、子供たちを厳しい躾けと深い愛情で育てあげ、奴隷制度も否定していた。最年長の息子ヤコブ(グレン・コーベット)は戦争に加わりたい気持ちだが、家族は戦争に参加しないと繰り返し云われ、少年達は父親の願いを尊重し農場に留まるのだった。やがて、息子ジェームズ(パトリック・ウェイン)の妻アンにチャーリーの妻を偲んでマルタと名づけられた赤ちゃんの女の子を産んだ。

そして、1人娘のジェニーは、父の許しをえて南軍の将校サム(ダグ・マクルーア)と結婚式が行われるが、彼はその直後に戦場にかり出されてしまう。その頃、チャーリーの最年少息子のボーイ(フィリップ・アルフォード)と友人のガブリエル(ユージン・ジャクソン・ジュニア)は、家を飛び出し、川で見つけた古い反乱軍兵士の帽子をかぶっていたばっかりに 反乱軍人だと誤って思われ北軍の捕虜となってしまった。チャーリーがそのニュースを聞くと、息子と娘のジェニーは、ジェームスと彼の妻と幼い娘を農場に残してボーイを探しに行く。だが、ボーイは別の捕虜収容所に連れて行かれた後、脱走し、チャーリーたちは、情報を頼りに北部に向かう南軍捕虜列車を襲撃し、護衛の北軍小部隊を撃破したが、列車から出てきたのは、ジュリーの夫サムであった。チャーリーたちは、ボーイ捜しを諦め農場に帰ったが、南軍歩哨のにより長男ジェイコブが殺され、農場は掠奪者に襲われ、ジェームズ夫妻が殺害されていたのだった・・・。。

この作品は、南北戦争が始まって3年目(1863)を舞台にシェナンドー河の渓谷で農場を営む開拓者が南北戦争の嵐に敢然と立ち向かい、独立と自由の精神、それに幸せは自らの手で守るというフロンティア精神を謳いあげたウエスタンの傑作であり、ジョン・フォードの後継者といわれるアンドリュー・V・マクラグレンの代表作の一つで、ローズマリー・フォーサイスとキャサリン・ロスはこの映画がデビュー作となった。

キャサリン・ロス(Katharine Ross)は、1940年1月29日、カリフォルニア州ロサンゼルス・ハリウッド生まれた。彼女が誕生した頃は、父はアメリカ海軍でAP通信の仕事をしていたが、海軍キャリアの中では、バージニアでは家族は往復していたが、パロアルト、ウォルナット・クリークなどで勤務し、サンフランシスコでロスは成長した。キャサリンの家系はスコットランド、ドイツを含むという。ロスは、カレッジに通っていたが演技を学ぶために退学し、サンフランシスコの「アクター・ワークショップ」(The Actors Workshop)で3年間学んだ。

1962年にテレビ作品「サム・ベネディクト」(Sam Benedict)(MGM Television)でデビューし映画は、本作でデビュー、その後、『卒業』(The Graduate)(1967)や『明日に向って撃て!』( Butch Cassidy and the Sundance Kid)(1969)で人気スターとなったが、やがて、テレビ出演が多くなり、今までに63作品からの映画やテレビ作品に出演している。私生活では、1960年2月28日、俳優のジョエル・ファビアーニ(Joel Fabiani)と結婚するが1960年に離婚。ジョン・モリソン(John Marion)と1964年5月2日、結婚1967年離婚、1969年にタヒチ生まれの撮影監督のコンラッド・L・ホールと結婚するが、1974年に離婚、同年8月19日、ガエターノ・リージ(Gaetano Lisi)結婚するが、1979年に離婚、1984年にサム・エリオット(Sam Elliott)と結婚、娘が生まれている。

アメリカ映画(Universal)Color 105 min.
■スペーサー
■cast
ジェームズ・スチュアート / ダク・マックルアー / グレン・コーベット / パトリック・ウェイン / ローズマリー・フォーサイス / フィリップ・アルフォード / キャサリン・ロス
■スペーサー
■staff
製作:ロバート・アーサー
監督:アンドリュー・V・マクラグレン
脚本:ジェームズ・リー・バレット
撮影:ウィリアム・H・クローシア
音楽:フランク・スキナー

Shenandoah (1965) "Full Movie"
■linkShenandoah



18 スタンピード (The Rare Breed) (1965)

ストーリーは、1884年、セント・ルイスでは全国畜産博覧会が開催され、遥々イギリスからやって来た未亡人のマーサー(モーリン・オハラ)と娘のヒラリー(ジュリエット・ミルズ)は、英国産のヘレフォード種(肉牛として飼育)の希少牛を家畜売買市場のオークションに出品するが、これは船旅で命を落とした夫の悲願であった。アメリカでは、ロングホーン種(特徴のある角のある牛)が主流で、角のない牛は、牛同士の生存競争で育たなくアメリカでは人気がないと言われる。だが、ビンディケーターと名付けられた雄牛の競りが始まり、最終的には、エルズワース(デビッド・ブライアン)が高値の2000ドルで落札する。

繁殖する為にビンディケーターをテキサスまで運ばなくてはならないが、この輸送を引き受けたのがサム(ジェームズ・スチュアート)であった。テイラー(アラン・ケイルー)は、この牛の優秀さを知り横奪りを画策しサムに千ドルを渡す。だが、サムはその金を昔、牛追いな仲間だった旧知のジェフ(ベン・ジョンソン)に出発間際にその千ドルをくれてやる。やがて、汽車でダッチ・シティーのボーエン牧場まで運ぶことになり、サムとビンディケーター、マーサーとヒラリー母娘の旅が始まるのであったが・・・。

この作品は、タイトルが「スタンピード」なっているが、原題は"The Rare Breed"で、「スタンピード」(Stampede)とは、バッファローや牛の群れなどの家畜の集団暴走や人間の群集事故などを意味し、"The Rare Breed"とは、まれな種類という意があり、本作では、牛のヘレフォード種のことを指している。映画の中では、砂塵を巻き上げ迫る凄まじいスタンピードやダイナミックな騎馬アクションなどを交えて描写されている。撮影は、カリフォルニア州の南部にある大きなバレーのコーアチェラ・バレー(Coachella Valley)で行われている。

アンドリュー・V・マクラグレン(Andrew Victor McLaglen)(1920年7月28日 - 2014年8月30日)の1966年(テレビ作品を含め20作目)の監督作品で、ジョン・フォード監督の助監督務めた後、西部劇、戦争映画やアクション映画等を多く監督し、ダイナミックな演出に定評があり、特に西部劇では、ジョン・ウェインやジェームズ・ステュアートを主演にした映画に秀作が多く、ジョン・フォードの後継者と期待された監督だった。2014年8月30日にワシントン州・サン・ホアン諸島の自宅で94才で死去したが、生涯58本(テレビ作品を含め)の監督作品がある。

アメリカ映画(Universal)Color 97 min.
■スペーサー
■cast
ジェームズ・スチュアート / モーリーン・オハラ / ブライアン・キース / ジュリエット・ミルズ / ドン・ギャロウェイ / デイヴィッド・ブライアン / ジャック・イーラム / ベン・ジョンソン / ハリー・ケリー・ロペス / レリー・ロペス
■スペーサー
■staff
製作:ウィリアム・アランド
監督:アンドリュー・V・マクラグレン
脚本:リック・ハードマン
撮影:ウィリアム・H・クローシア
音楽:ジョセフ・ガーシェンソン

The Rare Breed (1965) "Full Movie"
■スペーサー
■linkThe Rare Breed



19 戦う幌馬車(The War Wagon) (1967)

ストーリーは、刑務所に収監されていたトウ・ジャクソン(ジョン・ウェイン)は、仮出所し、ニューメキシコの故郷エメットに戻って来たが、それは、自分を罪に陥れ、土地と金鉱を奪った憎きピアース(ブルース・キャボット)に復讐する為に戻って来たのだった。それを知ったピアースは、流れ者のガンマン、ローマックス(カーク・ダグラス)に、1万ドルの報酬でジャクソンを殺してくれと頼むのが彼の返事はなかった。実のところジャクソンとローマックスは、ピアースの砂金を運ぶ装甲馬車を襲撃して、50万ドルの砂金奪取の計画があった。2人はメキシコ人の無法者リーバイ(ハワード・キール)とアル中だが爆薬の取扱いが得意なビリー(ロバート・ウォーカー・ジュニア)を味方に加えた。更にジャクソンは、小銃20挺と銃弾、それに塩を提供する代わりに装甲馬車襲撃の協力をインディアンの酋長と約束した。一方、ローマックスがピアースの牧場へ忍び込み、爆破用にニトログリセリンを盗み出し、襲撃の手はずは整ったのだが・・・。

この作品は、クレア・ハフェーカー(Clair Huffaker)原作・脚本の映画化で、アメリカの脚本家でありフィクションの作家の彼の作品は多くが映画化されている。こ映画に登場する装甲馬車に取り付けられたガトリング銃は、多くの西部劇に登場するが『プレデター』や『ターミネーター2』などの映画では、発射速度(4000発/分)を手持ち式に改造したガトリング銃が登場している。

ガトリング銃は、1861年、アメリカの医師で発明家でもあったリチャード・ジョーダン・ガトリングによって製品化され銃身を環状に並べて回転させる構造の連発砲で、人力でクランクを回転させ、連続して給弾、装填、発射、排莢が連続して行われた。当時の銃は銃弾を銃口から装填するもので毎分1〜2発撃てる程度であったが、ガトリング銃は、紙薬莢を使っていたので信頼性は低かったが、それでも毎分200発の発射速度があり南北戦争では猛威を振るったという。

アメリカ映画(Universal)(Batjac Productions)Color 96 min.
■スペーサー
■cast
ジョン・ウェイン / カーク・ダグラス / ハワード・キール / ロバート・ウォーカー・ジュニア / キーナン・ウィン

The War Wagon (1967) "Music Suite"
■スペーサー
■staff
製作:マーヴィン・シュワルツ
監督:バート・ケネディ
原作・脚本:クレア・ハフェイカー
撮影:ウィリアム・K・クロシア
音楽:ディミトリ・ティオムキン

The War Wagon (1967) "Full Movie"
■linkThe War Wagon




20 ガンファイターの最後 (Death of a Gunfighter) (1969)

ストーリーは、コットンウッド・スプリングスの小さな町の保安官フランク・パッチ(リチャード・ウイドマーク)は、妥協を知らず正義感の持ち主で、20年前から保安官就任以来すべての犯罪を容赦なく罰した。無法の町に繁栄をもたらした功績があったが、併し、次第に開けていく西部にあって、彼のやり方に町民たちは不満を持つようになり、反感も募ってきた。町民たちは、パッチが正当防衛とはいえ、1人の酔漢を射殺したことから、ついにパッチに保安官を辞任するよう迫るまでになってきた。だが、パッチはそれを受け付けず、ますます孤立化していったが、そんな彼を慰めるのは、クレアー(リナ・ホーン)ら数人だけだった・・・。

この作品は、古きよき時代をしのばせる古風な保安官が、やがて、町の実力者の陰謀によって、町の人々に惨殺されるまでを描いた異色ウエスタンで、本作の企画は、ユニヴァーサルのプロデューサー、リチャード・E・ライオンズがドン・シーゲル監督に依頼し、その時点ではまだ主演俳優は決まっておらず、この企画を「パッチ」と題して、パトリックという名を持つジョン・ウエインに主役を依頼したが、あっさり断られ、クリント・イーストウッドに持ち込もうとしたが、シーゲル監督は、それではこの物語の前提が成り立たないと反対し、結局リチャード・ウィドマークに決まったという。

当初ドン・シーゲルが推薦した監督のロバート・トッテンがメガホンを取っていたのだが、リチャード・ウィドマークはトッテンを嫌って対立が激化し、かなり撮り終えたところで、結局ドン・シーゲルと交代することになった。だが、完成した映画に二人ともクレジットを拒んだため、全米監督協会が架空名義の「アレン・スミシー」という名前を用いたと言われる。

シーゲル監督は、プロローグとエンディングの鉄道の駅の場面で、リナ・ホーンが夫ウィドマークの遺体の入った棺を見送るショットを中心に約10日間、一方、トッテンは既に25日間にわたって撮影していたが、それらを混ぜ合わせ再編集し、完成した映画は、トッテンとシーゲルが撮った割合が等分だったようである。社会や組織からはじき出されて孤立と疎外感を深めていく一匹狼の主人公、アウトロー的な性格と暴力的衝動を抑えきれないアンチ・ヒーロー像は、数々のドン・シーゲルの映画ではおなじみの主題で、2年後に『ダーティハリー』(Dirty Harry)(1971〜88/5作)と多くを共有し、また、次第に時代から取り残されるてゆく西部の男の誇り高くも悲痛な最期は、その後ジョン・ウエインの『ラスト・シューティスト』(The Shootist)(1976)に再び感動的に描写される。

Movie Legends "Lena Horne"
レナ・ホーン(Lena Horne)は、1917年6月、ブルックリンで生まれ、1933年にコットン・クラブの舞台に立つ。その後ジャズ楽団との地方演奏旅行などで経て、1938年にミュージカル映画『The Duke is Tops』で、美人ジャズ歌手としてデビュー、MGMへ移り、1943年の舞台『Panama Hattie』の「Stormy Weather」がヒットした。彼女は歌手でミュージカル・スターだが、本作は映画デビュー20本目の作品で "Sweet apple wine"を披露している。

アメリカ映画(Universal)Color 100 min.
■スペーサー
■cast
リチャード・ウィドマーク / リナ・ホーン / キャロル・オコナー / ケント・スミス / ジャクリーン・スコット / モーガン・ウッドワード / ラリー・ゲイツ / ジョン・サクソン
■スペーサー
■staff
製作:リチャード・E・ライオンズ
監督:アレン・スミシー
原作:ルイス・B・パットン
脚本:ジョセフ・カルヴェリ
撮影:アンドリュー・ジャクソン
音楽:オリヴァー・ネルソン
編集:ロバート・F・シュグリュー

The War Wagon (1967) "Full Movie" Link
■linkDeath of a Gunfighter



21 夕陽に向かって走れ(Tell Them Willie Boy Is Here)(1969)

ストーリーは、ウイリー・ボーイ(ロバート・ブレーク)は、祭りに先住民保護区に戻ってきた。彼は、愛するローラ(キャサリン・ロス)との結婚の承諾を彼女の父親に求めたが、反対され銃で追い払われた。彼はローラを連れて駆け落ちしようと決意を固めたが、それを止めに入った彼女の父親を誤って射殺してしまった。それから、ウイリーとローラの逃避行が始まったが、この事件を知った保護区監督官で女医のローラ(スーザン・クラーク)は、保安官補のクーパー(ロバート・レッドフォード)に、ウイリーの逮捕を依頼するのである。

クーパーは、遊説中の大統領護衛の任務に就くためウイルソン保安官(チャールズ・マッグロー)へ出頭しようとしていたが、予定を変更して、キャルバート(バリー・サリヴァン)やチャーリー(R・リプトン)らと、追跡隊を組織したが、先住民のウイリーの巧妙な逃亡に惑わされ、クーパーは、一旦断念する。

ある日、ローラと岩山に隠っていたウイリーは、追跡隊に追いつかれ、ウイリーの撃った弾が、偶然にもキャルバートに命中、この第2の殺人は大きく歪曲され、異常に拡大されて伝えられた。この報を聞きつけたクーパーは、再び追跡隊に加わり、ウイリーの後を追ったのだが・・・。

ウイリーの銃には、最初から弾丸が込められていないのに、クーパーと銃で向かい合った瞬間、ウイリーは撃たれて死んでしまう。それを知ったクーパーは、嘆き悲しむのであるが、1909年に実際に起こった事件の実話をもとに製作されたアメリカの病根を追求した作品である。

アメリカ映画(Universal)Color 98 min. Aspect Ratio:2.35 : 1
■スペーサー
■cast
ロバート・レッドフォード / キャサリン・ロス / ロバート・ブレーク / スーザン・クラーク / バリー・サリバン / ジョン・ヴァーノン / チャールズ・マッグロー
■スペーサー
■staff
製作:フィリップ・A・ワックスマン
監督・脚本:エイブラハム・ポロンスキー
原作:ハリー・ロートン
撮影:コンラッド・ホール
音楽:デーヴ・グルーシン
編集:メルビン・シャピロ

Tell Them Willie Boy Is Here (1969) "Full Movie"
■linkTell Them Willie Boy Is Here



22 真昼の死闘 (Two Mules for Sister Sara) (1970)

ストーリーは、メキシコ北部の荒地でシスター・サラ(シャーリー・マクレーン)に暴行を加えようとしていた3人の荒くれ男たちがいた。そこに銃声と共にダイナマイトを持ったガンスリンガー(殺し屋)のホーガン(クリント・イーストウッド)が現れ、アッという間に3人を射ち殺した。むさ苦しい鬚面で頬がこけた凄腕のガンマンだった。サラは、姉が売春婦なので、その罪を償うために尼僧となったと言うのだが、ホーガンは、メキシコの革命ゲリラに雇われている流れ者であった。彼はチワワのフランス警備隊を撃滅する作戦に加勢し、成功すれば、高額の報酬があるのだと話し、サラは一緒に旅を続ける内に、ホーガンはサラを使ってフランス軍の動きを探ることにした。

ホーガンは、サンタ・マリアのゲリラを攻撃するという情報を把握し、列車爆破を企てるが、谷間に馬で乗り入れたとき、インディアンの襲撃をうけホーガンは肩に矢を受け失神してしまう。そこでサラの活躍が始まるのであった。橋にダイナマイトを仕掛け、ホーガンの前にライフル銃を据えつけた。ホーガンはウイスキーで目覚め、架橋を爆破し列車は峡谷に転落した。このことによりフランス軍は増強されたが、ホーガンにとってはチャンスの到来であった。サラは、警備隊の駐留するところへ通じる地下道があるというのだが・・・。

本作の原作は、バッド・ベティカー(Budd Boetticher) (1916-2001) (1944年に監督デビュー以来、西部劇の他約40本の映画を手がけた)が、1967年にロバート・ミッチャムとデボラ・カー主演の映画を企画し、デボラ・カーは 修道女でメキシコ貴族なので、メキシコ革命の復讐を恐れるが、カウボーイのミッチャムが彼女を安全なアメリカへ連れ出すという内容の脚本を書いたが、脚本は売却され、メキシコ在住のアルバート・マルツがメキシコへのフランス介入を設定して、書き直し映画化された。

イーストウッドは、本作のシスター・サラ役をエリザベス・テイラーに打診したが、当時夫のリチャード・バートンがスペインで撮影があるということで断念したという。サラ姉妹は、メキシコ人であるはずだったが、シャーリー・マクレーンが演じることになった。16歳でブロードウェイにダンサーとしてデビューし、映画ではアルフレッド・ヒッチコックの『ハリーの災難』(The Trouble with Harry)(1955)でデビューしたが、『スイート・チャリテイ』(Sweet Charity)での演技が評価され決まったといわれる。シャーリーは東洋の思想文化に傾倒し、親日家として知られている。製作費は約4百万ドルを投じ、撮影はメキシコで65日間にわたって行われたが、メキシコの食料や水の影響でシャーリーはじめ、キャストやクルー達の多くがで撮影中に病気に襲われたと言われている。

Movie Legends "Shirley Maclaine"
マルパソ・プロダクションズ(Malpaso Productions)は、1967年、カリフォルニア州バーバンクにクリント・イーストウッドのファイナンシャル・アドバイザー、 アーヴィング・レナードによって設立され、1969年12月13日に死去するまで社長を務めた。カリフォルニア州の南に位置するマルパソクリークは、悪いステップまたは悪い交差点のスペイン語に由来するという。その後、イーストウッドが引継ぎ今日に至っているが、イーストウッドは、非常にタイト(密でぴったり)な撮影スケジュールで知られており、予定や予算どおりに他の制作会社より、遥かに短時間で映画を仕上げている。

アメリカ映画(Universal)(Malpaso Company)Color 104 min.

■cast
シャーリー・マクレーン / クリント・イーストウッド / ジョン・ケリー
■スペーサー
■staff
製作:マーティン・ラッキン、キャロル・ケイス
監督:ドン・シーゲル
脚本:アルバート・マルツ
撮影:ガブリエル・フィゲロア
音楽:エンニオ・モリコーネ

Two Mules for Sister Sara (1970) "Full Movie"
■スペーサー
■linkTwo Mules for Sister Sara



23 シノーラ (Joe Kidd) (1972)

ストーリーは、20世紀初頭のニューメキシコ州、片田舎のシノーラの町では、白人地主とメキシコ人農民との土地所有権を巡って衝突が絶えなかった。賞金稼ぎで流浪のガンマン、キッド(クリント・イーストウッド)は、禁漁区で密漁をしたなどいうトラブルがもとで留置され、裁判で10ドルの罰金かまたは、10日間の拘留を言い渡されるが、その時、法廷にチャマ(ジョン・サクソン)の率いるメキシコ人の武装集団が乱入し、自分たちが土地を取り上げられる根拠となった権利書を燃やし、留置場に捕らえられていた仲間を牢から出し、チャマは判事を捕らえようとしたがジョーの機転で助けられた。

ある日、大地主のハーラン(ロバート・デュヴァル)は、キッドの罰金を肩代わりし、彼をホテルに呼んだ。1週間か10日程狩りに出掛けるが、500ドルの報酬で加わらないかと誘う。60万エーカー、935区画の土地をメキシコ人に土地改革を抵抗され、羊飼いのチャマに横取りされるのは黙ってみていられない。

保安官がやらなければ自分でするしかないと云い、狩りというのは、チャマを捕まえることだった。キッドは即答はしなかったが、友人のエミリオ(ギル・バレット)牧場の自分の馬が盗まれシャマの仕業と知ったキッドは、1000ドルの報酬を要求し、ハーランの組織する追跡隊に加わることになったが・・・。

この作品は、エルモア・レナード(Elmore John Leonard)原作の映画化で、他に『決断の3時10分』(3:10 to Yuma) (1957)&(2007)、『反撃の銃弾』(The Tall T)(1957)や『太陽の中の対決』(Hombre) (1967)などもあるが、本作は、1967年6月に起こったシノーラ裁判所襲撃事件と呼ばれるヒスパニック系の人々が先祖の土地を返還要求してニュー・メキシコのティエラ・アマリラ(Tierra_Amarilla)の裁判所を襲撃したことをヒントに得ているという。1960年の『荒野の七人』(The Magnificent Seven)を監督した高評価の西部を演出していたジョン・スタージェスの監督の下に、1971年11月のオールド・ツーソンで撮影が始まり、同じくジョン・ヒューストン監督の『ロイ・ビーン』(The Life and Times of Judge Roy Bean)の行われていた。イーストウッドは映画撮影中に健康状態ほど遠く、いくつかのパニック発作に加えて、馬にアレルギーを訴えていると誤って報道されていた。

アメリカ映画(Malpaso Company/Universal)Color 88 min.
■cast
クリント・イーストウッド / ジョン・サクソン / ロバート・デュヴァル / ドン・ストロード / ステラ・ガルシア / ジェームズ・ウェインライト / ポール・コスロ / グレゴリー・ウォルコット / ディック・ヴァン・パテン / リン・マータ / ジョン・カーター / ペペ・ハーン
■スペーサー
■staff
製作:シドニー・ベッカーマン
監督:ジョン・スタージェス
脚本:エルモア・レナード
撮影:ブルース・サーティーズ
音楽:ラロ・シフリン
美術:アレクサンダー・ゴリッツェン、ヘンリー・バムステッド
編集:フェリス・ウェブスター

Joe Kidd (1972) "Full Movie"
■スペーサー
■linkJoe Kidd



24 ワイルド・アパッチ (Ulzana's Raid) (1972)

ストーリーは、西部開拓の時代も終わろうとしていた1810年代のなかば、勇敢で恐れられていたシャイアン、スー、コマンチ族などが次々に散って行った。ここアリゾナでも、アパッチ族も一隅に押し込められ、騎兵隊もその役割を終わろうとしていた頃、ロウェル砦に、インディアン居留区を出たアパッチが、ウルザナ(ジョアキン・マルティネス)に率いられて南へ向かったという報せが入った。

砦に呼ばれたマッキントッシュ(バート・ランカスター)は、インディアンとの戦いに長けており、騎兵隊の指揮官たちの考えが安易すぎるのを忠告するが、初陣のデブリン中尉(ブルース・デイヴィソン)を指揮官に、20名の隊員が砦を出発し、マッキントッシュが補佐した。地理に明るいアパッチの若い男ケ・ニ・ティ(ジョージ・ラック)をガイドに、ウルザナの追跡を始めるのであったが、開拓者たちに危険を知らせるべく、先発していた騎兵隊員たちをたちまち血祭にあげたウルザナは民家を襲ったが・・・。

この作品は、西部開拓時代末期に実際に起きたアリゾナの平原と山岳地帯を再現し、アパッチの残虐な行為と、その暴力に直面した人間の恐怖を描いているが、事態の重さや憎悪の応酬になど厳しく捉えたもので、監督のアルドリッチはこの作品について『アパッチ』をもう一度熟考してベトナム戦争反対の意味を込めた映画として撮り直したのが『ワイルドアパッチ』で、元をただせば同じで『アパッチ』は、アメリカがインディアン問題に目覚める前に撮ったので時期が少々早すぎた。と語っている。

アメリカ映画(Associates & Aldrich Company/Universal)Color 103 min.

■cast
バート・ランカスター / ブルース・デイヴィソン / ホルヘ・ルーク / リチャード・ジャッケル / ジョアキン・マルティネス / ロイド・ボックナー / カール・スウェンソン / ダグラス・ワトソン / ドラン・ハミルトン
■スペーサー
■staff
製作:カーター・デ・ヘブン
監督:ロバート・アルドリッチ
脚本:アラン・シャープ
撮影:ジョゼフ・バイロック
音楽:フランク・デヴォール
編集:マイケル・ルチアーノ

Ulzana's Raid (1972) "Full Movie"
■スペーサー
■linkUlzana's Raid



25 オレゴン魂 (Rooster Cogburn) (1975)

ストーリーは、アーカンソー州保安官代理で隻眼のルースター(ジョン・ウェイン)は、裁判所に出頭するが、パーカー判事(ジョン・マッキンタイア)に、8年間で64人を射殺したが、君は強くて勇敢な保安官補だが、熱くなりすぎることが多く、これは違法行為で、治安は銃でなく法で守るものだ。バッチを外せ!酒も飲みすぎるし自業自得だと云って、バッジを取りあげてしまった。ある日、悪名高いホーク(リチャード・ジョーダン)の一味が、騎兵隊が運搬していたニトログリセリンを奪い、隊員を皆殺しするという事件が発生した。パーカー判事は、ルースターを訪ね、君は最高の保安官補だった、過去のことは水に流そうと言って、頼みたい事があると云うのであった。ルースターは判事にクビにされ、もう引退したので今後は楽しく遊んで暮らすというのだが、判事は、ホーク達が暴れ、ニトログリセリンを積んが馬車が襲われ、裏切ったのは案内人はルースターの知人ブリード(アンソニー・ザーブ)だという。それで判事は、ルースターにホークを逮捕すれば政府から感謝され、謝礼金は、弾薬を取り戻せば500ドル、逮捕で1500ドル、そして殺さず生け捕りすれば復職させるというのであった。

ルースターは退職金を倍にしてくれというが、それも承諾され、任務を遂行すればバッチは永遠にルースターのもになると判事はいうのだった。翌日、ルースターはホーク一味の追撃に出かけるが、途中、バグビー(ウォーレン・ヴェンダーズ)の店で一味の足取りを聞き、フォート・ルビーに向かった。ここには多くの先住民が住み牧師とその娘ユーラ(キャサリン・ヘップバーン)は布教活動をしていたが、ホーク一味に牧師や多くの先住民達が殺されていた。ユーラ(キャサリン・ヘップバーン)と先住民の少年ウルフ(リチャード・ロマンチート)はルースターと共にホーク一味に仇討ちしたいと言い出した。ルースターは、何とかユーラに思い留まらそうとしたが、結局、2人を連れて追跡を続けることになったが・・・。

この作品の脚本はマーティン・ジュリアン(Martin Julien)となっているがプロデューサー、ハル・B・ウォリスの妻のマーサ・ハイアーのペン・ネームだという。 「ルースター・コグバーン」に先駆けてハリウッドの長年のプロデューサー、スチュアート・ミラール監督は、ハル・ボーランドの古典小説をもとに「伝説的人物が死ぬ時」という唯一の映画を監督しており、これがベースになったようである。主人公ルースター・コグバーン登場する『勇気ある追跡』(True Grit)('69)は、パラマウント・ピクチャーズでリリースされたが、ルースター・コグバーンが再び登場する本作は、プロデューサーのハル・B・ウォリスが、ユニバーサル・ピクチャーズから資金調達したのでユニバーサルでリリースされることになった。

撮影は、オレゴン、デシュツ郡、山の風景はベンド市の西、デシュテ川、グランツパス西のジョセフィーヌとカレー郡のローグ川で行われた。スミス・ロック州立公園(Smith Rock State Park)の入り口にあるスミス・ロック・クライミング・ガイド(Smith Rock Climbing Guides)の建物は、映画のセットとして建てられ「ケイトの大広間」(Kate's Saloon)として描かれていた。主演のジョン・ウエイン(1907年5月26日〜1979年6月11日)とキャサリン・ヘップバーン(1907年5月12日〜2003年6月29日)は、生まれは同じ年代で68歳の出演で、2人の初共演作であった。この作品は、ハル・B・ウォリス・プロデューサーの最後の映画となったが、生涯376作品がある。

アメリカ映画(Universal)Color 103 min.

■cast
ジョン・ウェイン / キャサリン・ヘップバーン / アンソニー・ザーブ / リチャード・ジョーダン / ジョン・マッキンタイア

Movie Legends "Katharine Hepburn"
■スペーサー
■staff
製作:ハル・B・ウォリス
監督:スチュアート・ミラー
脚本:マーティン・ジュリアン
撮影:ハリー・ストラドリング・ジュニア
音楽:ローレンス・ローゼンタール
美術:プレストン・エイムズ

Rooster Cogburn (1975) "Full Movie"
■スペーサー
■linkRooster Cogburn



26 遙かなる大地へ (Far and Away) (1992)

ストーリーは、1892年の西アイルランド、海辺の村で、ジョセフ・ドネリー(トム・クルーズ)は父と二人の兄と共に貧しい生活を続けていたが、ある日、農民たちの地主への反乱が起こった。騒動に巻き込まれた父は死亡し、葬儀の日に、地主の手下に家を焼かれたジョセフは、地主のダニエル・クリスティー(ロバート・プロスキー)に復讐することを決意するのである。やがて、ジョセフはクリスティー家に忍び込んだが、ダニエルの娘シャノン(ニコール・キッドマン)に出会い、彼女のフィアンセであるスティーブン(トーマス・ギブソン)と決闘することになった。決闘の日、ジョセフは突然馬車に乗って現れたシャノンと共に自分の土地が入手できるというアメリカに向かい大西洋を渡るのであったが・・・。

この作品は、19世紀末、アイルランドの貧農の息子と大地主の娘が新大陸のアメリカやって来て、ボストンでの惨めな生活をするのだが、やがて念願のオクラホマでのランド・レースに参加するという、 オクラホマ州で実際にあったランド・ラッシュをもとにアイルランド移民の夢と、念願の自分の土地を獲得するまでの苦難と生き様を描いたヒューマン・ドラマで、当時夫婦であったトムとニコールが共演したことや映画史上初のパナビジョン・スーパー70mm方式での撮影が話題となった。

アメリカ政府は、法律を制定し、1889年4月22日の正午を期して、オクラホマ西部の土地200万エーカー(8,000 km2)を、白人の開拓農民に解放させることになったが、それまでのオクラホマは準州になるまで、インディアンに使われいたが、この土地は公式にはインディアンに使用されていなかった土地である。

早く到着した者がその土地を所有出来ることに決まっていたので、その日は境界線に多くの人々が馬や馬車で勢揃いし、正午の知らせで一斉に砂塵を巻き上げ走り始めた。ところが実際はこの時よりも少し前に、こっそりと入り込んで抜け目なく杭を打ち込んだ者たちがいて、彼等はスーナー(sooner/抜け駆けをする)と呼ばれたが、オクラホマが今でもスーナー・ステイトと云われる所以でもある。その後にインデイアンの土地も次第に開放させられ、白人の州として形態が変わっていった。

アメリカ映画(Universal)Color 140 min.
■スペーサー
■cast
トム・クルーズ / ニコール・キッドマン / トーマス・ギブソン / バーバラ・バブコック / シリル・キューザック / コルム・ミーニー
■スペーサー
■staff
製作:ブライアン・クレイザー、ロン・ハワード
監督:ロン・ハワード
脚本:ボブ・トルマン
製作総指揮:トッド・パロウエル
撮影:ミカエル・サロモン、A.S.C
音楽:ジョアナ・ジョンスン

Far and Away (1992) "Full Movie"
■linkFar and Away